にぎる。

『にぎる。』にようこそ! このブログは私が見たアニメやマンガの感想を自由気ままに書いています。

タグ:波風千紘

 現在『イブニング』で連載中の金田一37歳の事件簿』
主人公・金田一一が部下の葉山まりんと挑む事件は、『京都美人華道家殺人事件』
 音羽ブラックPR社の仕事ではじめはまりんと共に京都の華道の赤池流家元・京極家を訪れたが、
双子姉妹の妹・京極桜子喉を掻っ切った状態で枯山水にて倒れた状態で遺体となって見つかった…という事件。

 足跡は桜子のものとみられるものが一つだけしかなく、リベンジポルノ流出を恥じての自殺とみられたが、はじめは「もう謎は解きたくない」と思いながらも桜子は自殺ではないと思う名探偵の血が騒いでいるのをまりんに勘付かれていた…。


 【枯山水の後始末】

 さて、第5話では桜子の遺体が運び出される時、桜子の母・京極鶴羽が書類にサインしていた。
 また京極雁流の弟子・黒樹左京が、昨晩の家の外回りにある監視カメラの映像が入ったUSBメモリーを刑事・山科六郎に渡していた。
 ちなみにこの映像は出入り口のみならず窓に至るまで家のぐるり全体を網羅しており、外部から不審者が出入りすればすべてわかるようにしてあるとのこと。
 掛け軸や茶器やら貴重な美術品が多いから。

 山科刑事が引き上げた後、雁流は左京に家の者を全員広間に集めるように言った。
 そしてもうひとりの弟子・一乗寺錦に口止めの必要があるので東京の客人も念の為集めるよう言った。

 皆を集めた雁流は、
 「警察の調べを待たんでも桜子が自殺なことは間違いあらへん」
 「理由は自業自得でばらまかれたリベンジポルノやろうがこれについては一切口外しないよう」
 と言った。

  はじめとまりんには
 「ここで見たり聞いたりしたことは決して外部には漏らさへんように」

 板前の辻森遥と仲働きの波風千紘にはリベンジポルノについて
 「あんな調子で触れ回るようなマネをしたらクビではすまへんぞ、京都で働けのうしたる!
 波風、お前もや!」

 と言っていた。

 六波羅護には桜子の密葬の手配をするように、
 そして黒樹と一乗寺には枯山水の手入れをするように言ったが、
 桜子の姉・薫子

 「あの庭の手入れは私に任せてもらえまへんやろか?
 あの子も私もお互い生きる道は違っても
 あの枯山水が大好きでそれは同じでした。
 だからあそこで命を経ったんだと…
 子供の頃あの枯山水を二人で整えてた思い出と一緒に弔いの気持ちを込めて私が手入れしたいんです…」

 と言っていたので、雁流が薫子の枯山水の手入れを許可した。

 
 【不幸中の幸い】

 ところで雁流はこう話していた。

 「まあ不幸中の幸いは桜子が赤池流と縁を切っていたことやな!
 妹の桜子の不始末は隠してもいずれ伝わるやろうが、
 それ自体は薫子にはなんの責任もあらへん。
 薫子にきとる縁談の相手は鷹揚なお方やからまずまず許していただけるやろ」

 けれども薫子は、縁談相手にすでに伝えてあるという。
 赤池流とは関係ないにしても、薫子の口からお詫びしておこうと思ったから。
 「それでまさか自殺するなんて…」と薫子は言っていた…。

 
 ここではじめ
 「差し出がましいようですが、薫子さんひとつだけ…よろしいですか?」と言い、こう聞いた。

 「今仰られたこと…桜子さんに話されたんですか?」

 
 ・・・薫子はリベンジポルノの流失の件を正直に桜子に話すと、桜子は自分のが消失していることには気づいていたようだった。
 縁談相手はなんとかわかってくれた事、そして流出した画像は消せないものなのかを聞いたところ

