にぎる。

『にぎる。』にようこそ! このブログは私が見たアニメやマンガの感想を自由気ままに書いています。

タグ:速水玲香

 『イブニング』2023年6号で
 『金田一少年の事件簿30th』『イブニング』休載にともない、
 完結…(´・ω・`)

 『金田一少年の事件簿30th』最後の事件は「怪盗紳士」が登場する事件で『現代アート展 ジャンクシーとその仲間達』会場にてジャンクシーが描いた絵画『核の傘の下』が盗まれた事件だ。

 ちなみに主人公・金田一一が『核の傘の下』を見たときの感想は…

 「? なに コレ
 ブロッコリー?」


 だった…。

  ( ゚д゚)ポカーン


 …そんなはじめは『現代アート展 ジャンクシーとその仲間達』会場でフリーライターのいつき陽介と人気アイドルの速水玲香に会っていた。
 特に玲香は現代アート展にはじめを電話で誘っていた。
 ちなみにはじめは最初一人で行こうとしたが、幼馴染の七瀬美雪がその様子をしっかり見ていて
 美雪も誘うことにした…(´・ω・`)

 そして剣持勇警部は玲香のトークイベント終了後に、はじめによって向こうにいるのを見つけられていた。

 するとはじめは剣持警部に手伝うように言われた。
 剣持警部は怪盗紳士から予告状を受け取っていて所轄の刑事たちを呼び出して会場を警戒中だったのだ。

 ジャンクシーの絵画『核の傘の下』があるA館展示室に向かった剣持警部。
 はじめが会場の様子をしばらく見るとはじめは剣持警部に言った。

 「ジャンクシーの絵はもう盗まれてるぜ?」

 絵は確かに目の前にあり美雪も剣持警部も確認しているが、
 はじめは
 「謎はすべて解けた!」
 と言っていた…!

 …これが前回までの話だった。


 【はじめが盗難に気づいた理由】

 はじめが剣持警部と美雪に謎はすべて溶けたことを話している時、いつき陽介アート展スタッフも騒ぎを聞きつけてA館展示室にやってきた。

 いつきは「そこにあるじゃん!」と言っていた。

 だがはじめは

 「ジャンクシーの両側の絵が休憩前と違ってるけど…」

 と言った。

 
 「ああ!それは先ほどお客さんにもお伝えしたと思いますが……
 『虹を渡るフクロウ』と『黒水晶の月』は展示期間が終了したので
 今ご覧の『孤独のテーゼ』と『金水晶の月』に入れ替えとなりました。」

 とスタッフが返した。

 それについては美雪も
 
 「それはあたしも覚えているわ。
 あたしのお気に入りの『虹を渡るフクロウ』が入れ替えになっちゃうって」

 と言った。

 
 はじめはスタッフに

 「あのさ、このアート展の一番のウリはジャンクシーなわけでしょ?

 と聞いた。

 「ええ、それはもちろんですよ!」

 と返したスタッフにはじめは、

 「そのジャンクシーがなんで真ん中にないの?

 と聞いた。

 
 それを聞いたスタッフは「あれ!?」と声を上げた。


 剣持警部も 
 「確かに…
 展示の目玉を真ん中に置かないのは変だな」


 と言っていた。

 はじめが美雪に「どういうこと?」と聞かれたので
 次のように返した。

 「つまりこういうこと!
 最初は真ん中にあったジャンクシーを
 誰かが左にひとつずらした
んだ。」

 スタッフは

 「そんなムリですよ!
 勝手に絵を外せばアラームが鳴ってすぐ警備員が駆けつけますよ!
 停電しても同じです。
 警報器の電源は自家発電で確保してますから。」

 と言ったが、はじめは

 「・・・そしてもう一枚大きく場所が変わっている絵がある

 それがたまたま俺が気に入ったこの『彷徨える関西人』って絵だ。」


 と言い、美雪にそれがあった場所について覚えているかを聞いていた。

 けれどもどこにあったかを答えられなかったのではじめはこう言った。

 「よく覚えてないよな?興味ない絵なんて
 ここに来るお客さんの大半はジャンクシーが目当てだ。
 あとは見ていてもせいぜいその両サイドの絵ぐらいで他の無名の作家の絵なんて
 どこにあってもロクに覚えちゃいない。
 正直スタッフの人だってうろ覚えだった
んじゃないっすか?」

 スタッフは
 「まあその……。」
 と答えていたが、剣持警部は

 「だが金田一、絵は盗まれてないだろ?
 単に場所が変わってるだけで…」

 と言った。

 そこに

 「…いやひょっとしたら本当は"場所"も変わってないんじゃありませんか?」
 
 と、明智健悟警視が現れた
 

 【怪盗紳士のトリック】
 
 「話はだいたい聞かせてもらいましたよ。
 金田一くん、君はこういうことを言いたいんじゃありませんか」

 そして、0億あるといわれているジャンクシー『核の傘の下』を
明智警視は何と、ビリビリに破いてみせた!

 するとジャンクシーの下から『黒水晶の月』が現れた

 また『彷徨える関西人』の絵を破くと入れ替え予定の『虹を渡るフクロウ』が現れた。


 この細工は停電の時に仕込まれたものであるはじめは言った。
 はじめの推理によると、今回の怪盗紳士の手口は次の通り。


 1.停電の時、変装していた怪盗紳士が暗視スコープをつけ、隠し持っていたニセの絵を本物の上に貼り付ける
 2.タイトルの札も同様に素早くすり替える
 3.こうすることで、ものの数分で本物の絵は1ミリも動かさず絵の並びだけを変えることができる。
 4.スタッフに化けた怪盗紳士の仲間が、絵の交換の時に堂々とジャンクシーを会場から持ち出す


