にぎる。

『にぎる。』にようこそ! このブログは私が見たアニメやマンガの感想を自由気ままに書いています。

タグ:真壁誠

 『イブニング』2023年6号で
 『金田一少年の事件簿30th』『イブニング』休載にともない、
 完結…(´・ω・`)

 …『金田一少年の事件簿30th』最後の事件は、◯人事件かと思いきや、
 「怪盗紳士」が登場する事件だった。

 事件の舞台は現代アート展で、
 怪盗紳士がある絵画を盗む事件が発生した…

 …というものだった。

 この事件には人気アイドルの速水玲香やフリーライターのいつき陽介も登場していた。

 
 【真壁誠と鷹島友代】

 今回の事件は不動高校のミステリー研究会の部室からスタート。
 主人公・金田一一の幼馴染・七瀬美雪は学生ミステリー研究会への参加を個人ではなく研究会として参加することを言おうとしたら
 はじめ
 「やべ~ HPがもたねぇ~~」

という寝言を言いながら寝ていたので

 「やれやれ夢の中でもゲームか?
 ダメ金はやっぱダメ金だな!」

 
 と、真壁誠は言っていた。

 さらに真壁誠は

 「七瀬さんもこんな"フリーター確定男"早く見捨ててもっと将来性のある例えばこの"東大確実"真壁誠のような男に…」

 と続けたが、鷹島友代

 「…真壁さんは大学出たらなにをされるんですか?」

 と言われたとき真壁

 「あん?
 俺はもちろん推理作家…」


 と答えると鷹島は「ジロ…………」と静かな視線を真壁に向ける

 「…もいいかなぁ~
 と思ったケド!
 最近刑事とかもいーかなぁ~って!
 将来は警視総監とか?」

となぜか焦ったように汗だくで返していた


 部員の話によると、真壁は鷹島の尻に敷かれてるらしかった…( ゚д゚)


 ―― 『金田一37歳の事件簿』では
 恐らく二人は仲の良い夫婦…((((;゚Д゚)))) ――

 
 【速水玲香に釣られるはじめちゃん】

 一方はじめは、ケータイに電話がかかってきたので廊下に出た
 それは人気アイドル・速水玲香からだった。

 玲香は現代アートイベントのゲストとして参加することになり、
 「友達招待して良い」と言われたのではじめに「観にきて」と言った

 はじめは二人きりで行くものだと思い

 「行く!行く!楽屋ゼッタイ行く!」

 と言い、玲香が
 
 「チケットは何枚いる?」

という質問に対し

 「チケットの枚数?そりゃあもちろん~~」


 と言うと後ろから肩を叩く人がいて

 「……2枚でお願いできる?」

 と「ゴゴゴ…」という気迫で
 美雪がはじめに言っていた…((((;゚Д゚))))

 はじめは

 「に…2枚でお願いします…」

 と玲香に答えた…((((;゚Д゚))))


 

 …こうしてはじめは美雪と一緒に

 『現代アート展 ジャンクシーとその仲間達』に参加することになった…。



 ―― (;8;)<ハジメチャン… ――


 【ブロッコリー】

 そもそも「ジャンクシー」とは匿名アーティストで、最高傑作は『核の傘の下』だった。

 ちなみにパンフレットの『核の傘の下』を見たはじめの感想は…

 「? なに コレ
 ブロッコリー?」

 タイトルをよく見ないはじめだった…。

 ( ゚д゚)ポカーン


 K角S良姉さま「((((;゚Д゚))))」 ←違う


 …そんなやり取りをしていたはじめと美雪のところに、
 学校の社会科見学中の金田一二三がやってきた。

 「芸術とかまるっきしダメなあんたがどーして……
 あっ!
 そーかそーか、それで美雪おねーちゃんも……
 お邪魔しちゃ悪いわね~」

 とフミは玲香の看板を見てニシシシと笑っていた…。

 「相変わらずのマセガキだな」とはじめは思っていた…。

 
 …さらに明智健悟警視がやってきた。

 「私にとって美術鑑賞は日常ですよ。
 今日は休暇をとってジャンクシーの作品をね。
 …さしずめ君は今回のトークイベント出演者が目当てでしょう?
 わかりやすいというか単純というか…」
 
 とはじめに言っていたので明智警視にムカついたところを
美雪になだめられたはじめは

 「それより玲香ちゃんに挨拶に行かないと…」
 
 と言って玲香の楽屋を探し歩き始めた。

 「明智警視の言うとおりじゃない!もーっ!」

 と美雪ははじめに思っていた…。


 【七瀬美雪 vs 速水玲香 !?】

 そのとき、玲香がはじめと美雪のところにやってきた。

 美雪と玲香が出会うと
 「ゴゴゴゴ…」というオーラが出てきたのを感じたはじめは
 「こんなところで立ち話もなんだから…」
 と言いかけた。

 すると玲香は
 「そうだ!
 話題のジャンクシーが飾られている部屋はまだ一般未公開だから今のうちに3人で観に行っちゃおうか~!」
と言い出した。

 「そんなことしていいの?」
 とはじめが聞き返すと

 「大丈夫、大丈夫。
 あたし関係者だし、公開始まっちゃったら絶対始まっちゃったら絶対観になんていけないもの目立っちゃって!
 さっ、行こ!金田一くん」

と答えたのではじめと美雪と玲香は
 ジャンクシーが飾られている部屋・A館展示室に向かった。


 【停電と、はじめが感じた違和感】

 A館展示室ではじめたちはいつき陽介に会った。
 いつきはなぜか大荷物…大きなカバンを持ち歩いていた


 それについてはじめが聞くといつきは

 「そりゃお前、天下の天才アーティストの作品をちっせーカメラで撮るわけにもいかねぇだろ。」

 と答えた。

 またいつきは

 「今日はアートの取材なんですか?」

 と聞くと、

 「そうそう、噂のジャンクシーをね!」
 とウインクしながら答え、

 「まあなんでもこの1枚の絵が30億っていう価値だそうだから!