 「無理やろね、そのうち目線のないのも出てくるやろし、もうウチの人生終了や」
と桜子は言い
「バイバイ お姉ちゃん」と寂しそうな顔で家を出ていったという。

 ちなみに、「それは何日前のお話なのか」をはじめが薫子に聞いたところ、3日前のことだったという。


 【雁流とハエ】

 はじめのと薫子の会話を聞いていた雁流はこう言った。

 「なんや音羽ブラックPRはん、まるで刑事みたいな物言いやな…!」

 「あんた…赤池流を甘く見ないことやな…!
 うちは京都政財界にも顔が利くんだってこと…!」

 このとき、ハエがビタッと雁流の顔についた。
 はじめとまりんは思わず吹き出しそうになり笑いをこらえていた…

 ( ゚д゚)ポカーン

 
 結局黒樹の手でハエたたきでハエは殺された…。


 【実は冷え切っていた姉妹関係】

 結局その日は朝御飯抜きになってしまった。
 そして警察からはじめが第一発見者ゆえに京極家に留まるように言われた。

 そんなはじめは、波風から薫子の話について聞かれた。

 桜子が家を出ていったのは3日前と薫子は言っていたが、いつそんな話をしていたのか波風は疑問に思っていた。
 3日前は桜子はフラワーアレンジメントの仕事でずっと家におらず、薫子は逆にずっと家にいた記憶があったのだ。

 はじめはこれにくだんの問題の話について、薫子が「出かける前」と記憶していた。

 薫子は鶴羽に
「『バイバイ お姉ちゃん』と言って寂しそうな顔であの子…
 桜子が出かける前にどうしてひきとめてもっと話聞いてあげなかったの!?」
と言っていたのを薫子の話から知ったから。

 そして波風は薫子と桜子についてこうも言っていた。

 「ウチは先代の青流先生の時代からずっと働いてましたからわかるんやけど、
 あのご姉妹、そんな仲いい方ではなかったんですよ?
 むしろ冷え切ってるっていうか…」

 これを聞いたはじめとまりんは意外だと思った…。

 波風は薫子と桜子についてこう続けた。

 「京極家の双子の美人姉妹といやあこの辺りでは有名人でしてな、
幼い頃からお祭りやらイベントやらひっぱりだこできれいな着物着て二人並ぶとお人形さんみたいとみな口を揃えてほめてましたわ」
 
 「でも当の本人たちは反りが合わないっていうか…
物心つく頃にはすでにお互い無関心で
お客様の手前あたりさわりない会話はしますけど
あの姉妹が二人きりで親密な話なんてうちからするとちょーっと考えにくいんですわー」

 
 これを聞いたまりん
 「金田一さんひょっとしてあれ作り話なんじゃ!」と言ったが、はじめ
 「クライアント様をそう言っちゃダメ!」と注意されてしまった…

 (´・ω・`)ショボーン

 「・・・でも、なんでそんな"作り話"せなあかんのやろな…」
と、波風は言っていた…。



 【第二の殺人・華道家も犠牲に…】

 薫子の話は作り話なのか…?

 この頃薫子は、物置で何者かに呼び出されて襲われた。
 近くにあった刃物で反撃しようとしたが、もみ合いになった結果、後ろから紐で首を絞められて絞殺された
 
 そしてその遺体は、犯人によってどこかに運ばれた…


 ―― 作り話をした理由…
それは、リベンジポルノに薫子自身が加担していたからでは。 ――

 薫子を犯人が始末したのは桜子と薫子だけではなく京極家に復讐するためでは。
 すると雁流も狙われる流れになりそう。

 今回の事件のキーワードはまりんと波風が話した「作り話」。
 リベンジポルノもまた、薫子が桜子に見せかけた「作り話」だと思うなあ。

 特に薫子殺しは、薫子と親密な関係にある関係者が犯人だと思うなあ。
 そして最初の事件の被害者である桜子を殺害したのは、実は薫子、ってこともあるかもしれないなあ。
 
 もし薫子が桜子殺しに関わっているとしたら遺伝子も同じだから、殺人でも自殺に見せかけることができるのでは
 特にこれは『金田一少年の事件簿』の『異人館ホテル殺人事件』にあった双子のトリックとよく似ているのでは。
 『異人館ホテル』では双子の一人である真犯人が無実の双子に罪を着せるものだったが、
今回の事件の場合は真犯人と共犯関係にある薫子が双子の桜子を普通に殺害し、
一卵性の双子ゆえ違和感もなく自殺に見せかける事ができた、というものでは。