 「目玉のジャンクシーの両サイドが変わってなければ、絵の位置がずれたことに案外気づかない」
 という心理を利用した大胆なトリックだ、とはじめは推理した。


 …「これを一発で見破るなんてさすが明智サンじゃん」

 とはじめが明智警視に言うと

 「…大したことじゃありません。
 私はニューヨークでもジャンクシーを何回か見てますからね。
 あれが薄っぺらなコピーだってことはすぐわかりましたよ。」


 と返したが、はじめは
 「ふーん あっそ」
 と返していた…。



 【怪盗紳士と速水玲香】

 停電のときにいた人は美雪とはじめ、スタッフの人といつき…

 ということでいつきは剣持警部に怪盗紳士かと疑われてしまった

 化けの皮をはがそうとする剣持警部だったが、はじめは

 「オッサン、ちがうちがう!
 美雪!もうひとりいただろ?」


 と言い、

 「あの時の玲香ちゃんこそが怪盗紳士だったんだよ」

 と続けると美雪は
 「ええ~~~!」
と驚いていた。

 ―― 美雪、マスオさんかな?  (※違う) ――

 停電のときの玲香は肩掛けポーチの中に暗視スコープ、長い巻きスカートの中にニセの絵を巻いて隠していたと推理したはじめ
 
 「ステージの上では巻きスカートを着ていなかった
 「はじめと美雪と一緒に観たはずのジャンクシーをまだ観てないみたいな言い方をしていた

 そんな玲香について「なんかおかしいと思った」と言っていた。

 さらに
 「ヘタすると俺んとこかかってきた電話からすでに…」

 と言うと、剣持警部

 「くっそぉ~~
 まんまとしてやられたか怪盗紳士に!」

 と悔しがった。

 「おい!急いで運び出した業者を追え!」

 と言ったが


 はじめ
 「もう遅いと思うよ?
 なぁ!明智サン」

 明智
 「……ですね。
 今頃アジトでご満悦で戦利品をながめてることでしょう。」

 と、二人は言っていた。


 …明智警視の言うとおりでその頃アジトで怪盗紳士

 「やっぱりアートは1人でじっくり観るに限るね フフ」

 と、ブロッコリー…もとい『核の傘の下』を満喫していた…。

 ちなみに『彷徨える関西人』は丁重にお返しするように怪盗紳士は手下に命令していた


 
 【カフェふくろう休業のお知らせ】 
 
 後日、とある日の放課後。
 はじめと美雪は後輩の佐木竜二と一緒に怪盗紳士の話をしていた。

 「まんまとしてやられたよ。
 相変わらずあざやかな手口とゆーかお見事とゆーか」

 とはじめが言うと
 「なぁにはじめちゃん泥棒の味方みたいな言い方!」

 と美雪が言ったので

 「だって怪盗紳士は人を傷つけるマネは絶対しないしやり方もスマートだよ。
 どっかの殺人芸術家気取りの男とは大違いだろ?」

 と返した。

 佐木は
 「地獄の傀儡師高遠遙一ですかぁ!
 先日の墓獅子事件といい先輩と地獄の傀儡師の因縁っていつまで続くんですかね」

 とはじめに言うと

 「さあな。
 そんな腐れ縁まさか20年後も続いてるとは思わないしああいう悪党はいつか捕まって死刑にでもなるんじゃねぇの?
 ともかく俺はできれば関わりたくねぇぇな」

 と佐木にはじめは返した。

 その時、美雪ははじめに言った。

 「関わらないで……お願いだから
 20年なんて冗談じゃないわよね


 
 はじめが「なんで美雪が俺の20年後の心配すんの?」と美雪に聞くと
 「えっ? ……それは幼なじみだし…」と返していた。

 そのとき佐木がカフェふくろうの休業のお知らせの張り紙を見つけた

 一身上の都合により
 長期間たびに出るため
 しばらく休業いたします

 と書かれていて、はじめと美雪は

 
 美雪
 「ほんとに旅に出たのかな」

 はじめ

 「ナゾだよな~~!
 あのマスターも!!」

 と思っていた…。

 【ギリシャの高遠遙一】

  一方その頃、地獄の傀儡師こと高遠遙一はギリシャのオリンピアゼウス神殿にいた。

 「殺人芸術家を極めるなら
 いっそ私は"地獄のゼウス"を目指したいものだな…!
 しかし地獄のオリンポスにも"12神"はいるだろう。
 となると残る11人の神々は……」


 とつぶやいていた…


 
 ―― 高遠遙一は『金田一37歳の事件簿』では捕まっているけれども
 怪盗紳士はどうなっているか、気になるなあ。
 捕まっておらず、怪盗紳士の弟子を名乗る人も登場しそうな気がするなあ。

 捕まっていないといえば『37歳』に登場した『殺人二十面相』の再登場もあるかもしれないなあ。 ――



 …怪盗紳士のジャンクシーの件は、玲香の独特なスカートの形はやっぱり意味があったなあ。
  それにしても本物の絵に別の絵を重ねるとは…( ゚д゚)

 
 『金田一37歳の事件簿』の連載再開は今年の4月26日『コミックDAYS』にて、とのこと。
 はじめは怪盗紳士と再び出会うのか、それとも高遠遙一がバックにいる十二神の一人かつ怪盗紳士の弟子という展開があるのか、
 怪盗紳士関連の動きが自分は非常に気になるなあ。

 
 【ソース】
 『イブニング』2023 03.14 No.06
 『金田一少年の事件簿30th』
 File 28 犯罪のタネ
 講談社 (P33~54)

 『イブニング』2023年6号で
 『金田一少年の事件簿30th』『イブニング』休載にともない、
 完結…(´・ω・`)

 …『金田一少年の事件簿30th』最後の事件は、◯人事件かと思いきや、
 「怪盗紳士」が登場する事件だった。

 事件の舞台は現代アート展で、
 怪盗紳士がある絵画を盗む事件が発生した…

 …というものだった。

 この事件には人気アイドルの速水玲香やフリーライターのいつき陽介も登場していた。

 
 【真壁誠と鷹島友代】

 今回の事件は不動高校のミステリー研究会の部室からスタート。
 主人公・金田一一の幼馴染・七瀬美雪は学生ミステリー研究会への参加を個人ではなく研究会として参加することを言おうとしたら
 はじめ
 「やべ~ HPがもたねぇ~~」