 と言った。

 はじめと美雪はその金額に驚いた。

 特にはじめ
(このブロッコリーが!?)
 と思っていた。

 二人の反応にいつきは
 「ま!こーゆう絵にそれだけ金出す奴がいるってことだ!」

と言っていた。


  ちなみにジャンクシーの作品について、
 はじめは『彷徨える関西人』を「センスがあると思う」と言い
 美雪は『虹を渡るフクロウ』が好きと言っていた。


 …そこにメガネを掛けたイベントのスタッフと思わしき男性が現れて

 「お客さんお目が高いですよ!
 このアーティストはいま新進気鋭でしてね!
 でもジャンクシーの両サイド2枚の展示は今日までで
 午後の中休みの時間に入れ替えになるんで今のうちに観ておいてください!!


 と言っていた。

 それを聞いた玲香

 「中休みってあたしの出るイベントですよね。
 よかった!帰ってきたらもうないってことよね


 と言い、『ブロッコリー』…もとい『核の傘の下』の左隣にある球の絵を
 「よーし、しっかり観ておこっと!」と覗き込んでいた


 はじめは玲香の尻のあたりを
 「僕はこっちを観とこ」と覗き込むと
 美雪のげんこつがその後ろから飛んできた…

 ( ゚д゚)ポカーン


 ・・・美雪のげんこつが飛んでくると同時に、突然会場が暗くなった

 玲香(※あるいは美雪?)は

 「やだ、なにも見えない 怖い!」
 
 と言い、はじめといつきは次のような会話をしていた。


 いつき
 「でもこれじゃ自動ドアも開かないんじゃないか?」
 はじめ
 「え!まさかずっとここに閉じ込められんの?」
 いつき
「んなわけねーだろ!
 しばらくすりゃ誰か来るって!」
 はじめ
 「…ったく!
 よゆーだないつきさんは」

 …停電がおさまって3人のスタッフがやってきたのは停電から5分後のことだった。


 はじめは
 「やっぱり真っ暗な部屋に閉じ込められるなんてあまりきもちいいもんじゃないな…」

 と思っていた。


 ・・・停電後はじめと美雪は「休憩時間のイベント中は他の絵と入れ替える」と聞いていたのでA館展示室がいったんクローズするまで絵を観ていた

 この時はじめA展示場の光景について
 「なんか変だな―」と感じていたが、
「ま、いっか!!」とスルーしていた。
 玲香が出演するイベントが始まるので…



 【剣持警部登場! 展示室に再びやってきたはじめは…】

 玲香は衣装をチェンジし、司会のインタビューに答えていた。

  
 司会
 「さて、玲香ちゃんのお目当てはやはりジャンクシーですか?」
 玲香
 「そうですね。
 でも他の方の絵も素晴らしそうで…
 ただ私、ここに来てまだ時間が取れてないんで。
 この機会に後でじっくり鑑賞したいと思います
。」


 …美雪ははじめに
 「はじめちゃんは絵より玲香ちゃんを熱心に見てたね!」
 と言われ、
 「ハハハ、別にそんな・・・」
 と返したところ、向こうが騒がしいことにはじめは気がついた。

 剣持勇警部と所轄の刑事たちがいたのだ。

 はじめが剣持警部に話しかけると、手伝うように言われた。

 「お前もちょっと縁のある悪党が
 ジャンクシーの絵を今日中に盗み出すとつい先程予告状を俺あてに出してきたんだ」

 と話す剣持警部その人物は誰なのかはじめが聞くと、

 「怪盗紳士だよ!」

 と剣持警部は答え

 「やつめ、この警戒の中どうやってあんな目立つ絵を盗もうってんだ」
 「どう思う? お前は!?」


 とはじめに聞いた。

 はじめは剣持警部とともにA館展示室に向かった

 
 ・・・「あれだな……!
 例のジャンクシーの絵は……
 ……まったくこんなものが30億もするとはな……!」

 と絵を観ていた剣持警部がつぶやくと

 はじめは絵を眺めると何かに気がついてこう言った

 「……オッサン……!
 ジャンクシーの絵はもう盗まれてるぜ?」


 それを聞いた美雪は
 「なに言ってるの?はじめちゃん!」
 剣持警部は
 「そうだぞ金田一、絵は俺達の目の前にちゃんとあるじゃ…」
 と言いかけるとはじめは

 「……謎はすべて解けた!」

 …と言った…!


 ―― 『ブロッコリー』…もとい『核の傘の下』の絵の下に本物の『核の傘の下』があるのかな?
あるいは玲香がイベント前に覗き込んでいた球体が白黒反転していることからそちらの絵の下にあるのかな? ――
 
『核の傘の下』は一見すると変わっていないけど
向かって左隣の球体の白黒反転と向かって右隣の『虹を渡るフクロウ』がなくなったのが怪しいなあ。
むしろそちらが30億なのでは…?

 また、怪盗紳士の正体について怪しいのは大きなカバンを持ってきたいつきと
 ベルトが2つついた特徴ある形のスカートを履いて登場し、
 スタッフだからということで一般未公開の会場に堂々と入れた玲香
かな。

 あと、はじめと美雪に「お目が高い」発言した現代アート展スタッフの可能性も…?

