(※事件編の続きです)
 昨日から今日にかけて放送されたドラマ『黒い十人の秋山』
 孤島のホテルで客の一人である会社社長・本庄一朗が別館の一室で絞殺された上刺殺される事件が起き、容疑者は別館にいた10人に絞られた。
 しかもその10人はロバート秋山こと秋山竜次演じる個性的な人たちだった…
 …という感じのドラマだった。
 
 この事件を解決するのは捜査一課刑事・桐島さなえとその部下・取手健
そしてさなえのいとこ、桐島ケイ
 ちなみにさなえはオペラ歌手・冴島響一郎大ファンでケイを通して冴島にディナーショーに誘われた。

 だが、生憎の大雨で演奏するキャストたちが来られずショーは中止になった。

 取手は冴島が階段から突き落とされたことや「アビランケ」という沖縄の方言(?)から
ホテルのオーナー・大城武史を疑うが、
さなえ「あおいはなのかおり」というメッセージがトランプのジョーカーに描かれていたことからそうではないと考えた。(※ちなみにトランプ本庄の部屋で切り刻まれた状態で見つかったが、ケイが復元した
 
 またさなえ
 「戻川とはどこかで会った気がする」と聞き込みの時に感じた。
 そしてさなえの脳裏には4年前のある事件が浮かび上がっていた…。

 
 【あおいはなのかおり】

 バッグの中から一枚の紙を取り出したさなえは確信した。
 「そういうことだったのか。朝一番に皆を集めて。」

 犯人がわかったのだ。

 ・・・次の日の朝。

 「犯人は大城さんで間違いありません、皆さんの証言が物語っています」
と容疑者たちの前でさなえは言った。
 けれどもこう続けた。

 「ただ、私はこう思います。
 それは大城さんを犯人に仕立て上げるためのものだと。」

 …さなえは2つのことが気になっていた。

 1.犯人はなぜ絞殺と刺殺の2通りの殺し方をしたのか?

 2.トランプのジョーカーに書かれた
 「あおいはなのかおり」とはどういう意味なのか?

 さなえ
「今回の事件は、4年前に本間葵・田沢華・藤田香織の港区の三人の女性が殺された未解決事件と大きな関係がある」
と推理した。

 またトランプのジョーカーはくだんの未解決事件の犯人のピエロのマスクを示し、
 「あおいはなのかおり」は殺された3人の名前
 「あおい(葵)・はな(華)・かおり(香織)」を示すと推理した。
 そして未解決事件の犯人は本庄だと…。

 ・・・また4年前の3人の女性の殺され方が今の本庄殺しでも使われていた。
 葵は刺殺、華は絞殺、香織は毒殺。
 つまり、本庄は刺殺、絞殺されただけではなく、毒殺もされていたのだ。
 さなえが本庄の部屋に入ったときに気づいた甘い匂いは、実は神経系ガスの残り香だったのだ。
 本庄に対し、4年前の3人の女性が殺された事件の復讐を犯人はしていたのだ。


 【オリエント急行的…?】

 この事件の犯人は………
 
 あなた達全員です。

 さなえは黒い十人の秋山の前で語った。
 つまり
 冴島響一郎(オペラ歌手)
 YOKO FUCHIGAMI(トータル・ファッション・アドバイザー)
 戻川茜(美人秘書)
 パトリック・ベイカー(外国人画家)
 リシエル(ファッションモデル)
 ヒデト(サーファー)
 犬塚聡子(プロゴルファー)
 財津隆也(美容整形外科医)
 神取忠(建設会社社長)
 村田安夫(猫を飼う男)
 の十人全員が犯人だった。

 犯行は次の通り。

 1.ヒデトが部屋の窓から水パイプのパイプを伸ばして本庄の部屋に神経系ガスを充満させる
 2.誰かがブレーカーを落とし、停電に見せかける
 3.暗闇の中全員が集まって本庄の部屋に。
 4.命乞いとばかりに金を出すと言っていた本庄を殺害する。
 5.すべての罪を大城になすりつける。


 取手が本庄の部屋に入った時くしゃみをしたが、
取手は猫アレルギーだったことから
「村田が部屋に入った」
とさなえは気づいた。


 【青いコートの男の正体!】

 戻川はさなえに
 「リシエルやYOKOが見たという青いコートの男、あなた方も見てるはずです。」と反論。
 そこでさなえYOKOが窓から見た光はナトリウムランプの電気…
 そう前置きした上で取手に頼んで戻川たちに「ある映像」を見せた。

 それは
 「ナトリウムランプの光の下に青いコートの人物が現れると青には見えない」
という映像だった。
 つまりYOKOの証言は偽証ということになる。
 
 ・・・では、さなえや取手が見た外を走る人影は誰か?