という寝言を言いながら寝ていたので

 「やれやれ夢の中でもゲームか?
 ダメ金はやっぱダメ金だな!」

 
 と、真壁誠は言っていた。

 さらに真壁誠は

 「七瀬さんもこんな"フリーター確定男"早く見捨ててもっと将来性のある例えばこの"東大確実"真壁誠のような男に…」

 と続けたが、鷹島友代

 「…真壁さんは大学出たらなにをされるんですか?」

 と言われたとき真壁

 「あん?
 俺はもちろん推理作家…」


 と答えると鷹島は「ジロ…………」と静かな視線を真壁に向ける

 「…もいいかなぁ~
 と思ったケド!
 最近刑事とかもいーかなぁ~って!
 将来は警視総監とか?」

となぜか焦ったように汗だくで返していた


 部員の話によると、真壁は鷹島の尻に敷かれてるらしかった…( ゚д゚)


 ―― 『金田一37歳の事件簿』では
 恐らく二人は仲の良い夫婦…((((;゚Д゚)))) ――

 
 【速水玲香に釣られるはじめちゃん】

 一方はじめは、ケータイに電話がかかってきたので廊下に出た
 それは人気アイドル・速水玲香からだった。

 玲香は現代アートイベントのゲストとして参加することになり、
 「友達招待して良い」と言われたのではじめに「観にきて」と言った

 はじめは二人きりで行くものだと思い

 「行く!行く!楽屋ゼッタイ行く!」

 と言い、玲香が
 
 「チケットは何枚いる?」

という質問に対し

 「チケットの枚数?そりゃあもちろん~~」


 と言うと後ろから肩を叩く人がいて

 「……2枚でお願いできる?」

 と「ゴゴゴ…」という気迫で
 美雪がはじめに言っていた…((((;゚Д゚))))

 はじめは

 「に…2枚でお願いします…」

 と玲香に答えた…((((;゚Д゚))))


 

 …こうしてはじめは美雪と一緒に

 『現代アート展 ジャンクシーとその仲間達』に参加することになった…。



 ―― (;8;)<ハジメチャン… ――


 【ブロッコリー】

 そもそも「ジャンクシー」とは匿名アーティストで、最高傑作は『核の傘の下』だった。

 ちなみにパンフレットの『核の傘の下』を見たはじめの感想は…

 「? なに コレ
 ブロッコリー?」

 タイトルをよく見ないはじめだった…。

 ( ゚д゚)ポカーン


 K角S良姉さま「((((;゚Д゚))))」 ←違う


 …そんなやり取りをしていたはじめと美雪のところに、
 学校の社会科見学中の金田一二三がやってきた。

 「芸術とかまるっきしダメなあんたがどーして……
 あっ!
 そーかそーか、それで美雪おねーちゃんも……
 お邪魔しちゃ悪いわね~」

 とフミは玲香の看板を見てニシシシと笑っていた…。

 「相変わらずのマセガキだな」とはじめは思っていた…。

 
 …さらに明智健悟警視がやってきた。

 「私にとって美術鑑賞は日常ですよ。
 今日は休暇をとってジャンクシーの作品をね。
 …さしずめ君は今回のトークイベント出演者が目当てでしょう?
 わかりやすいというか単純というか…」
 
 とはじめに言っていたので明智警視にムカついたところを
美雪になだめられたはじめは

 「それより玲香ちゃんに挨拶に行かないと…」
 
 と言って玲香の楽屋を探し歩き始めた。

 「明智警視の言うとおりじゃない!もーっ!」

 と美雪ははじめに思っていた…。


 【七瀬美雪 vs 速水玲香 !?】

 そのとき、玲香がはじめと美雪のところにやってきた。

 美雪と玲香が出会うと
 「ゴゴゴゴ…」というオーラが出てきたのを感じたはじめは
 「こんなところで立ち話もなんだから…」
 と言いかけた。

 すると玲香は
 「そうだ!
 話題のジャンクシーが飾られている部屋はまだ一般未公開だから今のうちに3人で観に行っちゃおうか~!」
と言い出した。

 「そんなことしていいの?」
 とはじめが聞き返すと

 「大丈夫、大丈夫。
 あたし関係者だし、公開始まっちゃったら絶対始まっちゃったら絶対観になんていけないもの目立っちゃって!
 さっ、行こ!金田一くん」

と答えたのではじめと美雪と玲香は
 ジャンクシーが飾られている部屋・A館展示室に向かった。


 【停電と、はじめが感じた違和感】

 A館展示室ではじめたちはいつき陽介に会った。
 いつきはなぜか大荷物…大きなカバンを持ち歩いていた


 それについてはじめが聞くといつきは

 「そりゃお前、天下の天才アーティストの作品をちっせーカメラで撮るわけにもいかねぇだろ。」

 と答えた。

 またいつきは

 「今日はアートの取材なんですか?」

 と聞くと、

 「そうそう、噂のジャンクシーをね!」
 とウインクしながら答え、

 「まあなんでもこの1枚の絵が30億っていう価値だそうだから!

 と言った。

 はじめと美雪はその金額に驚いた。

 特にはじめ
(このブロッコリーが!?)
 と思っていた。

 二人の反応にいつきは
 「ま!こーゆう絵にそれだけ金出す奴がいるってことだ!」

と言っていた。


  ちなみにジャンクシーの作品について、
 はじめは『彷徨える関西人』を「センスがあると思う」と言い
 美雪は『虹を渡るフクロウ』が好きと言っていた。


 …そこにメガネを掛けたイベントのスタッフと思わしき男性が現れて

 「お客さんお目が高いですよ!
 このアーティストはいま新進気鋭でしてね!
 でもジャンクシーの両サイド2枚の展示は今日までで
 午後の中休みの時間に入れ替えになるんで今のうちに観ておいてください!!