 今のところ、桜子と薫子を殺害した今回の事件の真犯人を特定する決定的な証拠は出てきてないなあ。
 ただ、双子が事件に関わる『異人館ホテル殺人事件』について、はじめは今回の事件のどこかのシーンで思い出すかもしれないなあ。
それを思い出すに至る人物が偶然にも登場しないかなあ…。
 
 かつてのこの事件の関係者の親族が偶然登場…、というような展開ないかなあ。

 それにしても、今回薫子が殺されたことで、
『京都美人華道家殺人事件』というサブタイトルが回収されてしまったなあ…。


 【ソース】
 イブニング 2019.04.23 NO.09
 『金田一37歳の事件簿』
 京都美人華道家殺人事件
 File30 第二の事件
 講談社 (P137~P158)

 ―― 殺された京極桜子のリベンジなんちゃらの画像、
実は姉の京極薫子の画像なのでは…? ――

 現在『イブニング』で連載中の『金田一37歳の事件簿』
『京都美人華道家殺人事件』が連載中であり、
前回第3話では、京極姉妹の妹でフラワーアーティストの京極桜子が喉を掻っ切られた状態で右手に刃物を持ち枯山水の庭の真ん中で倒れた状態で遺体となって見つかった。
 なお遺体の第一発見者は金田一一で、枯山水が見える風呂から入浴中窓を覗いたら桜子が倒れているのを見つけた。
 ちなみにはじめが風呂に入ったのは、午前3時40分に目を覚ました後

 …足跡は桜子のものしか残っておらず流れ文様は簡単に修正できるものでもない。
 薫子は自殺したのか…とはじめは最初に思ったが、現場の状況から違和感しか感じなかったので

 「でも自殺じゃなかったらこれは……
 足跡なき殺人…!」

 と思った。

 …第4話は、その続きである…。


 【桜子の死に、動揺する関係者たち…】

 はじめは桜子の遺体を発見後、「誰か起きてませんか~!」と呼びかけた。

 …最初にやってきたのは、京極雁流の弟子・一乗寺錦
 はじめに連れられ、遺体の状況を説明された。そして警察に連絡し、関係者たちを起こすように頼まれた。

 …桜子の遺体を見た薫子

 「信じられない…!だって昼間はあんなに明るく振るまってたのに…
桜子…!」と言っていた。
 雁流のもうひとりの弟子・黒樹左京
 「薫子さん…!お気を確かに」と言っていた。

 はじめの部下・葉山まりん
「これって…殺人じゃないですよね」と言い、はじめが「さあな」と答えたところに、
京都府警の山科六郎が現れた。

 山科刑事
 「昔の名探偵にそういう人がいましたな。下駄にハカマがトレードマークだったとか…」と、
はじめのジッチャン金田一耕助のことを話していた。
 また午前3時過ぎのはじめの入浴について

 「不自然にも午前3時過ぎに風呂に入ろうとしはって、
たまたま窓から庭を見て桜子さんの死体を発見したと。
そういうわけやな。」
と言っていた。
 そう言われたはじめ
 「(不自然じゃねーし!)」と思った…。

 さらに山科刑事は、はじめにこんな事を言っていた。

 「しかしやけに落ち着いてはるねあんた!
 フツーあんな血まみれ死体見たら気が動転して
 そない冷静に周り見れんもんやがな」

 これにはじめは、

 「なんつーか…昔とった杵柄っていうか…」と照れていた…。

 ( ゚д゚)ポカーン


 ・・・「まったく!なんてことしてくれたんや!!桜子のあほうめが!!
 さんざん遊び倒して最後にはこれ見よがしに枯山水で自殺やと…!?」

 こう言いながら現れたのは、京極雁流

 泣きながらやってきたのは桜子と薫子の母・京極鶴羽
 「そ、そんな…!!あの子は自殺なんて絶対にしません!!」
と言っていた。

 鶴羽に対して雁流
 「自殺やないなら何やって言うんや鶴羽はん。
見てみい!砂紋に残っている足跡は桜子のものだけや。自殺以外に考えられんやろが!
のう、刑事はん!」