 イベント中の他の絵との入れ替えが意味深すぎるし…。

 …果たして『金田一少年の事件簿30th』はどんな結末を迎え『金田一37歳の事件簿』につながっていくのか気になるところだなあ。


 【ソース】
 『イブニング』2023 02.28 No.05
 『金田一少年の事件簿30th』
 File 27 ジャンクシー
 講談社 (p171~p192)

 (・8・)<アガサチャン!

 今『イブニング』で連載中の『金田一37歳の事件簿』は、新事件『あやせ連続殺人事件』が展開されている。
 この事件の重要キャラは主人公・金田一一のいとこ、金田一二三
29歳になった彼女は、金田一二三(かねだひふみ)というペンネームで『緋之川伝説殺人事件』を『オソカワミステリ大賞』に応募。佳作を受賞しその授賞式に参加したが、その最中に『綾瀬連続殺人事件』で大賞を受賞した瀬戸倉涼が行方不明になり、廃墟となったアパートの一室に何者かが監禁され滅多刺しにされる映像が授賞式中に突然流される事件が起きた。
映像から瀬戸倉は埼玉県蓮田市綾瀬にいると思われたのでフミとフミの恋人(?)の小美野悠人がアパートに向かったが、直近の第3話では授賞式に参加していた間宮利一も現場にいたことが明かされた。
(※前回第2話では19歳のミステリ大賞入選受賞者の冬樹アガサが先にアパートに来ていたことが明かされた)
 
 【ミステリ作家たちへの『挑戦』】

 間宮とアガサはまだバスタブの死体を見つけていなかった。
間宮の誘いでフミと小美野、そしてアガサは浴室に向かった。
浴室のドアを上げると「むわ…」とニオイがしてバスタブに懐中電灯を当てると見知らぬ男性の刺殺体があった…!

 「やはりあの映像は"本物の殺人"だった」ということを確認した4人だった…。

 
 …一方、10月15日午後8時00分

 遅川書房ミステリ小説編集部にいたはじめはフミから

 「映像の通り埼玉県綾瀬の廃屋に男性の死体があった」という電話を受け、現場の写真も送ってもらった。

 このときはじめは部下の葉山まりん真壁誠刑事、そして遅川書房編集者の箕田英輔と一緒にいた。

 真壁刑事はフミたちに現場から引き上げるように言った
 

 …真壁刑事と電話し終えたフミ

 「あとは警察に任せて私たちはいったんここから引き上げて帰ったほうがいいようです!」と言った。

 アガサ
 「…そうですね。それにこれがあの小説『綾瀬連続殺人事件』の見立て殺人だとしたらストーリーはまだ序盤を越えたばかり…」
 と言っていた。

 その時、ガタンと音がした!
 はっと小美野が後ろを振り返ると……ネコだった(ΦωΦ)

 また間宮はこう言っていた。

 「これは我々ミステリ作家に対する"挑戦"に思えてならないんだ!
 ならばこちらも受けて立とうじゃないか!
 いちミステリ作家として……な!」



 【『あ』は朝霧風馬の『あ』】
 
 10月15日午後9時30分

 はじめは真壁刑事
 「手強そうな事件だからお前の知恵借りんのが一番だと思ってよ!」
と言っていたので彼に付き合っていた。

  「(本当はもう謎なんか解きたくないんだけどっっ!!!)」
 内心こう思いながらも、
 「僕も行方不明の大賞作家瀬戸倉さんを探さなけりゃいけない立場でもあるんで!」
と、真壁刑事に言っていた。


 
 …埼玉県警の吉崎から真壁刑事は被害者の身元が免許証を持っていたことから割れたことを聞いた。
 例の廃屋のバスタブで殺されたのは『朝霧風馬』という、神奈川県川崎市にある妻の実家で小さい工務店に勤めていたらしい男性だということが判明した。

 ちなみに『綾瀬連続殺人事件』では"綾瀬"の"あ"で始まる名前の人が無差別に選ばれ埼玉県蓮田市綾瀬でめった刺しにされて殺される。
 まるで小説のストーリーをまねた見立て殺人だった。

 だがはじめはこの事件に疑問を持っていた
それは、指紋は警察が調べたところ全て古いものばかりで新しくついた指紋は浴室の扉からもひとつも出ていないこと。

  「犯人が瀬戸倉だとしてそれをあからさまに伝えるような映像を流しておきながら、
現場では自分の指紋を残さぬよう細心の注意を払っていることは矛盾している」

 「真壁刑事が言うように
  『異常な犯行声明の映像も含めてまともな人間のやり口じゃないし、瀬戸倉氏の小説を読んだ模倣犯の仕業のセンもある』。
 だったら瀬戸倉さんはどこに行ったのか?