 と言っていた。

 それを聞いた玲香

 「中休みってあたしの出るイベントですよね。
 よかった!帰ってきたらもうないってことよね


 と言い、『ブロッコリー』…もとい『核の傘の下』の左隣にある球の絵を
 「よーし、しっかり観ておこっと!」と覗き込んでいた


 はじめは玲香の尻のあたりを
 「僕はこっちを観とこ」と覗き込むと
 美雪のげんこつがその後ろから飛んできた…

 ( ゚д゚)ポカーン


 ・・・美雪のげんこつが飛んでくると同時に、突然会場が暗くなった

 玲香(※あるいは美雪?)は

 「やだ、なにも見えない 怖い!」
 
 と言い、はじめといつきは次のような会話をしていた。


 いつき
 「でもこれじゃ自動ドアも開かないんじゃないか?」
 はじめ
 「え!まさかずっとここに閉じ込められんの?」
 いつき
「んなわけねーだろ!
 しばらくすりゃ誰か来るって!」
 はじめ
 「…ったく!
 よゆーだないつきさんは」

 …停電がおさまって3人のスタッフがやってきたのは停電から5分後のことだった。


 はじめは
 「やっぱり真っ暗な部屋に閉じ込められるなんてあまりきもちいいもんじゃないな…」

 と思っていた。


 ・・・停電後はじめと美雪は「休憩時間のイベント中は他の絵と入れ替える」と聞いていたのでA館展示室がいったんクローズするまで絵を観ていた

 この時はじめA展示場の光景について
 「なんか変だな―」と感じていたが、
「ま、いっか!!」とスルーしていた。
 玲香が出演するイベントが始まるので…



 【剣持警部登場! 展示室に再びやってきたはじめは…】

 玲香は衣装をチェンジし、司会のインタビューに答えていた。

  
 司会
 「さて、玲香ちゃんのお目当てはやはりジャンクシーですか?」
 玲香
 「そうですね。
 でも他の方の絵も素晴らしそうで…
 ただ私、ここに来てまだ時間が取れてないんで。
 この機会に後でじっくり鑑賞したいと思います
。」


 …美雪ははじめに
 「はじめちゃんは絵より玲香ちゃんを熱心に見てたね!」
 と言われ、
 「ハハハ、別にそんな・・・」
 と返したところ、向こうが騒がしいことにはじめは気がついた。

 剣持勇警部と所轄の刑事たちがいたのだ。

 はじめが剣持警部に話しかけると、手伝うように言われた。

 「お前もちょっと縁のある悪党が
 ジャンクシーの絵を今日中に盗み出すとつい先程予告状を俺あてに出してきたんだ」

 と話す剣持警部その人物は誰なのかはじめが聞くと、

 「怪盗紳士だよ!」

 と剣持警部は答え

 「やつめ、この警戒の中どうやってあんな目立つ絵を盗もうってんだ」
 「どう思う? お前は!?」


 とはじめに聞いた。

 はじめは剣持警部とともにA館展示室に向かった

 
 ・・・「あれだな……!
 例のジャンクシーの絵は……
 ……まったくこんなものが30億もするとはな……!」

 と絵を観ていた剣持警部がつぶやくと

 はじめは絵を眺めると何かに気がついてこう言った

 「……オッサン……!
 ジャンクシーの絵はもう盗まれてるぜ?」


 それを聞いた美雪は
 「なに言ってるの?はじめちゃん!」
 剣持警部は
 「そうだぞ金田一、絵は俺達の目の前にちゃんとあるじゃ…」
 と言いかけるとはじめは

 「……謎はすべて解けた!」

 …と言った…!


 ―― 『ブロッコリー』…もとい『核の傘の下』の絵の下に本物の『核の傘の下』があるのかな?
あるいは玲香がイベント前に覗き込んでいた球体が白黒反転していることからそちらの絵の下にあるのかな? ――
 
『核の傘の下』は一見すると変わっていないけど
向かって左隣の球体の白黒反転と向かって右隣の『虹を渡るフクロウ』がなくなったのが怪しいなあ。
むしろそちらが30億なのでは…?

 また、怪盗紳士の正体について怪しいのは大きなカバンを持ってきたいつきと
 ベルトが2つついた特徴ある形のスカートを履いて登場し、
 スタッフだからということで一般未公開の会場に堂々と入れた玲香
かな。

 あと、はじめと美雪に「お目が高い」発言した現代アート展スタッフの可能性も…?

 イベント中の他の絵との入れ替えが意味深すぎるし…。

 …果たして『金田一少年の事件簿30th』はどんな結末を迎え『金田一37歳の事件簿』につながっていくのか気になるところだなあ。


 【ソース】
 『イブニング』2023 02.28 No.05
 『金田一少年の事件簿30th』
 File 27 ジャンクシー
 講談社 (p171~p192)

 (・8・)<アガサチャン!

 今『イブニング』で連載中の『金田一37歳の事件簿』は、新事件『あやせ連続殺人事件』が展開されている。
 この事件の重要キャラは主人公・金田一一のいとこ、金田一二三
29歳になった彼女は、金田一二三(かねだひふみ)というペンネームで『緋之川伝説殺人事件』を『オソカワミステリ大賞』に応募。佳作を受賞しその授賞式に参加したが、その最中に『綾瀬連続殺人事件』で大賞を受賞した瀬戸倉涼が行方不明になり、廃墟となったアパートの一室に何者かが監禁され滅多刺しにされる映像が授賞式中に突然流される事件が起きた。
映像から瀬戸倉は埼玉県蓮田市綾瀬にいると思われたのでフミとフミの恋人(?)の小美野悠人がアパートに向かったが、直近の第3話では授賞式に参加していた間宮利一も現場にいたことが明かされた。
(※前回第2話では19歳のミステリ大賞入選受賞者の冬樹アガサが先にアパートに来ていたことが明かされた)
 
 【ミステリ作家たちへの『挑戦』】

 間宮とアガサはまだバスタブの死体を見つけていなかった。
間宮の誘いでフミと小美野、そしてアガサは浴室に向かった。
浴室のドアを上げると「むわ…」とニオイがしてバスタブに懐中電灯を当てると見知らぬ男性の刺殺体があった…!