 山科刑事
 「まあ常識的に考えればそないでっしゃろな」
と言っていた。

 また山科刑事は鑑識に他の足跡のチェックをさせたが、

 「周囲に歩き回った跡はまったくない」
 「足跡を消した形跡もない」
 「遺体周辺の砂は、被害者のものと思われる足跡以外全くの手付かず」

 とのこと。

 ちなみに枯山水の模様の担当は今回は黒樹で、庭を整えるのに慣れたものでも急いで5~6時間はかかるだろう、とのこと。
 一乗寺「一ヶ所でも荒らされると全体をやり直すことになる」と言っていた。
 さらに見たところ部分的に枯山水を直したような形跡もないとのこと。

 また枯山水を最後に見回ったのは六波羅護で、
戸締まり確認を午前0時にしたところ枯山水に何もなかったという。

 さらに鑑識によれば石の周囲の他の足跡も消した形跡はなかったという。


 【問題のリベンジポルノは合成か?】

 ところで屋敷の仲働きをしている波風千紘は、半月ほど前にたまたま見つけた桜子と見られるリベンジポルノの画像を山科刑事に見せた。
 一乗寺「桜子さんは自分の仕事はとてもうまくいっていたので自殺する動機はない」と言っていたが、雁流が
「あれやないのか?薫子!!」と言っていた。
 
 薫子は波風をチラッと見たので、波風は問題の画像を見せたのだ。

 一乗寺と黒樹はその画像を見るとぎょっとして

 「これは桜子さんですか!?」と聞いていた。
 雁流
 「あいつ以外おらんやろが!!…まったく!!
 薫子にワシがええ縁談持ってきた矢先にこんな恥知らずな画像ネットにばら撒かれおって!
 まあ金持ちなだけやなく心の広いお相手やから姉妹の不始末で破断にはならん思うがそれでもええ気持ちはせんやろうな」
と言っていた。

 すると一乗寺は言った。
 「しかしこれは…
 今どき合成ということもあるんやないですか?目線も入ってますし、桜子はんとよく似た女性ということも…」

 それを受けて黒樹が言った。

 「日付が分かりますね。
 後ろのテレビにニュースが写ってます。
 これは先月の三連休の様子や。」

 さらに雁流
 「そうや、この三連休桜子は北海道に出張いうとったがはたしてなんの出張やら…!」と言い、
六波羅
 「薫子はんがここで忙しくお花の稽古をされとった連休ですか…!
 そんなときになんてはしたない」と言うと、
 鶴羽
 「やめてください六波羅さん!! 亡くなったうちの子にもうそんなこと…!!」と言った。
 そして運ばれる桜子の遺体にすすり泣いた。

 「なんでや……桜子…
 そんなん気にせんでええのに…!
 うちは縁談なんかより妹のあんたのほうがずっとずっと大事やったのに…!
 桜子~!!」

 
 【はじめ、まりんに名探偵の孫の血を勘付かれる!】

 その様子を見たはじめは胸の鼓動を感じていた。

 「(なんだよ…! この感じ…!
 状況からすりゃこれは"自殺"だろ?
 だのに…どうしてだよ…!
 この胸の奥のザワつきは…!
 あ゛~!いい加減にしろ金田一一37歳!
 お前はもう謎は解きたくないんだろ!?)」

 まりんははじめの様子を見てこう言った。

 「金田一主任…?
 納得してないんでしょ?
 桜子さんの"自殺"ですよ!
 絶対納得してない!そんな顔してる!」

 「本当は騒いでるんじゃないですか?
 名探偵の孫の血が!!!」

 「これが自殺じゃなかったらミステリーでいう
 "足跡なき不可能殺人"ってやつですよ!?
 こんな大きな謎を目の前にして主任は…」

 けれどもはじめ

 「もうやめてくれ!俺はもう謎は解きたくないんだ!」と言っていた…。

 まりん
 「(…主任…ひょっとして昔事件がらみでよっぽど辛いことあったのかな?)」

 と思っていた…

  ―― (;8;)<ハジメチャン…
 果たして「金田一一さんじゅうななさい☆」(※違う)にどんな過去があったのか…? ――

 
 ・・・一方、桜子を殺した犯人も動き出そうとしていた。

 「(これで終わりじゃない…
 終わらせるわけにはいかない……!)」
と…


 ―― 問題の桜子のリベンジポルノには、協力者がいるのだろうか?
 犯人が次に狙うのは、京極薫子なのでは?
 こうでないと、『華道家』のサブタイトルが回収できないし。 ――