 「被害者の身辺も徹底的に調べたほうがいい気がする。
 異常者の無差別殺人って可能性もあるけど被害者は川崎の人
 無差別殺人なら手っ取り早く近くの誰かを殺すだろう」

 …はじめは、こう考えていた。

 そして

 「瀬戸倉涼…
 あの男の顔を見たときに感じた悪寒はこのことだったのか?
でも……」


と思っていた…。



 【はじめの『謎は解きたくない』の背景に、元アイドル・速水玲香!?】

 10月15日、午後10時30分。

 はじめは、真壁刑事から居酒屋で酒をおごってもらっていた。

 真壁はじめ
 「『三度のメシより謎解き』だったお前がなんでまた
『謎は解きたくない』なんて言っちゃってんの?
と聞いていた。

 するとはじめは

 「『速水玲香』って覚えてます?」と返した。

 真壁が
 「もちろん!お前が実は仲が良かったとか噂だったアイドルだろ?
 なんか突然引退しちゃったみたいだけど」
 と言うと、はじめは

 「まぁその辺で…色々ありまして…」と言いかけた。

 …その時、箕田から電話が来た


 【『や』の殺人は、雑貨屋っぽい廃屋で…】

 「僕まだ編集部で仕事してたんですが行方不明の瀬戸倉さんからライソで動画が送られてきまして
 一旦切って転送します」

 箕田から送られてきた動画足立区綾瀬の某所で男が監禁され袋を被せられ窒息死させられたものだった。
 そして動画の終わりには『や』の一文字が映し出された

 小説『綾瀬連続殺人事件』によると、第二の殺人が行われたのは足立区の綾瀬だった。

 …足立区の綾瀬で箕田と合流したはじめと真壁
 はじめは、動画にあった建物の名前を確認して箕田に
 「この辺りなんですよね」
と言った。

 「ええ!間違いないです、僕確認しましたから!
 僕早く着いたんでちょっとこの辺調べてみたんです。そしたらありましたよ!
 この跡地の奥の雑貨屋っぽい廃屋!」

 真壁は「動画じゃ確か和室だったよな…」と言いながらはじめと箕田と共に廃屋に入った。
 そしてガムテープの芯が床に落ちているのを見つけ、はじめが「…まさか」と懐中電灯の光を動かすと、
 買い物袋をかぶり、手を後ろ手に、ガムテープで拘束された男の遺体が横たわっているのをはじめたちは見つけた……!

 
 ―― 僕早く着いたんで(※意味深) ――

 それにしても第二の殺人現場の動画冒頭の『ハヌケ歯科』『正直不動産』などは
どう見ても胡散臭すぎる…。

 ( ゚д゚)ポカーン

 …『綾瀬連続殺人事件』の犯人は『瀬戸倉涼』だが、自分が思うに『瀬戸倉涼』は二人いそうだなあ。
 例えば、

 <瀬戸倉涼A(仮)>

 ・『綾瀬連続殺人事件』原作者
 ・オソカワミステリ大賞受賞
 ・今回の連続殺人事件で朝霧風馬らを殺害した真犯人


 <瀬戸倉涼B(仮)>

 ・『綾瀬連続殺人事件』の原作者で現在行方不明中と思われているが実は執筆には関わっていない
 ・現在、コンビニでバイト中
 ・オソカワミステリ大賞の受賞者動画に登場
 ・金田一一が顔を見て悪寒を感じた人物
 ・瀬戸倉涼A(仮)により『綾瀬連続殺人事件』の『せ』になぞらえて殺されるであろう人物。
  瀬戸倉涼A(仮)の本命(本当に殺したい人物)では?

 …こんな感じかな。

 今回の話から、問題の動画に近い箕田が瀬戸倉涼A(仮)のような気がするなあ。

 それにしても、速水玲香とはじめに過去に何があったのか気になるなぁ…。


 【ソース】
 イブニング 2020.12.08 NO.24
 『金田一37歳の事件簿』
 File69 見立て殺人
 講談社 (P103~P124)

 (・8・)<アガサチャン!

 今『イブニング』で連載中の『金田一37歳の事件簿』は、新事件『あやせ連続殺人事件』が展開されている。
 この事件の重要キャラは主人公・金田一一のいとこ、金田一二三
29歳になった彼女は、金田一二三(かねだひふみ)というペンネームで『緋之川伝説殺人事件』を『オソカワミステリー大賞』に応募。佳作を受賞しその授賞式に参加したが、その最中に『綾瀬連続殺人事件』で大賞を受賞した瀬戸倉涼廃墟となったアパートの浴室のバスタブに何者かに監禁され滅多刺しにされる映像が授賞式中に突然流される事件が起きた。
 映像は瀬戸倉のプロフィールが上映される映像が流される予定だったが、遅川書房編集者の箕田英輔が用意していたメモリーカードが何者かによってすり替えられ、瀬戸倉が滅多刺しにされる映像が流れてしまった。
 
 …はじめはこの映像を見た時、『あ』という一文字が流れたことから

 「これは"綾瀬連続殺人事件"だ!!」
と口走った。

 ちなみにこの映像が流れたのは10月15日午後5時45分だった。


 …第2話はくだんのすり替えられた(?)映像に「綾瀬こどもクリニック」の電柱があったことからそれを手がかりに雲隠れしてしまった瀬戸倉を探す回。

 なお、探しに行くのはフミとフミの彼氏であるミステリー小説家・小美野悠人だった。


 【雲隠れ】

 問題の映像を見たフミは、はじめに駆け寄り「映像は『綾瀬連続殺人事件』第一の殺人そのもの」と話していた。

 「確か小説では、犯人の異常者は埼玉県蓮田市の綾瀬って町で"あ"で始まる名前の人物を拉致して惨殺する……!
 殺し方がまったく同じだし、これで刺されたあの男の人が"あ"で始まる名前だったら……」