 さなえは
 「見事に容疑者から外れ雨の中を走って堂々と戻ってこられる人物が一人だけいた」と推理した。
 それは…

 「みち君、あなたよね」

 みち→ |д゚)チラッ

 天才子役タレントの上杉みちも、戻川の共犯だったのだ!
みち君が遊んでいたトランプにジョーカーがないのが証拠だったのだ。
 お風呂上がりを装い、雨の中を走ったのをごまかしたのだ。

 要するにこの事件の真犯人は10人…
ではなく11人の共犯だったのだ。

 【戻川茜の正体! そして大城オーナーの裏の顔!】

 本庄の秘書・戻川茜は、田沢華の双子の姉だった。
 華は結婚して田沢性になったが、新婚の幸せ絶頂の中、本庄に殺されてしまった。
 4年前、女性を殺した犯人の似顔絵に整形した。

 さなえが戻川の顔を何処かで見た気がしたのは、捜査ノートで見たことがあったから。
 取手もその顔を覚えていた

 しかも、犯人の似顔絵は大城の証言を元に描かれたものだったとさなえは推理した。
大城が見たこともない顔を証言したので警察がいくら捜しても見つからなかったと…。

 …今になって大城
 「わざわざ整形までして何がしたかったんだよバーカ!
 頭おかしいんじゃないの?
 まあいいや、本城は殺されたからしょうがねえけど、俺は関係ねえから。」
 と他人事のように振る舞っていた。
 まるで大城の本性をあらわしたかのように…

 だが、戻川はわかっていた。
 大城が本庄の共犯だということを…

 そして大城と本庄が作った嘘の顔で復讐するために整形したということを大城の前で話し、
 彼に向かって刃物で突き刺そうとした!

 ……それを止めたのが取手だった。

 「駄目です、戻川さんみたいなきれいな人がこんなことをしちゃ…
たとえ整形していても、あなたの心はとっても美しい。」


 【黒い十人…もとい十一人の秋山の正体!】

 
 「茜ちゃん、刑事さんの言うとおりだ。もうやめよう。」
 村田が戻川に言った。

 戻川が「おじさん」と言ったときさなえは確信した。
 
 「本庄殺しの真犯人たちは互いをかばい合うようにアリバイを証明しあっていた。
 真犯人たちは3人の女性の関係者だ」と…。

 戻川田沢華の姉。
 村田ヒデト戻川の叔父
 YOKO、パトリック、リシエル、冴島藤田香織がパリに留学した時、シェアハウスでいろんな夢を聞いてあげた仲。
 財津の医学部の教え子の一人が本間葵だった。
 また犬塚と葵は大親友同士で、葵の母親の兄が神取だった。
 またみち君にとって劇団えんきんほうの先輩だった。

 
 ・・・戻川が本庄が犯人だと気づいたのは
戻川が働いていた店に本庄と大城が来て
本庄が葵・華・香織の3人を殺し、大城が嘘の証言をしたことを見聞きしたから。
 ちなみにこの時の戻川は整形前だった。

 戻川は桐島さなえ刑事がホテルに来ていたのを誤算と考えていたが、
 冴島が葵・華・香織のレクイエムをさなえに聴かせるためにあえて呼んだとさなえは考えた。
 さなえの思った通り冴島はさなえに犯行を見抜かれたら罪を償おうと思い、そうでなかったら新しい人生を歩もうと考えていた。

 さなえは冴島たちに

 「あなた達の気持ちは痛いほどわかります。
 でもこれは犯罪です。
 あなた達十一人を逮捕します。」
と言っていた…。


 【もう一人の『黒い秋山』…】

 警察の車に載せられ連行される真犯人たち。
 
 「大城は証拠不十分で釈放される。
 本庄の政治家の父がバックについているからなおさら…」
 
 …そうさなえたちは思っていた。

 
 ・・・唯一の子供の真犯人・みち君は警察の車で連行される前にこんなことを言っていた。

 「刑事さんは11人だって言ってたけど違うよ~
 12人なんだ~
 裁判の陪審員の相場は12人なんだぜ。」

 みち君が言っていた、意味深なセリフ
 それは意外にも、大城が連行される警察車両の中で明かされた。

 大城が車を運転する警官と話をしていたところ、
警官が大城に向けて拳銃を向けた。
 その警官は冒頭の4年前のシーンで、さなえのすぐ近くで
 「犯人のやつ、絶対に捕まえてやる!」と言っていた警官だった。
 特に、ロバート秋山が演じる十二人目の『黒い秋山』だったのだ…!

 そして、拳銃は大城に向けて放たれた…( ゚д゚)


 ―― 一人十役だと思ったら
 まさかの一人十二役…( ゚д゚)
 これなら被害者も刑事もすべてロバート秋山で良かったような… ――

 
 自分が思うに、
黒い十人の秋山』では二重の意味で「真犯人は別にいる」を1時間の中で見せてくれたなあ。

 一つはロバート秋山演じる本庄殺しのもう一人の共犯者。
 そしてもう一つは本庄が4年前に起こした女性3人の殺人に関するもう一人の共犯者。

 しかもラストは3人の女性を殺した本庄に協力していた人物を始末する
『黒い秋山』が登場する展開!

 …「『黒い十人の秋山』は「オリエント急行云々」」という声もネットではあったけど、
完成度は意外にも高いと思うなあ。

 でもロバート秋山が本編後に言うには48回化粧と洗顔しているとのことなので
「オファーかけてくださった方も僕もこれが最後でしょう」とのこと。

 …でもロバート秋山にとっては貴重な体験だったかな?


 【追記】
 ツイッターのタイムラインを見ていたら
ふと『ラブライブ!サンシャイン!!』の国木田花丸役・高槻かなこのつぶやきを見つけた。
 高槻さんは「最後だけ見ちゃった、最初から見よう」とつぶやいていた。
 また、みち君が印象に残った模様

 ―― 『黒い十人の秋山』のストーリー展開は
私にとっては花丸の言葉を借りれば色んな意味で
「未来ずら!」だったなあ。
 とくに遠近法…( ゚д゚) ――
 
 (※ソース
テレビ東京
ドラマ「黒い十人の秋山」