 私が思うに、桜子と思われた問題の画像は、実は薫子なのではないか。
 その根拠は、『京都美人華道家殺人事件』第2話はじめが洋服姿の桜子を薫子と間違えたこと
 このシーンから桜子と薫子の胸の大きさはほぼ同じと思われるので、一乗寺も黒樹も雁流も鶴羽も薫子を桜子と見間違えてしまったのでは
 特に薫子は、桜子を自殺に見せかける下準備としてリベンジポルノを真犯人と仕組んだ(あるいは仕組むよう頼まれた)のではないだろうか。
 薫子は客観的におしとやかなイメージがあるので、問題の桜子らしき女性の画像を「本当は薫子だ」とは思わないのでは

 要するに、画像は合成ではないけれども、姿がよく似ている双子だからこそできたトリックなのでは、と私は思う。
 仮に姉妹で薫子・桜子姉妹の胸の大きさに差があったら、リベンジポルノは仕掛けられなかったかもしれないなあ。

 そして枯山水の足跡なき殺人は、共犯者がいないと成立しないように思うなあ。
 どんなふうにやったかは、ヒントとなるものが今のところ出ていないのでわからないが…。

 
 ・・・果たして京極桜子を殺した真犯人が次に狙うのは誰か?
 桜子の姉・薫子で『美人華道家』のサブタイトル回収に向かうのか。
 それとも計画とは予定外の関係者か…
 次回以降が気になるなあ。

 【追記】
 そういえば今回は、板前の辻森遥のセリフがなかったなあ。

 辻森「……。」


 【ソース】
 イブニング 2019.04.09 NO.08
 『金田一37歳の事件簿』
 京都美人華道家殺人事件
 File29 足跡
 講談社 (P343~P364)

 現在『イブニング』で連載中の『金田一37歳の事件簿』
 第3の事件は『京都美人華道家殺人事件』で、その名の通り事件の舞台は京都。
 主人公・金田一一とその部下・葉山まりんが出会ったのは、京極薫子京極桜子の双子姉妹。
 薫子は華道家で、桜子はフラワーアーティスト。

 
 ところが桜子が、第3話で枯山水にて刃物を右手に持ち、喉を掻っ切った状態で倒れて死んでいるのが見つかった…!
 遺体の第一発見者ははじめで、枯山水が見える風呂で入浴中窓を覗いたら、桜子が倒れているのを見つけたのだ。

 桜子は枯山水の砂の庭の真ん中で発見されたが、足跡は桜子のものしか残っておらず流れ文様は簡単に修正できるものでもない。
 薫子は自殺したものか…とはじめは思ったが、
現場の状況から違和感しか感じなかったので

 「でも自殺じゃなかったらこれは……
 足跡なき殺人…!」

 と思った…。

 
 
 【『京都美人華道家殺人事件』関係者リスト】

 以下に今回の事件の関係者をまとめる。

 京極薫子(25)
 赤池流宗家。京極姉妹の姉。
 サブタイトルは『美人華道家』で第3話で殺されたのは桜子のほうだが、
 今後殺される展開はあるのだろうか…?

 京極桜子(25)
 フラワーアーティスト。京極姉妹の妹。
 今は赤池流とは関係ないが、留学経験があり英語が堪能であるため外国客を受け入れる際のアドバイスのために戻ってきたようだ。
 また、生け花のセンスは赤池流でも群を抜いていた。
 だが第3話で何者かに殺されてしまったようだ…。

 京極雁流(50)
 赤池流宗家。
 気難しい人でまりんもマジギレ5秒前になるほどだった。

 一乗寺錦(27)
 雁流の兄弟子。枯山水の世話をしている。

 黒樹左京(23)
 雁流の弟弟子。先述の一乗寺と2週間毎に交代で枯山水の世話をしている。
 
 京極鶴羽(46)
 薫子・桜子の母。
 宿を取れなかったはじめとまりんに京極家の離れに泊まるようにすすめた。

 六波羅護(65)
 番頭。離れの準備をしていた。

 波風千紘(37)
 仲居。はじめとまりんを離れに案内した。
 また先代・京極青流について話をし、さらには桜子について
 「リベンジポルノってご存知?」と意味ありげに話していた…!