 「やはりあの映像は"本物の殺人"だった」ということを確認した4人だった…。

 
 …一方、10月15日午後8時00分

 遅川書房ミステリ小説編集部にいたはじめはフミから

 「映像の通り埼玉県綾瀬の廃屋に男性の死体があった」という電話を受け、現場の写真も送ってもらった。

 このときはじめは部下の葉山まりん真壁誠刑事、そして遅川書房編集者の箕田英輔と一緒にいた。

 真壁刑事はフミたちに現場から引き上げるように言った
 

 …真壁刑事と電話し終えたフミ

 「あとは警察に任せて私たちはいったんここから引き上げて帰ったほうがいいようです!」と言った。

 アガサ
 「…そうですね。それにこれがあの小説『綾瀬連続殺人事件』の見立て殺人だとしたらストーリーはまだ序盤を越えたばかり…」
 と言っていた。

 その時、ガタンと音がした!
 はっと小美野が後ろを振り返ると……ネコだった(ΦωΦ)

 また間宮はこう言っていた。

 「これは我々ミステリ作家に対する"挑戦"に思えてならないんだ!
 ならばこちらも受けて立とうじゃないか!
 いちミステリ作家として……な!」



 【『あ』は朝霧風馬の『あ』】
 
 10月15日午後9時30分

 はじめは真壁刑事
 「手強そうな事件だからお前の知恵借りんのが一番だと思ってよ!」
と言っていたので彼に付き合っていた。

  「(本当はもう謎なんか解きたくないんだけどっっ!!!)」
 内心こう思いながらも、
 「僕も行方不明の大賞作家瀬戸倉さんを探さなけりゃいけない立場でもあるんで!」
と、真壁刑事に言っていた。


 
 …埼玉県警の吉崎から真壁刑事は被害者の身元が免許証を持っていたことから割れたことを聞いた。
 例の廃屋のバスタブで殺されたのは『朝霧風馬』という、神奈川県川崎市にある妻の実家で小さい工務店に勤めていたらしい男性だということが判明した。

 ちなみに『綾瀬連続殺人事件』では"綾瀬"の"あ"で始まる名前の人が無差別に選ばれ埼玉県蓮田市綾瀬でめった刺しにされて殺される。
 まるで小説のストーリーをまねた見立て殺人だった。

 だがはじめはこの事件に疑問を持っていた
それは、指紋は警察が調べたところ全て古いものばかりで新しくついた指紋は浴室の扉からもひとつも出ていないこと。

  「犯人が瀬戸倉だとしてそれをあからさまに伝えるような映像を流しておきながら、
現場では自分の指紋を残さぬよう細心の注意を払っていることは矛盾している」

 「真壁刑事が言うように
  『異常な犯行声明の映像も含めてまともな人間のやり口じゃないし、瀬戸倉氏の小説を読んだ模倣犯の仕業のセンもある』。
 だったら瀬戸倉さんはどこに行ったのか?

 「被害者の身辺も徹底的に調べたほうがいい気がする。
 異常者の無差別殺人って可能性もあるけど被害者は川崎の人
 無差別殺人なら手っ取り早く近くの誰かを殺すだろう」

 …はじめは、こう考えていた。

 そして

 「瀬戸倉涼…
 あの男の顔を見たときに感じた悪寒はこのことだったのか?
でも……」


と思っていた…。



 【はじめの『謎は解きたくない』の背景に、元アイドル・速水玲香!?】

 10月15日、午後10時30分。

 はじめは、真壁刑事から居酒屋で酒をおごってもらっていた。

 真壁はじめ
 「『三度のメシより謎解き』だったお前がなんでまた
『謎は解きたくない』なんて言っちゃってんの?
と聞いていた。

 するとはじめは

 「『速水玲香』って覚えてます?」と返した。

 真壁が
 「もちろん!お前が実は仲が良かったとか噂だったアイドルだろ?
 なんか突然引退しちゃったみたいだけど」
 と言うと、はじめは

 「まぁその辺で…色々ありまして…」と言いかけた。

 …その時、箕田から電話が来た


 【『や』の殺人は、雑貨屋っぽい廃屋で…】

 「僕まだ編集部で仕事してたんですが行方不明の瀬戸倉さんからライソで動画が送られてきまして
 一旦切って転送します」

 箕田から送られてきた動画足立区綾瀬の某所で男が監禁され袋を被せられ窒息死させられたものだった。
 そして動画の終わりには『や』の一文字が映し出された

 小説『綾瀬連続殺人事件』によると、第二の殺人が行われたのは足立区の綾瀬だった。

 …足立区の綾瀬で箕田と合流したはじめと真壁
 はじめは、動画にあった建物の名前を確認して箕田に
 「この辺りなんですよね」
と言った。

 「ええ!間違いないです、僕確認しましたから!
 僕早く着いたんでちょっとこの辺調べてみたんです。そしたらありましたよ!
 この跡地の奥の雑貨屋っぽい廃屋!」

 真壁は「動画じゃ確か和室だったよな…」と言いながらはじめと箕田と共に廃屋に入った。
 そしてガムテープの芯が床に落ちているのを見つけ、はじめが「…まさか」と懐中電灯の光を動かすと、
 買い物袋をかぶり、手を後ろ手に、ガムテープで拘束された男の遺体が横たわっているのをはじめたちは見つけた……!

 
 ―― 僕早く着いたんで(※意味深) ――

 それにしても第二の殺人現場の動画冒頭の『ハヌケ歯科』『正直不動産』などは
どう見ても胡散臭すぎる…。

 ( ゚д゚)ポカーン

 …『綾瀬連続殺人事件』の犯人は『瀬戸倉涼』だが、自分が思うに『瀬戸倉涼』は二人いそうだなあ。
 例えば、

 <瀬戸倉涼A(仮)>

 ・『綾瀬連続殺人事件』原作者
 ・オソカワミステリ大賞受賞
 ・今回の連続殺人事件で朝霧風馬らを殺害した真犯人


 <瀬戸倉涼B(仮)>

 ・『綾瀬連続殺人事件』の原作者で現在行方不明中と思われているが実は執筆には関わっていない
 ・現在、コンビニでバイト中
 ・オソカワミステリ大賞の受賞者動画に登場
 ・金田一一が顔を見て悪寒を感じた人物
 ・瀬戸倉涼A(仮)により『綾瀬連続殺人事件』の『せ』になぞらえて殺されるであろう人物。
  瀬戸倉涼A(仮)の本命(本当に殺したい人物)では?