 …すると箕田がはじめのところにやってきて
 「こちらで用意したUSBが引き抜かれてこれが入ってた」とすり替えられたUSBを見せていた。

 はじめは「(そのUSBに)なるべく指紋をつけないで!」と昔のクセでつい言ってしまった…。


 ・・・一方小美野
  「いったい誰があんなイヤガラセを……」
 とつぶやいていたが、フミ
 
 「イヤガラセとはかぎらないかもよ?」
 「あれが『綾瀬連続殺事件』の再現なら作者の瀬戸倉さんをリスペクトしてるってことも考えられない?」


 と言った。

 この時オソカワミステリ大賞で入選を受賞した冬樹アガサ

 「ひょっとしたら……作者『みずからが』やっているのかも…
 あれが瀬戸倉さんの『自分なりの受賞メッセージ』だとしたら…」


 と言った。

 「冬樹くんの洞察どおりだとすればそれは非常に興味深い!」
 
 ミステリ作家の間宮利一はアガサの発言にこう反応した。

 本当に殺しをしているのかについては間宮は
 「あの『綾瀬連続殺人事件』のだからわからんぞ」とはじめの部下・葉山まりんに言っていた。

 はじめ
 「ただのイタズラかもしれないしこの段階ではなんとも言えません!
どうか落ち着いてください皆さん!」

と言っていた。

 まずは瀬戸倉本人を探す必要があった
 1時間ほど前に打ち合わせに出たっきり雲隠れしていたので……。

 フミは
 「(ますます(瀬戸倉が)怪しいわね!)」と思っていた…。

 
 【真壁誠刑事と『綾瀬連続殺人事件』の原作】

  USBを箕田から借りたUSBをノートPCに挿すと問題の映像の時間は202×年の10月14日0時0分を表示していた。
 「綾瀬こどもクリニック」の電柱が確認できたのでネットで綾瀬こどもクリニックを検索、廃墟マンションが埼玉県蓮田市綾瀬周辺にあることを突き止めた

  そこにはフミと小美野が小美野の車で授賞式終了後すぐに向かうことになった。
 小美野はフミが一人だと心配で、映像に写っている場所を探すために車が必要なので彼の車で行くことにした。

  一方はじめは「この件は事件とは限らないので知り合いの刑事・真壁誠に連絡した。
 
 そして15日の午後6時15分。真壁は関係者控室で問題の画像を確認した。

 「こりゃ…作り物にはとーてい思えねーぞ?ヤベー奴じゃん!!」

 はじめは「これだけでは警察動くにはちょっと…」なので呼んだことを真壁に伝えた。

 はじめ真壁『綾瀬連続殺人事件』の犯人クロスワードマニア… 「言葉があると揃えたくなるし空欄があると埋めたくなるどうしようもない性癖の持ち主」ということを伝えていた。

 その犯人はある女に恋をしてしまい、普段はそっけない彼女から「綾瀬に来て」と一通のメールが来た。
 埼玉の綾瀬に行きメールを送ったが「綾瀬違いよ」と返信された。
 足立区の綾瀬に行ったがそこでも違うと言われ、
神奈川の綾瀬に行ったが彼女からのメールはぷつりと途絶えそのまま彼女とは音信不通になってしまった。

 こうして女に捨てられてしまった犯人の男は『綾瀬』という地名に異常なまでの執着心を抱くようになりゆがんだ復讐心からクロスワードのマスを埋めるようにこの3つの綾瀬で無差別殺人を決行した。

 殺される人間は名前の最初の一文字が
 一人目→あ
 二人目→や
 三人目→せ
 だった。


 ―― 『あやせ』は「かしこいかわいい◯◯◯チカ」でおなじみのスクールアイドルのことじゃなかったか。
でも今回の事件はアガサ・クリスティの『ABC殺人事件』っぽいなあ。――

 
 【もう一つの可能性】

 はじめは
「授賞式で流れた瀬戸倉を風呂場に監禁して刃物でめった刺しにする映像が『本物の殺し』ならば犯人は小説どおり次は足立区で一人、神奈川で一人と連続殺人を決行するかもしれない、最後の一人が瀬戸倉本人の可能性も…
とみていたが、「もうひとつの可能性」もあるとみていた。それは

 「『綾瀬連続殺人事件』の作者である瀬戸倉涼本人が自分の作品のストーリーをなぞってやってる可能性」

 冬樹アガサ「瀬戸倉さんなりの『受賞メッセージ』」と言っていたように……。

 
 ちなみにフミは小美野と共に埼玉県蓮田市綾瀬周辺の廃墟マンションに出発前、真壁に挨拶していた。
 フミは高校の文化祭の時ちらっと真壁に会っていたのだ。

 ・・・出発するフミと小美野の姿を見てはじめは胸騒ぎがしていた……!
 「(嫌な予感がする……)」と……!


 【廃墟マンションにいたのは…】

 10月15日午後7時10分

 小美野はホームセンターに寄り懐中電灯を買いに行った
フミははじめに埼玉に着いたこと、綾瀬にはあと20分くらいで着くということを電話で伝えた
 また真壁が埼玉の警察に連絡し、何かあったらすぐ動けるようにしたことをはじめから聞いた。


 ・・・懐中電灯を買って戻ってきた小美野はフミに懐中電灯と、
 「これも持ってて欲しい!
 もし誰かが襲ってきたらこれで身を守ろう!」と言ってスタンガンを渡していた。



 フミと小美野は綾瀬こどもクリニックの電柱の看板を見つけ、廃墟マンションも見つけた

 廃墟マンションの中には先客がいてその先客は………

なんとアガサだった。

 ちなみにフミはアガサに
 「金田ヒフミんでーす」
と言っていた…。

 ヒフミん…( ゚д゚)ポカーン


 しかも「そこにいるのは誰だ!?」とフミ、小美野、そしてアガサを懐中電灯で照らす人が現れた!