 ちなみに波風千紘という名前は、単行本についていた「容疑者になれる権」の当選者の実名がモデルになっている。

 辻森遥(30)
 板前。はじめとまりんのために急場だが本格懐石弁当を作っていた。



 【京極雁流先生の秘密】

 さて第3話では、桜子が何者かに後ろから襲われるシーンからスタート。
 そして、一方その頃はじめが酒を飲んでいる時まりんが入浴中で、隣から石鹸の匂いがしていた…

 はじめがまりんが入浴中のところを想像中にタイミングを見計らったかのように七瀬美雪からライソが来ていた。

 「ふーっフライト終了
 早くお風呂入りたーい!
はじめちゃんお風呂は?」
 とメッセージがあったが、

 …ちょうどその頃波風が酒のおかわりを持ってきた…。

 その酒は京都の銘酒で亡くなった先代・青流がとても好きだったと言う。

 また波風の話によると雁流先生はずっと華道をやっていたわけではなかった。
 雁流先生は、青流が亡くなる前は元陶芸家で、急死後家元として屋敷に戻ったという。

 ところが雁流先生は花が下手で陶芸家になったものの成功せず、赤池流に戻ってからも仕事は薫子に任せて家の器の殆どを売れない自分の作品にしたという

 波風の話から、

 「(なんだ…エラそうにしてるだけだったのあのオッサン!!)」

とはじめは思った…。
 

 【桜子は女王様系!?】

 辻森が酒のアテを持ってきた。
 そしてはじめに「窓から枯山水の庭が見られる」ということを伝えた。
 そこに風呂から上がってきたまりんがやってきて
 「あれ?これって…皆さんで飲み会ですか」と言っていた…。

 そしてまりんは前回第2話の波風の発言で気になっていた「リベンジポルノ」について聞いた。


 すると波風と辻森がこう話した。

 波風
 「実は赤池流のお台所は決して楽やないんです。
 ほら今の家元の雁流先生がああやから、お弟子たちもえろう減ってしまいましたやろ?」

 辻森
 「しかも雁流先生は赤池流よりご自分の焼き物の評判を上げるのにご執心で!
 評論筋の方とかに色々ばら撒いてまー大変なんですわ。
 おかげでうちらのお給金もどんどん減らされて
 みんなやってられへんわって時にこんなものまで出てくる始末…」
 
 そして辻森は自分のスマホをはじめとまりんに見せた。

 …そこには何と、桜子とみられる女性が裸にハイヒールを履いた姿でベッドを踏みつけているような画像があった。目には棒線が入っていた。
 またテレビにはなぜかニュースが流れていた。

 辻森は他にも桜子の画像を保存していたようだ。
 そして辻森はこう付け加えていた。

 「バックで流れとったニュース番組で日付も時間も丸わかりですやろ?
その時ちょうど桜子はん2泊3日で札幌に出張行かれてましてな。
アリバイが無いいうか…どう見ても間違いあらへん。
 おおかた遊びで捨てた男にやられたんでしょな…」


 はじめは問題の写真について
 「これってご本人はご存知で?」
 と聞いたところ、辻森

 「リベンジポルノやし見つけたのは千紘やし、
撮られはったのは一ヶ月前やしまだご存じない思いますよ」

と答えた。

 まりんも「言ってあげたほうがいいんじゃないですか?」と波風に言ったが、

 「こういうんはいずれ広まるもんやからうちらから言うんはちょっと…」
と答えた…。

 ちなみにはじめは問題の桜子とみられる女性の画像を見た時、

 「なんとなく女王様っぽい感じもあった」と言っていた。

 また、波風は薫子に大事な縁談話が進んでいて、その相手は京都でも有数の資産家だという。
 けれども薫子がくだんの画像のような体たらくでは
「せっかくの良い話も…」と深いため息をついていた。

 ちなみに雁流先生は知らないというか、恐ろしくて辻森は彼に聞けなかった…。


 ・・・あれから、はじめとまりんは眠ってしまった。
 はじめが目を覚ましたのは午前3時40分頃で風呂に入ったのもその頃だった。

 そして窓を見たときに枯山水に人が倒れているのをはじめは見つけ、
近づいてみるとそれは桜子だったのだ…!