 …こんな感じかな。

 今回の話から、問題の動画に近い箕田が瀬戸倉涼A(仮)のような気がするなあ。

 それにしても、速水玲香とはじめに過去に何があったのか気になるなぁ…。


 【ソース】
 イブニング 2020.12.08 NO.24
 『金田一37歳の事件簿』
 File69 見立て殺人
 講談社 (P103~P124)

 (・8・)<レイカチャン!

 …現在『イブニング』で連載中の『金田一37歳の事件簿』『函館異人館ホテル新たなる殺人』が展開中で、金田一一の推理で謎が全て解かれ真犯人『碧血鬼』の逮捕により事件は終結したかに見えた。

 だがはじめ「引っかかる」と言い、
はじめの謎解きに協力したフリーライター・いつき陽介『碧血鬼』こと岡倉純について
「奴が何か隠してる、と俺のカンが言ってる」と言い、
現在映像の仕事をしているはじめの後輩・佐木竜二は「(岡倉は)誰かを庇っている」と思っていた…


 …はじめは舞台『箱館ウォーズ』の脚本を書いた覆面作家『三多村匠』を岡倉の共犯者とみていたが、
「それは俺」と岡倉は言っていた…

 そんな中、はじめは函館から東京に戻る前に、20年前は人気アイドルだった速水玲香と再会した。
そんな玲香は…

 【速水玲香37歳の事件簿】

 ・・・はじめと同じ37歳になり、もうすぐ高校を卒業する息子がいた!

 はじめは赤座光輝が射殺される例の舞台のときに、玲香が観劇に来ていた姿を見ていたのだ。

 …さて気になる玲香の現在は、フラワーショップ『Rei』を開業していた。
 ちなみにアレンジメントで東京に出張することもあるという。

 はじめにはボックスフラワーとショップカードをプレゼントしていた。
 「そっちでもまた会えるといいな」と玲香は言っていた。

  ―― フラワーアレンジメント…
フラワーアーティスト…
京極桜子さん…(´;ω;`)ブワッ ――



 …はじめが玲香と話し中に七瀬美雪からメールが来た。

 「はじめちゃん今何してる?

 確か出張中だよね?

 函館の夜景見てひとりビール

 飲んでたり?」

 それは玲香から
「ところで七瀬さんは今何してるの?」
と聞かれた直後
だった…( ゚д゚)

 はじめは

 「(お前は千里眼か~!!)」

と思っていた…((((;゚Д゚))))

 玲香には
 「え~七瀬さんはですね~
 いわゆるひとつのCAという仕事を~」
 と言っていた…。

 
 …またはじめ玲香
 「息子さんのお父さんは…まだ……」と言っていた。

 「ええそうね…」と玲香が言うとはじめは

 「………ごめん」と言った。

 「なんで金田一君がゴメンなの?そんなの変でしょ」

と、玲香は言っていた…。

 ちなみに碧血鬼の事件のことはいつきから聞いていた。


 【パワハラ上司・内神田課長】

 東京の音羽ブラックPR社に戻ってきたはじめは、内神田課長にこう言われていた。

 「今回の件も大変なことになったねぇ~金田一ク~ン
 いやぁ~まぁ君のせいでないことはわかってるけど、にしても何度も何度も…
 もう"疫病神"レベルというか~」

 同僚の女性社員は「ププ!疫病神だって…」とひそひそ話状態で吹き出していた。

 すると、はじめの部下の葉山まりんは言った。

 「内神田課長!それってパワハラだと思います!
 金田一主任のおかげで警察もお手上げな事件が解決したんですよ?
 あの活躍!!ほんと見てほしかったです!」


  …ちなみに件のひそひそ話していた女性社員たちは

 「やっぱあの二人あやしくね?」とひそひそ話していた…

 ・・・まりんの話に焦ったはじめ
 「すいません課長!お話の途中ですがまだ業務報告書を書き終わってないので…」

 と言って、まりんの話をストップさせた。

 はじめまりんに自販機のところで
 「あのね、うちは普通の会社だから事件のこととか業務に関係ないことは社内に話題にしないでくれよ、頼むからさ。」
と言った。

 「なんですか?せっかく活躍したのに!!」
 「すごい才能だと思うんですけどね、世の中のためになる!」

と言ったまりんに対しては

 「なんででも!ほら!
 もうああいうの懲りたっていうか…
 謎なんてほんともう解きたくないんだ
 「(世の中のためになる)としてもそれで不幸になっちゃう人もいたりするんだよ

 と言っていた…。


 【まりん、はじめを怪しむ…((((;゚Д゚))))】

 はじめまりん

 「そー言えばー
 函館から帰る前の晩、主任コソコソ出かけてましたけどー
 あれ誰かと合ってたんですか?」


 と言った時、ギクッとなった( ゚д゚)

 はじめ
 「ああ ちょっと現地の友達にね、近くまで来たからさ。」
 まりん
 「フーン、女性?」
 はじめ
 「えっ?い いや男性だよモチロン」
 まりん
 「へー、じゃ あのボックスフラワーの入った紙袋、その男の人がくれたんだ。
 ま いっか! また二人で出張行きたいですね!主任!」

 はじめ

 「(なに俺ウソついちゃってんの?やましいことがあるわけでもないのに…)」
 「(だ~~~~!そんなのイチイチチェックしてんじゃねー!!)
 「(てか俺!! ウソにウソを重ねて これじゃまるで浮気の言い訳じゃん!?」


