現在『イブニング』で連載中の『金田一37歳の事件簿』
 新事件は京都が舞台で、37歳になって音羽ブラックPR社で働く主人公・金田一一と部下の葉山まりんが、茶道と華道の家元とのコラボ企画の仕事のため京都に向かい赤池流家元・京極雁流(きょうごくがんりゅう)と双子姉妹・京極薫子(かおるこ)・京極桜子(さくらこ)と出会うがそこで殺人事件に巻き込まれるというもの。

 『京都美人華道家殺人事件』
 それが、新しい事件の名だ。


 【はじめ、朝まで生〇〇】

 事件の始まりは、音羽ブラックPR社の京都支社に公共財団法人京都伝統文化国際化財団がインバウンド顧客…外国人観光客を中心に京都の伝統文化を伝えるイベントを催して欲しいという依頼が来たこと。
 その第一弾として、日本のわび・さびを代表する茶道と華道の家元とのコラボ契約を取り付けたという。
 けれどもはじめ佐木竜二村上草太とはしご酒して始発帰宅で寝ていなかったので、会議中に眠いのをこらえて「寝るな!寝ちゃいかん!」と首を振ったら、いつの間にか京都行きが決定してしまった…

 はじめは京都行きの担当を振られた時に、丁度頷いて返事してしまったのだ…

 (;8;)<ハジメチャン…

 …ちなみに会議では
 「華道の家元がひじょ~~~に気難しい方なので注意して」
 「インバウンドのお客様たちはほぼ日本語がしゃべれないからそのつもりで」
とはじめに伝えられていた…。

 また、まりんフランス語と中国語の通訳ができるので、通訳としてはじめと京都に一緒に行くことになった。

 ちなみにはじめが会議前に酒を飲んでいたことに気がついていた。
少し酒臭かったから。

 はじめは
 「高校時代の悪友たちと朝まで生ビールかましちゃって…」と明かすと、まりん
「へえ~!主任のお友達ってどんな人だろ?会ってみたいな~!なあんて!」と言っていた…。
 
「いや…それはちょっと…!」と言うはじめ
「(美雪と繋がってるあの二人の前にこのコ連れて行ったら何言われるかわかったもんじゃねえ!!)」
と思っていた…。

 【シウマイとまりん】

 京都に向かう新幹線の中。
 はじめはシウマイ弁当を買い、まりんに見せていた。
 そして会議の時に聞きそびれた「赤池流という生け花の家元が気難しい」ということについてまりんに聞いていた。

 「どーも結構面倒くさい人みたいで、以前東京での生け花イベントをウチが請け負ったときなんか、確認済みのディスプレイが気に食わないとか接待がなってないとかもう一から十までクレームだらけで担当社員が寝る間もなく呼び出され罵倒されてイベント終わる頃にはその人ノイローゼになっちゃったんですって!」

 この話をまりんから聞いたはじめ
「ちゃんと起きて聞いてたら絶対拒否ってたな」と言っていた。

 「えーダメですよせっかくまた二人で組めるチャンスなのに!」と返すまりんにはじめは
 「君ね…!そういう事言うと誤解招くからね!」と言ったが、まりんはキョトンとして
 「誤解ってなんですかぁ?」と言って、シウマイを1個もらい、つまみ食いしていた

 その様子を見てはじめは旅館でまりんと一緒にいる光景を思い浮かべた…
 
 まりん「主任、あたしのこともつまみ食いしてください」

 ・・・そんな妄想を首を振ってやめようとするはじめはこう思った。

 「つまみ食いもない!!トラブルもない!!まして事件なんてっっ!!」


 【はじめ、京都支社長と営業部長に会う】

 京都駅に着いたはじめとまりんは音羽ブラックPR京都支社を訪れた。
 すると二人の男がタバコの煙ををモクモクとふかしていた。
 
 京都支社長・鶴田と営業部長・白波の話を聞くはじめとまりん。
 鶴田部長は企画の説明だけざっくりしようとするとともに
 「いや、あたしらはね、赤池流の家元一家に頼まれたからやってるだけでもう定年までちょっとだしおとなしくしていたいんです」とこぼし、
白波支店長
「そうそう、ボチボチたまってた有給の消化に忙しくなるし、仕事なんかもうね…もうね…!
 やってられねえんだよ!!
 こんなブラック企業の島流し支店なんか!!