 ―― 問題の画像、桜子と見せかけて、実は薫子だったりして…。

 つまり辻森が見せた写真は合成写真である可能性があり、
もしそうだとしたら殺人事件とは別に画像のトリックも暴く必要があるなあ。 ――

 はじめが画像の暴くきっかけはこれから起こる事件とも考えられるし、
これから何らかの理由ではじめが偶然写真を撮られた時や
関係者の誰かの写真を偶然見つけたときに気がつきそうだなあ。

 それにしても「華道家」は華道家である薫子が犠牲になるわけではなかったか
 …いや、真犯人はターゲットを実は殺しそこねたので次に薫子を狙う展開もありそうだなあ。

 少なくとも『金田一少年の事件簿』の『異人館村殺人事件』にあったような写真トリックのように問題の桜子とみられる女性の画像の謎を解き明かすことで、桜子殺人計画の全貌が見えてきそうな予感がするなあ。
 
 それにしてもこの事件の刑事は誰だろうか…?
 次回以降の展開が気になるなあ。


 【ソース】
 イブニング 2019.03.26 NO.07
 『金田一37歳の事件簿』
 京都美人華道家殺人事件
 File28 足跡なき殺人
 講談社 (P361~P382)

 現在『イブニング』で連載中の『金田一37歳の事件簿』
第3の事件は、『京都美人華道家殺人事件』でその名の通り事件の舞台は京都。

 音羽ブラックPR社で働く主人公・金田一一と部下の葉山まりんが、茶道と華道の家元とのコラボ企画の仕事のため京都に向かい赤池流家元・京極雁流(きょうごくがんりゅう)と双子姉妹・京極薫子(かおるこ)・桜子(さくらこ)と出会うがそこで殺人事件に巻き込まれるというもの。

 特に第2話のラストでは、帰宅したフラワーアーティスト・京極桜子の口を何者かが背後から襲い、ふさごうとしていた…。


 【葉山まりん・MG5】

 『京都美人華道家殺人事件』第2話の最初は薫子による古典生け花の説明から始まった。
 真(しん)と副(そえ)体(たい)の説明だった。ちなみに

 「真」
 一番強く背の高い枝。自然の遠景のように後ろに生ける。

 「副」
 真の3分の2ほどの枝。

 「体」
 真の半分ほどの長さの枝。

 真・副・体は不等辺三角形になるように配置。
 体は作品の中心。
 真が永遠を表すとするなら、副は瞬間を表現するものと言える。

 とのこと。

 雁流の説明によると
 「この世の理である『天・地・人』を意味するものといえその理は向こうにある枯山水の庭園に表現されている」
とのこと。

 なお説明が終わった後で雁流は機嫌が悪く、はじめが
「さすが赤池流の家元は奥が深いですなぁ」と言ったら
「お前ら…何しにここへ来とる?
 仕事だろうが!仕事!
 東京からわざわざお世辞言いに来たんかい?
 こっちは忙しいんだぞ!?
 おい!錦!左京!後はお前らに任す。
 薫子と一緒にこいつらの話聞いといてくれ。」
と言って、去ってしまった。

 …雁流と入れ替わりに現れたのは
 兄弟子・一乗寺錦と弟弟子・黒樹左京だった。

 去る雁流を見てはじめは思った。

 「すげーぞ!?この毒オヤジの感じ悪さ!
あ~こりゃ先が思いやられるわ~!!」

 そして後ろを振り返ると、
マジギレ5秒前のまりんがいた…((((;゚Д゚))))

 これを見たはじめは、
「いやぁしかし素晴らしいお庭ですねぇ、
枯山水というんでしょうか、なあ葉山くん」
と言った。
 するとまりん
「そ、そうですわね主任」と返していた…。