 「(見つかったぁ…!)」と思う3人だった…((((;゚Д゚))))


 ―― 今回の作中に登場した小美野のスタンガンは非常に怪しいなぁ… ――

 もし彼が犯人だとしたら、フミが瀬戸倉殺しで使われたと思われるスタンガンを押し付けられたことにより殺人容疑をかけられてしまいそうな予感がするなあ。
 ただ、瀬戸倉殺しが『綾瀬連続殺人事件』の見立てだとしたら、名前が『あ』で始まるアガサがむしろ標的になりそうな予感がするなあ。
 でもペンネームではなく本名で『あ』『や』『せ』だったら瀬戸倉が最初の犠牲者でもおかしくないかな。
 そしてラストに廃墟マンションにやってきたのは間宮利一かな?

 次回は廃墟マンションの暗闇の中で、殺人事件が決行されそうな予感がするなあ。


 【ソース】
 イブニング 2020.11.24 NO.23
 『金田一37歳の事件簿』
 File68 埼玉の綾瀬
 講談社 (P59~P80)

 現在『イブニング』で連載中の『金田一37歳の事件簿』
『タワマンマダム殺人事件』が展開されている。
 主人公・金田一一が青年時代に活躍した『金田一少年の事件簿』を通して初のケースとなる3人以上の複数犯で、しかも倒叙ミステリー…最初から犯人がわかっているというパターン。

 この事件は、はじめが隣人・森下桃香のケータリングの手伝いを頼まれて高級タワーマンションにやってきて、そこにはじめの同僚の葉山まりんが合流したが、パーティー主催者の「ヒナさん」こと美咲雛が、同じ高級タワーマンションマンションに住む姉小路牧子(マキさん)九条美音子(ネコさん)園森紗英(さーちゃん)のアラフォーマダムトリオに監禁された上、飛び降り自殺と見せかけて殺された…という事件に巻き込まれた。
ちなみにはじめは、この事件で不動高校のミステリー研究部の先輩だった今は刑事の真壁誠再会した。
 特にはじめはこの事件について、ヒナさんの遺体に落ちていたハイヒールからマダムトリオが犯人だと最初からにらんでいた…。
 
 【ネコさんの動機】
 前回第9話でくだんのマダムトリオはヒナさん殺しの犯人であることを認めた。
 そして第10話ではパーティールームに戻り3人それぞれがヒナさんを殺すに至った動機を語った
3人の共通点は、ヒナさんに酷い目に遭わされてヒナさんを心底憎んでいたことだった。

 ・・・まずネコさんの動機
 ヒナさんはたくさんの男と付き合っていて、特にネコさんの夫は身の丈を超えてヒナさんに貢ぎまくり、20年ローンでやっと手に入れたタワマンまで抵当に入れてしまったという。
 ネコさんは借金取り立ての電話から浮気についてを問いただしたところ、ウソかホントかわからないがヒナさんが投資で空けた穴を補填していたという。
「もう少し持ちこたえれば必ず取り返してその金を返せる」という戯言を信じて。
 借金の証拠も残っていなかったので、マンションを手放すことになり一家離散状態になっていたという。
 死にたい気持ちでさーちゃんとマキさんに相談していた。

 この相談から「マダムトリオは共通してヒナさんに酷い目に遭わされ憎んでいた」ということに気がついたという。

 
 【さーちゃんの動機】

 クラミジアという性病に感染し卵管閉塞を起こし不妊になっていたが、その感染源がヒナさんであることを知ったから。
 その事に気づいたのは、結婚の時に夫と性感染症の検査をして二人とも陰性だったが、ある夜夫のスマホを見ると「ヒナ」という人物と浮気していたようで、「ヒナ」がクラミジアに感染していたことに気がついたから。

 さーちゃんはヒナさんとこれまで通り"お友達"として何事もなくいつも通りのお付き合いをしていたが、頭の中では何度も何度も雛さんを殺していたという。

 また、タワマンでの生活を守るためにすべての不都合にフタをしてやり過ごし心はいつもガサガサで虚しさでいっぱいだったが、そんな人生に光を当ててくれたのは、ヨガインストラクターの竹腰悠也先生だったという。

 けれどもタワマンの隣の展望台でヒナさんと竹腰先生が浮気していたのを見てしまった時…つまりヒナさんが竹腰先生に手を出していたのを見てしまった時、3人に本気の殺意が湧き上がったという。
 
 はじめとまりんと桃香と真壁刑事が竹腰先生をチラッと見つめると、竹腰先生は「しおしお~」っとしおれてしまった…。

 ―― 竹腰先生…(´・ω・`)シオーン ――

 【マキさんの動機】

 マキさんははじめに
 「ヒナさん殺害計画をそそのかしたのは自分である、主犯は自分である」と明かした。

 マキさんの動機は、一人息子・翔を不登校にしヒキコモリにしたヒナさんに対する復讐だった。
 ちなみにヒナさんの息子は惣。

 マキさんとヒナさんには同い年の息子がいて名門小学校を受験したが補欠合格だった。
 二人で残念会を開いた時に、ヒナさんが酔っていたマキさんに代わって「営業電話」に出た。
 その後、ヒナさんの息子が補欠合格した。

 けれどもタワマンでの事件から半年前、翔の不登校に相談に乗ってもらうため区の教育相談機関の講演会にマキさんが行った時、ヒナさんがマキさんを騙って翔が別の学校に行くために補欠合格後の進学を辞退したことにしていたことを知ってしまった。
 つまり残念会の「営業電話」は惣を合格させて翔が合格を辞退するためのものだったのだ…。