 と思っていた…

 ―― (;8;)<ハジメチャン… ――

 そんな時、いつきからライソ…メールが来た。

 「金田一、調べがついたぜ?
 ヤツに会いにいかねぇか?
 俺もついていかせてくれ」



 【矢吹碧=◯◯◯◯ !?】

 はじめいつき岡倉純について調べるように頼んでいた。
 いつきからの連絡を受けたはじめはいつきと共に明智健悟警視長を訪れ
彼を通して岡倉に会いに行った
 岡倉本人から本当の動機を話してもらうために…
 
 いつきが掴んだ情報は「矢吹碧(やぶきみどり)」という女性について。
 いつきは矢吹碧に会い、その姿を見た

 矢吹は長野の病院に入院しており、ベッドの上でたくさんのチューブや管に繋がれてやっと生きてる状態で意識回復の見込みはほぼないという。

 はじめは岡倉に
 「この"矢吹碧"さんこそがあなたがかばおうとした天才脚本家"三田村匠"…ですね?」
と聞いた。
  
 …いつきは脚本家の三多村匠のギャラの振込先からたどりなんとかヒントを捕まえた。
 
 「あとは『碧血鬼』の『碧』って字と重なってひょっとしたらと思ったんだが…」と言うと
岡倉は目をそらしていたので
 いつき「どうやらビンゴだったようだな」と言った。

 …矢吹碧は長野の病院に最初から入院したわけではなく、3年前に都内の病院で入院したが意識が戻らないと判断され「とある人物の後ろ盾」で長野の病院に入院したという。

 また東京の病院を訪ね取材をし、看護師が何か言いづらそうにしていたのでちょっとお礼をはずんだ所、矢吹の事故は「ドラッグ絡みの事故」だったという。

  当時新人女優の矢吹碧(24)がマンションの非常階段で頭から血を流して倒れているのを住人が発見し、病院に担ぎ込まれた
 矢吹は意識不明の重体血液からは大量の違法薬物が検出され争った形跡もないことから警察は薬物中毒による転落事故と判断した。

 いつきはこれがひっかかり昔の記者仲間・徳さんに聞いた。

 徳さんは矢吹碧について次のようなことを言っていた。

 「あの事件は警察の見解は全然納得してない」

 「自分の見立てによると恐らく監禁集団レ◯プ」

 「現場のマンションは古い建物で防犯カメラもなく証拠はなかったが、
 マンションの住人の一人が当時水島颯太と噂があった綾野木ルカだった」

 「矢吹碧は綾野木と同じプロダクションの後輩だった」
 
「警察はその線でルカを調べたがアリバイがあり、水島の部屋に転がり込んだとみられる」

 「自分の見立てでは空き部屋になった綾野木の部屋がデスペラードメンバーのヤリ部屋になっている。

 これについて住人から目撃証言を得ており、マスクとサングラスとフードで顔を隠した若い奴らが3人位で
ヘロヘロに酔っ払った女をちょくちょく連れ込んでいた。
 どの部屋かまではわからないがエレベーターはいつも3階で降りていた。

 ちなみに綾野木の部屋は3階にあり、矢吹碧が落ちたのは2~3回の踊り場。
 薬漬けにされ監禁部屋から必死に逃げたがふらつく足で非常階段を降りようとしたが転落。
 ヤリ部屋の発覚を恐れた水島たちは重症の矢吹をほったらかして水島たちのアリバイ作りに走っていた。」

 徳さんはこれらの話をした後でいつき

 「そーいやすっげー真っ青になったのがひとりいたな…
 スカイウォーカーのオカジュン、岡倉純だ!」


 と言っていた…。
 
 ・・・いつきがこの事を話した後はじめは岡倉に言った。

 「岡倉さん…正直に答えてください!
 あなたが胸の内に隠している本当のことを…!」



 ―― とある人物の後ろ盾(※意味深)

ラノベのタイトルみたいだなあ…。 ――

 矢吹碧を長野の病院に転院させるきっかけとなった「とある人物」
 普通に考えると岡倉純だろうが、そうではない可能性もあるかも、だなあ…。
 もしかすると『函館異人館ホテル新たなる殺人』の関係者たちの中にいるかも…?
 今回は「長野」という地名が唐突に出てきたし。
だからといって、長野といえば真田家、ゆえに幸村真之助警視が実は三多村匠…
…なんてことはないだろうなあ。
 岡倉純、矢吹碧を除く『函館異人館ホテル新たなる殺人』の関係者の中に、長野とつながりがある人物はいるのだろうか…?
 あるいは高遠遙一…もっといえば「ゼウスのしもべ」だろうか…?

 また矢吹碧は岡倉純の恋人あるいは妹と思われるけど、
もし件の「とある人物」が岡倉ではなく別の人物だったなら、
殺人こそ行わなかったものの岡倉の犯行(特に赤座殺し)を舞台本番中に目の当たりにしながら見て見ぬふりをしてそうだなあ。
そしてその人物こそ「共犯」とはじめが岡倉の共犯と最初に疑った「三多村匠」なのかも、だなあ…。
 
 いつきが今回突き止めたのは「本当に 岡倉純=三多村匠 ?」ではなく
「『碧血鬼』の元ネタは何か」「岡倉の本当の動機は何か」だと思うなあ。

 また本物の三多村匠が地獄の傀儡師・高遠遙一とつながりがあるのなら、今頃岡倉を始末しようと動いてるかもしれないなあ。
 次回こそ、三多村匠の正体が明かされて欲しいなあ。

 …それにしても「もう謎は解きたくない」をはじめに言わしめた事件はどんなものなのだろうか…。

 【ソース】
 イブニング 2020.03.10 NO.06
 『金田一37歳の事件簿』
 『函館異人館ホテル新たなる殺人』
 File51 速水玲香
 講談社 (P71~P92)

 現在『イブニング』で連載中の『金田一37歳の事件簿・函館異人館ホテル新たなる殺人』
金田一一が20年前に解決した『異人館ホテル殺人事件』以来仕事で訪れることになったが、
舞台『箱館ウォーズ』の出演者、赤座光輝綾野木ルカ、そして水島颯太が殺される事件に巻き込まれた事件だった。
 