 ちなみに枯山水は一乗寺と黒木で2週間毎に交代で手入れしている。
 枯れ葉や猫の足跡がつくこともあるというので…。


 【はじめとまりん、宿に困る…】

 はじめとまりんは薫子と改めて挨拶した。
 打ち合わせをするために。
 はじめは薫子がお茶を点てに部屋を出た後で後ろを振り返ると花器と花を見つけた
 その時、後ろから
「それ触ると殺されますよ?」という声が。
 洋服に着替えて現れた薫子だと思ったら、双子の妹・桜子だった。
 ヘアスタイルが変わっていると思ったら、ウィッグだった。
 桜子はフラワーアーティストでもう赤池流と関係ないが、一応叔父に同席しろと言われていた。

 …桜子は留学経験もあり、英語が堪能であるので外国のお客様を受け入れる際のアドバイスが必要だった
 また赤池流から距離を置かれたといっても桜子の生け花のセンスは赤池流でも群を抜いている

 …弟子の一乗寺と黒木がこう説明していた。

 ・・・薫子が部屋に戻ってきたのではじめとまりんは打ち合わせを始めた。
 ところがはじめは、慣れない正座をしていたので足がしびれてしまった。
 一方桜子は遊びに出かけて行った…。

 
 【仲居・波風千紘との出会い】

 打ち合わせが終わった時、はじめとまりんは重大なミスを犯していた。
 それは、宿を取っていなかったこと。
 二人は、相手が互いに取っていたものと思いこんでいたのだ。

 慌てて宿を探したがオール満室で
二人は京都のインバウンドパワーの前に敗北を喫したのだった…
 
 ―― (;8;)<ハジメチャン…
(;8;)<マリンチャン… ――

 そこに現れたのが、薫子と桜子の母・京極鶴羽(つるは)と番頭の六波羅護(ろくはらまもる)。
 鶴羽は離れに泊まるようにはじめとまりんに提案し、六波羅にも離れの準備をさせた。
 そして離れに案内させたのは仲居の波風千紘(なみかぜちひろ)だった。

 (※ちなみに波風千紘は単行本の"容疑者になれる権"の当選者の実名とのこと)

 千紘からはじめとまりんはこんなことを聞いていた。

 「先代・京極青流…つまり薫子と桜子の父の時代は、もっとたくさんの弟子が住み込みで勉強していた」
 「青流が亡くなってからは住み込みの弟子は一乗寺と黒樹の二人だけになってしまった」


 ・・・離れに行くと布団が2つ用意されていて、しかも隣同士になっていた!
 これはちょっとマズイ配置、とはじめが言ったので千紘は布団を直した。

 またはじめは代わりばんこで風呂を使ってと言われたのでドキッとしてしまった。
 一方まりんは「いっそ一緒に入っちゃいます?」と冗談をはじめに言っていた…( ゚д゚)


 【復讐(リベンジ)のはじまり】

 板前の辻森遥(つじもりはるか)が急場で本格懐石料理をこしらえてはじめとまりんがいる離れに持ってきた。
 このとき、千紘が思わぬことを話した。

 「実際この家色々ありますさかい…
今かて姉の薫子はんに大事なお話が進んでる最中によりにもよって…
 妹の桜子はんにも困ったものですわ…!

 リベンジポルノってご存知?」

 辻森は千紘の話を止め、千紘とともに部屋を出ていった。

 まりんは千紘の言葉が気になっていた…

 一方、犯人の『リベンジ』は進められていた。
 帰宅した桜子を後ろから襲おうとしていたのだ…!


 ―― 今回の事件は、
「桜子と薫子が入れ替わっている」というトリックはなさそうだなあ。 ――

 特に今回は『金田一37歳の事件簿』初の男性の犯人が出てきてもよい頃だと思うし。
 怪しいのは、桜子に復讐するために近づいたと思われる雁流の弟子、一乗寺と黒樹のどちらかだと私は思うなあ。
 リベンジポルノとやらで、大切な人を失ったのではないだろうか…。

 また犯人が仕掛けたトリックとそれが暴かれるのは、華道に関わっているであろう犯人のありえないミスだと思うなあ。

 …果たして桜子はどんな形ではじめたちに発見されるのだろうか…
 次回以降が気になるなあ。

 【ソース】
 イブニング 2019.03.12 NO.06
 『金田一37歳の事件簿』
 京都美人華道家殺人事件
 File27 宗家の品格
 講談社 (P175~P197)

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