 マキさんは引きこもっている息子を見るたびこう考えるという。

 「あの時あたしがあんな女と飲んだくれてなくて、
 ちゃんと学校からの電話を取れてたら…
 少なくともあの子はあんなひどいイジメに遭うこともなく
 名門の中学生として毎日フツーに学校に行けてたはず…
 あのときあたしがもっとしっかりしていたら
 あの子はこんなことには…!!」


 ・・・「言葉がないっす…!」

 はじめがこう言うとマキさん
「とにかく主犯は私よ!!それを忘れないで!」
と言ったが、さーちゃんネコさん
「ダメだよ!そんなの!みんなでやったことじゃない!!」マキさんに寄り添い泣いていた

 真壁刑事は、「もう手錠はいりませんな」と言っていた…


 【お 前 が 言 う な】

 事件があったタワマンを後にするはじめたち。
 はじめはこう言っていた。

 「タワマンか…
 憧れのお城みたいに見えるけど、やっぱ人間が抱えてるものは…そー変わるもんじゃないんだな…」

 「砂の城ですね…」竹腰先生が続けて言ったが、まりん

「それ…あなたが言わないでくれる?」と突っ込まれてしまい

 「すいません…すいません…」とまたしおしおと縮こまるのだった…。

 ―― 竹腰先生…(´;ω;`)ブワッ ――

 一方、はじめと真壁刑事は、署で事情聴取を終えた後で赤提灯で飲むことにした。
 また真壁刑事は七瀬美雪とのその後を聞いていたが、
 「いや…その話はやめましょうよ!ね!」はじめは言っていた…。


 ―― タワマンマダムたちは自棄を起こすのではないかと思ったが、
 今回は大人しくヒナさん殺しの動機を語っていたなあ。
 もし自棄を起こすとしたら、高遠が手下を使って介入していた場合だったかな。 ――

 今回は『金田一少年の事件簿』シリーズ初の複数犯で真相当てクイズがあっても良かったかなと思ったけれども、
犯人当てクイズは次の事件『京都美人華道家殺人事件』に持ち越しか…。

 今回の事件は、ヨガとネコさんの柔軟性が重要で、柔軟な思考が大事だったか。
柔軟だけに…。

 …さて、次の事件でははじめは誰と再会するのだろうか
 自分の予想ではフリーライターのいつき陽介か『金田一少年の殺人』に登場した都築瑞穂かな。

 【ソース】
 イブニング 2019.02.12 NO.04
 『金田一37歳の事件簿』
 タワマンマダム殺人事件
 File25 タワマンの闇
 講談社 (P253~P277)

 「マスクで変装して最上階の部屋へ行った九条さんは、
どうやってまた20階のパーティールームに戻ったんだ?
 あの後パーティーが始まるまで高階層エレベーターを使ったのは数人の高階層住人とマンションのコンシェルジュぐらいしかいなかっただろ?」
 現在『イブニング』で連載中の『金田一37歳の事件簿』『タワマンマダム殺人事件』が展開されていて、主人公・金田一一が青年時代に活躍した『金田一少年の事件簿』を通して初のケースとなる3人以上の複数犯にして、あらかじめ犯人が分かっている倒叙ミステリー。
 この事件は、隣人・森下桃香のケータリングの手伝いを頼まれて彼女とともに後でやってきた会社の同僚・葉山まりんとある高級タワーマンションにやってきたが、パーティー主催者の「ヒナさん」こと美咲雛が、同じ高級タワーマンションマンションに住む姉小路牧子(マキさん)・九条美音子(ネコさん)・園森紗英(さーちゃん)のアラフォーマダムトリオに監禁された上、飛び降り自殺と見せかけて殺された…という事件に巻き込まれるというもの。
 特にはじめはこの事件についてマダムトリオが犯人だと最初から怪しんでいたようだ…。

 【傷心旅行とスーツケース…
ネコさん脱出トリックの全貌!(往路)】

 「それこそが美咲さんに化ける役に九条さんが選ばれたもう一つの理由であり
 美咲さんが『傷心旅行』に行かなければならなかった理由でもある…!
 そうでしょう?タワマンマダムの皆さま方?」

 はじめネコさんがマダムトリオの中で一番小柄で細身であることから、
 「旅行用スーツケースの中に入り受付の人に
最上階から1階に運んでもらうことで1階に行った。
 これこそが傷心旅行の最大の理由」
と推理した。

 ちなみにその様子はエレベーターの監視カメラの記録にあった。

 ―― 自分は受付の人がネコさんの変装かなと思っていたが、そうではなかったか… ――

 はじめの推理によると、トリックはこんな感じ。

 1.前もってヒナさんの名前でどこかの旅館かなにかに予約を入れる。
 2.ネコさんはヒナさんに変装し、ヒナさんのスーツケースを引っ張り出して用意した宅配伝票を貼り付ける。
 3.電話でヒナさんのふりをして受付に荷物のピックアップを頼む。
 4.玄関先の廊下に出てスーツケースの中に入って内側からスーツケースを閉じる
 5.何も知らず荷物を取りに来た受付の人が指示通り1階の荷物集配所に運ぶ
 
 ちなみにヨガインストラクターの竹腰悠也の話によるとネコさんの体の柔らかさは群を抜き、大型スーツケースなら入れるかもしれないとのこと。
 また受付にあった宅配便の伝票の控えを警察に調べてもらったが、筆跡が明らかにヒナさんのものではなかった。
 しかもヒナさん本人の指紋が一つもなかった…つまり別人がヒナさんのふりをして手袋をして書いたのでは、とはじめは推理した。