 はじめは部下の葉山まりん、20年ぶりに再会したフリーライター・いつき陽介、高校の後輩・佐木竜二、そしてミュージシャン・リュウ小野寺殺害事件を追ってやってきた明智健悟警視長の部下・幸村真之助警視とぶつかりながらも協力し4人を殺した真犯人『碧血鬼』を突き止めた。

 『碧血鬼』こと岡倉純は「『箱館ウォーズ』の脚本を書いた覆面作家『三多村匠』は自分だ」と明かし逮捕されたが、はじめ
 「俺にはやっぱひっかかる」とこの事件にはまだ何かあると思っていた…。

 そんなはじめは、「ある人物」が『箱館ウォーズ』を観劇に来たからかいつきに頼んで、「ある人物」を探してはじめの携帯に連絡するよう頼んでいた。

 そして「ある人物」は夜にはじめの前に現れた

 それは人気アイドルの速水玲香だった…!


 【速水玲香が登場した理由】


 なぜこのタイミングで速水玲香が……?

 それは自分が思うに、この事件について地獄の傀儡師・高遠遙一のように殺人計画となる『箱館ウォーズ』のシナリオをつくり実行した三多村匠の正体を暴く手かがりになるからでは。

 玲香は人気アイドルだから舞台女優としての活躍もあるだろう
 『箱館ウォーズ』に出演こそしていないが、舞台俳優の有識者なので一般的な俳優の行動をよく知っていると考えられるからでは。
 

 【三多村匠が犯したミス】

  『箱館ウォーズ』本番時、「プロの舞台俳優なのにありえないことをした」
三多村匠が犯した致命的ミスは、これではと自分は考える。


『三多村匠』は『箱館ウォーズ』の演者として演技したが、岡倉が赤座を撃ち殺すことを知っていたか、あるいは舞台本番中にその様子を目撃できたのでは

 
 …もし、見下ろした時に演者の一人が台本にない位置にいたらどうするか?
 舞台終了後、それを注意するだろう。
 
 もし、見下ろした時に見知らぬ部外者が銃を構えて人を撃ったなら?
 
 …すぐに大騒ぎするだろう。

 …特に、射殺犯が『箱館ウォーズ』の出演者だったら?

  激しく怒り、あるいは嘆き、あるいは悲しみ、あるいは騒ぐだろう

 普通の俳優だったら、きっとそうする。
 
 殺害現場を見てしまったことを秘密にしようとしても、
顔色や態度で誰かが察してしまうのでは。

 赤座射殺の犯人を目の当たりにしたはずなのに、特にその犯人が共演者であるにも関わらず、
舞台終了後も警察にそのことを話さなかった。


 …つまり、

 「赤座の殺人現場を目の当たりにしたはずなのにプロの、特にベテランの俳優としてするべきことをしなかったこと」

 これが三多村匠が犯したミスなのでは。


 玲香ははじめに
 「赤座狙撃準備と実行を目の当たりにできた人が一人いて、
その人が騒ぐなり警察に通報するなりすれば事件はもっと早く解決していたかも」

 と言うのでは。
 また、 
 「『箱館ウォーズ』の城壁セットの上からなら、演者だけではなく、幕の後ろの人もよく見える」
ということも言いそうだなあ。

 (※言い換えるなら、「岡倉純の姿が丸見えだったかも」


 【なぜ事件が長期化したか】

 『函館異人館ホテル新たなる殺人』は赤座が殺された時に、城壁セットの上にいた刈谷ユダが
「岡倉が赤座を撃った!!」などと大騒ぎして岡倉が逮捕されてあっさりジ・エンドになるはず
では。
 これは玲香も指摘しそう。


 だが実際はそうなからなかった。


 それに刈谷でなくても、別の人ならば俳優以前に人として当たり前に殺人現場を目撃したことで大騒ぎするだろう

 だが実際はそうならなかった。

 …ということは、刈谷の正体は…
 正体は…


 『三多村匠』は事件が赤座射殺の段階で別の誰かに騒がれることで犯人を岡倉だと特定されて即終了しないように刈谷を城壁セットの上に定めたのでは。
 だが、刈谷がそこにいたからこそ一番するべきことをしなかったので、はじめは次回の玲香との会話をヒントに『三多村匠』が誰かをズバリ指摘しそうだなあ。


 【俯瞰】

  ちなみに自分のブログの記事のコメントによれば、速水玲香三田村匠説があった。
 
 「三田村圭子(※速水玲香の実の母)+小城拓也(※速水玲香の兄)≒三多村匠」とのこと。

 けれども今回の事件に関して自分は、
舞台を見下ろして全体を見ることで『三田村匠』の正体がわかるのではないかと考えている。

 全体を見渡すと、赤座が岡倉に射殺される光景が見えたはずなのに見えていないふりを岡倉逮捕後もしているのは不自然極まりない。

 速水玲香はアイドルとして舞台俳優として舞台に立ったことがあるだろうから、『箱館ウォーズ』出演者の中に不自然な行動をしている人にはじめよりも早く気がついているのでは…?
 

 舞台俳優もしていたであろう玲香が登場したことは、

 「俳優なら綾野木や刈谷が立っていた城壁セットの上からなら舞台裏…『碧血鬼』が赤座を狙撃したことを目の当たりにしないわけがなくすぐに然るべき行動をしているはずなのに、なかった。
 しかも、犯行を見て動揺している様子も全く見受けられなかった。
 それはその位置にいた人こそ、今回の事件のシナリオを書いた覆面作家・三多村匠だから」

ということを示す、三多村匠の本当の正体の極めて重要なヒントになりうるからでは…?

 【ソース】

 イブニング 2020.02.25 NO.05
 『金田一37歳の事件簿』
 『函館異人館ホテル新たなる殺人』

 File50 覆面作家
 講談社 (P45~P66))

↑このページのトップヘ