 むせる白波支店長に薬を飲ませて落ち着かせようとしたら、鶴田部長ももらいむせ(?)をしてしまった…

 ・・・企画の説明を受け、まりんとともに京都支社をあとにするはじめまだ仕事も始まってないのにどっと疲れてしまった…。

 はじめとまりんは白波支店長と鶴田部長に、まんまと仕事を押し付けられた形になったと思った。
 病気のフリしていたし、見た目も振る舞いも"老人"だったがよく考えると50代のはず。

 はじめは「居眠りしている間にとんでもないババを引いてしまった」と思った。

 …けれどもそんな気持ちを癒やしてくれたのは、京都の風景。

 はじめ「京都だねぇ…」
 まりん「…はい!」

 ―― 完 全 に 恋 人

 美雪「(#^ω^)ピキピキ」

((((;゚Д゚)))) ――

 

 【双子姉妹と家元!】

ザ・京都というカンジのお屋敷にやってきたはじめとまりん。
表札には『赤池流宗家』『京極』という二種類の表札があった。
 二人をまず出迎えたのはフラワーアーティスト京極桜子
 美人だけどケバい洋服を着ていた。

 「桜子?帰ってきたの」と言って現れたのは楚々とした着物を着た桜子の双子の姉薫子
 薫子は華道家だった。

 桜子は薫子に
「そういえば今日は生け花体験の日でしょ?薫子も大変よねー!
あんな男を立ててやらなきゃなんないんだから」と言っていたが、薫子は
「桜子!そんな事言うものじゃないわ」と返した。
 そこに追い打ちをかけるように
桜子!お前なんだその恰好は!!」と現れたのは、赤池流宗家・京極雁流だった。
「水商売の女か!さっさと着替えて来い!」と言われた桜子は
 「はーい!
でもこれはフラワーアーティストとしてのパフォーマンスだもの!
華道家じゃないんで!あたし!」
と言っていた。

 「なんやと!その言い方はなんや!!」と返す雁流を
 「お客様の前ですから」となだめる薫子だった…。

 その様子を見てはじめとまりんは
ぽかーんとなっていた…( ゚д゚)

 雁流
 「あんたら何ぼーっと突っ立っとんのや!!
仕事できたんやろ?さっさと家に入らんか!
ホンマに気の期間連中ばかりやな!」
と言っていた。

 まりんは
 「なんなんですかあのオヤジ…!初対面でいきなりあの態度…!!」
と言っていたが、はじめ
 「まあまあ葉山くん!平常心平常心」
と言っていた…。

 …その時のはじめは気づいていなかった。
 京都の古めかしい屋敷の奥でドス黒い殺意が渦巻いていたことに…

 

 ―― 今回殺されるのはタイトルから考えると薫子だけど、
双子の薫子が桜子と入れ替わって実は桜子が殺されたという展開があるかもしれないなあ。 ――

 そして犯人候補には今回登場していないインバウンド顧客や、茶道の家元とその弟子も上がってきそうだなあ。
 ただ、前回の『タワマンマダム殺人事件』は複数犯だったけど、今回は複数犯はなさそうだなあ。
けれども双子のうち一人が殺される可能性のある事件ゆえ、入れ替わりトリックがありそうに感じるなあ。

【ソース】
 イブニング 2019.02.26 NO.05
 『金田一37歳の事件簿』
 京都美人華道家殺人事件

 講談社 (P135~P158)