 【ネコさん脱出トリックの全貌!(復路)】

 はじめネコさんが1階に下りた後、どうやってパーティールームに戻ったのかも推理していた。
 鍵となるのは台車に載っていた4つの段ボール箱だった。

 マダムトリオたちはパーティーグッズを運んでいたと証言したが大きな段ボール箱4つ分のグッズはパーティールームにはなかった。
このことから、ネコさんが段ボール4箱の中に入っていた…箱の重なってる部分がくり抜かれ人1人入れるスペースがあり、そこにネコさんが隠れていたのではと推理した。

 
 …荷物集配所にてスーツケースから脱出したネコさんは、ダンボールの中身を空のスーツケースに詰め替えた後でさーちゃんが来るのを待ち、くだんのダンボール箱の中に入りさーちゃんが台車にてそれを運ぶことにより、パーティールームに戻ることができたのだ。

 その証拠はネコさんの髪の毛で、
 「問題のスーツケースを宅配便業者から回収して髪の毛一本逃さぬよう中身を厳密に調べたら出てくるだろう」
真壁刑事が言っていた。
 

 【墓穴を掘ったさーちゃん…
カラオケで見逃したこと!】

 「ちなみに美咲さんの転落ですが、パーティールームのある20階と38階とじゃ地面に叩きつけられたときの衝撃が全く違います。いま鑑識にどれくらいの高さから落ちたか調べさせているところです」

 真壁刑事がこう言ったとき、はじめはこう言った。
 「それと確か園森さんがカラオケを歌い終わった直後にカーテンを開けて窓の外を見て悲鳴を上げましたよね?
 上から人が降ってきたって」

 「そうよ、私は確かに見たわ」とさーちゃんが発言したときはじめは

 「はい墓穴掘りました―!!」と言った。

 ―― しかもさーちゃんの墓が…( ゚д゚)ポカーン ――

 …実はあの時は、ヒナさんはとっくに落とされた後だった。
 はじめの話によると、それは秒単位でわかるとのこと。

 …さーちゃんたちが使っていたカラオケは通信カラオケで、
 さーちゃんが歌い終わった時間も秒単位でわかるとのこと。
(※ちなみにはじめは「恐ろしやネット監視社会!!」と言っていた。)

 真壁刑事の話によれば、さーちゃんが歌い終わる時間よりもヒナさんが落ちるほうが21秒早かった。
 つまりさーちゃんはまだマイクを手にとっていたので
ヒナさんが落ちるところをさーちゃんは窓から見られるはずがなかったのだ。

 これを聞いたマキさんは「これ以上言い訳のしようがない」と観念し、ネコさん、さーちゃんも観念した。
 真壁刑事がダンボールを開けるとマスクがあり、
「こいつぁーよくできてる!これじゃ瞬きもできんだろ」と言っていた。


 【はじめが最初からマダムトリオが犯人と気づいた理由!】

 「まいったわ…いつから気づいていたの」というマキさんの言葉
 
 「最初からですよ」と答えたはじめ
 
 …はじめがそう言った理由。
 それはシャンパンの匂いでもスマホでもなかった。

 「ハイヒール」だった。

 現場にはハイヒールが落ちていたが、
自宅ベランダから飛び降りるのにハイヒールと履いたまま飛び降りるのはどう考えても不自然だったから。

 ネコさんは自分もハイヒールを履いていてパーティールームでは自然だったので気が付かなかった。
 だがはじめはハイヒールが現場にあったことから「ヒナさんはパーティールームの何処かから落とされた」と推理できたのだ。

 これを聞いたマキさんは
 「すっごいわ!!あんた本当に探偵に就職した方がいいんじゃない?」と言ったが、
 はじめは
 「……いや、『それだけ』はちょっと……」
と言っていた…。

 ―― はじめが探偵から距離を置こうとしている理由はなぜ…?
謎が更に深まったなあ… ――


 【マダムトリオは実はヒナさんが…】

 「僕にはどうしてもわかりません。
 美咲さんといつも一緒であんなに仲が良かった3人がどうして…」
 
 こうマダムトリオに聞いた竹腰先生だったが、マダムトリオは笑いだして

 「悠也先生ってば…!こんな時にそんなふうに言えるなんてないか憎めないっていうか、
やっぱり悠也先生は悠也先生よね!」

と言った。

 そしてさーちゃんは言った。

 「でもごめんなさい。あたしたちと美咲雛は仲なんて良くなかったんですよ。
 むしろ大嫌いだった――
 あたし達3人はずっとあの女を殺してやりたいって思ってたんですもの!」

と…!

 
 ――ヒナさん殺しのきっかけは、タワマンの隣のホテルの展望台で見た不倫現場…
 すると事件を暴かれた3人は、ホテルで何かやらかしそうな予感がするなあ… ――

 例えば、展望台で暴れそうな予感がするなあ。

 それに今回の事件のトリックも高遠遙一が絡んでいるかどうかも気になるなあ。
ホテルの従業員あるいはタワマンに高遠遙一の手下(ゼウスのしもべ)が紛れ込んでいそうな予感がしてならないなあ。

 とにかく、マダムトリオの最後の悪あがきに期待したい。


 【ソース】
 イブニング 2019.01.22 NO.03
 『金田一37歳の事件簿』
 タワマンマダム殺人事件
 File24 最初から
 講談社 (P185~P207)

↑このページのトップヘ