(・8・)<ハジメチャン!
現在週刊少年マガジンで連載中の『金田一少年の事件簿R(リターンズ)』は
『金田一二三誘拐殺人事件』で完結し、まだタイトルが決まっていないけれども
なお、最終話の前にある『金田一少年の事件簿R』シリーズ完結記念特別対談 天樹征丸&小林直己』によれば天樹氏は、はじめについてこう述べている。
また少年に戻るときもあるとは思うんですけどね。ただ長くやっていると、どうしても金田一はじめという主人公がスーパーな存在になってしまって、推理以外はダメな人間というところがボケてしまっている気がしたんです。だから舞台と年齢を変えて、もう一度、はじめという人間を描きたいなと思ったんですね。
―― 大人になっても性格は少年のときと全くと言ってよいほど変わらなさそうだし、
推理のスタンスも変わってなさそうだし、
もし変わるとしたらメインキャラに匹敵するような大切な人を失うほどのこれまでにない難事件が起きる必要があるのでは… ――
【沖田総司を操っていたのは…】
―― 自分は、
ガールフレンドの夕月カンナを死に追いやったカンナの上司・山南敬助を殺害するため『沖田総司』を名乗って金田一二三を誘拐した(※実は狂言誘拐)永倉新八についてこう考えていた・・・
「永倉は金持ちなのだろうか…?フミを監禁していた豪勢なアジトといい、たくさんのケータイ(おそらくいわゆるトバシ携帯)といいたくさんのバッグといい…本当に一人でやったとは思えないなあ。」「永倉の犯行の裏には高遠遙一みたいな協力者がいて復讐の舞台を用意してくれたのか、ということも気になるなあ。」
と第10話辺りから・・・ ――
第13話(最終話)では、確かに地獄の傀儡師・高遠遙一が永倉のバックにいたことが明かされたが、
はじめが注目していたのは自分の考えとは違うポイントだった。
・・・「高遠の存在」。
作中では
「引っかかる『何か』」あるいは「すっきりしない『イヤな感じ』」として
永倉が逮捕後時間が立つほどはじめの中でじわじわと黒い染みのように広がっていた。
…さて、はじめは『金田一二三誘拐殺人事件』における高遠の存在をどこで感じ取ったか?
…それは事件後永倉と面会したときの会話で明かされていた。
永倉ははじめに
「ただひとつ不運だったことがあるとすれば、金田一くんの従姉妹を誘拐しちまったことかな。
それがなければ、これは見事な完全犯罪だった!」
と言っていたが、はじめにとってその言い方が自分で考えた「計画犯罪」にしてはまるで「他人事」のように見えたから。
永倉の言動を考えれば考えるほど何とも言えない「違和感」が湧き上がって来ていたのだ。
「あの「計画」はあまりにも良くできすぎてた」「もし偶然起きた爆発事故がなかったらこの事件は見事な完全犯罪になっていたかもしれない」「これまで犯罪歴もない永倉がたった一人で考えたとは思えない」
こう話すはじめは、永倉にこう言った。
「永倉サン…正直に答えてくれませんか?
あなたのこの「殺人計画」をプロデュースした人物の名を…!」
「なんのことかな」と言う永倉に、はじめは続けた。
「俺はその男をよく知っている!奴は不幸や憎しみを抱えている人に言葉巧みに近づいてその人の中の憎悪を煽り、自分が考えた『芸術犯罪』とやらを演じさせる『操り人形』にしてしまうんだ。俺はこれまで何人もの人が奴の操り人形になって凶悪な犯罪に手を染めるのを何度も見てきた。俺は…あの男だけは絶対許せない…! あいつだけは必ず…俺の手で捕まえなきゃならないんだ。だからなんでもいい、奴について知ってることを知ってることを教えてくれ!!頼む…!永倉サン」
…はじめの言葉に、永倉は高遠について知っていることを明かした。
・・・高遠はカンナの葬儀にいて、
しかもカフェでの永倉とカンナの同僚たちとの会話もたまたま聞いたという。
しかもカフェでの永倉とカンナの同僚たちとの会話もたまたま聞いたという。
さらに高遠は
「彼女を殺したも同然の上司に何もしないんですか?」
「一発ぶん殴ってやりたい?それだけ?その程度で済むようなことなんですか?」
そして高遠は永倉の
「そんなわけないだろ!?できればこの手で…」という言葉のあとで言った…!
「殺したい・・・?」「いいじゃありませんか。彼女を貶め無能な部下として死に追いやったその上司にふさわしい『不名誉な死』を与える…私でよければ手助けしますよ?『完全犯罪』」による芸術的『復讐』を…」
と・・・!
【誠】
「永倉さん、あんたは利用されたんだよ!
あの悪魔のような『犯罪者』に。」
はじめの言葉に対しても
「そう言ってもね…
結局殺人に手を染めたのは俺だよ?
俺自身自ら選んで『人殺し』になる事を選んだ。
俺だってもう立派な『犯罪者』さ」
と言った永倉。
はじめは言った。
「本当にそうなのかな…?
フミも言ってたぜ?
あんたの人質への気遣いが半端なかったって!
あんたは根はやっぱり優しい人間なんだ。
『犯罪者』なんて向いてない」
そして七瀬美雪が、今回の事件で永倉とともに現金の受け渡しを手伝った新撰組隊士と同姓同名の人たちからの寄せ書きを見せた。
中央には「誠」とあり、それぞれこんなメッセージを書いていた。
永倉くん 君はまだ若いやり直しはきく 罪を償って生き直すことを願う局長 近藤勇
辛い選択だったと思うだが、ヤケにならぬよう生き抜いてほしい副長 土方歳三
やり方は間違っていたと思うけど彼女さんの愛情は本物だったと思います斎藤一
永倉さんの告白に涙が止まりませんでしたそんなに愛されてカンナさんはきっと天国で思ってると思います生まれ変わったら今度こそ結ばれたいって新見錦
「こんな俺のために…
ありがとう… ありがとう…みんな…」
涙を流す永倉だった…(´;ω;`)
【cafeふくろうのマスターの正体!】
後日、cafeふくろうではじめと美雪はフミの誘拐事件で出会ったブラック上司(山南敬助)のことについて話した。
カフェのマスターは「びっくりだったな」と話していた。
はじめは言った。
「ブラック上司だかなんだか知らないけど俺なら一発で片付けてやんぜ。
あんたの下で一秒たりとも働けるか、このハゲ上司!」
想像図中のOLたち
\キャー 金田一さんステキー!/
―― <もしかして>
金 田 一 一
豊 田 真 由 子 説 浮 上
↑
違うだろー! ――
でも美雪は
「どーかしら!
はじめちゃん意外にヘタレだからそんな上司にゴマ擦って陰で文句言ってそ…」
と言っていた…
そして
「ハハハ、そうならないことを祈ってますよ」
と言っていたマスターの口調に違和感を感じたはじめだったが、
いつき陽介との約束を思い出し電車に乗るために美雪とともに駅に走っていった。
ジッチャンの名にかけて、電車に間に合うために…。
・・・さて、カフェふくろうのマスター。
実は高遠遙一の変装だった!!
「グッドラック、間に合うと良いですねぇ…!それにしても偶然とはあるものですね。まさかあの事件まで金田一君が関わってくることになろうとは…いや…偶然じゃなくて必然かな?金田一君…」「私と君とは決して交わることのない平行線。しかしそれはスキーのシュプールのように常に並んですぐ近くにある。そういう宿命だとするならまだまだ君との付き合いは長く続きそうです」「金田一君、また会いましょう謎に満ちた事件で…グッド・ラック」
―― 地獄の傀儡師、『マジやばくね』
殺人事件を犯してしまった隊士に隊士たちからの寄せ書き、『マジやばくね』
そして『金田一少年の事件簿R』最終回で
「このハゲー!」「違うだろー!」などの暴言のインパクトから
いわゆるMAD議員と化した豊田真由子議員ネタらしきものが飛び出した…
『マジやばくね』
…カンナだけに…
※もちろん、カンナ違いです。 ――
この事件…フミの誘拐事件では、高遠が隊士たちの誰かに変装し、
高遠は使えなくなった操り人形・永倉を始末するのかと思いきや、
高遠は直接手を下していなかったなあ。
金銭面で永倉を援助しなかったからかな?
それにしても
まさかカフェふくろうのマスターが高遠だったとは…( ゚д゚)
これは読めなかったなあ。
コメントにもあったようにこの事件に高遠が一枚噛んでたというのは大方の予想通りだったけど…
そしてこれも読めなかった。
今話題沸騰中の豊田真由子議員ネタらしきものが
よりによって『金田一少年の事件簿R』で、
しかも最終回で飛び出すとは…( ゚д゚)
しかも最終回で飛び出すとは…( ゚д゚)
でも『イブニング』にて大人になったはじめは、
同僚の女性社員を追っかけまわしては
「このハゲー!」と同僚や美雪に言われて
ドジする日々を過ごしてそうだなあ…( ゚д゚)
ドジする日々を過ごしてそうだなあ…( ゚д゚)
…果たして大人になったはじめは、しがないサラリーマンか?
それとも別の職に就いているか?
あるいは大学生か?
はたまた『おそ松さん』の六つ子みたいにニートか…?
…来年、大人になったはじめの展開が楽しみだなあ。
<ソース>
週刊少年マガジン 2017年第45号
『金田一少年の事件簿R・金田一二三誘拐殺人事件』
『金田一少年の事件簿R』シリーズ完結記念特別対談』
講談社 (最終話)p243~p262;p241・242
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