にぎる。

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タグ:リュウ小野寺

 現在『イブニング』で連載中の『金田一37歳の事件簿』『函館異人館ホテル新たなる殺人』が展開中。

 金田一一の推理で謎が全て解かれ真犯人「碧血鬼」の逮捕により事件は終結したかに見えた。
 だが「碧血鬼」こと岡倉純は本当の動機を明かさなかった。
 そこで岡倉がかばおうとしている人物・覆面作家「三多村匠」の正体を突き止めるためはじめは、
フリーライター・いつき陽介に調査させた。

 調査の結果三田村匠の正体は矢吹碧という長野の病院で意識回復の見込みがない女性で、岡倉の後ろ盾で長野の病院に転院していたことが判明した。

 またいつきは徳さんという昔の記者仲間から矢吹の事件について次の考察を得ていた。

 「あの事件は警察の見解は全然納得してない」
 「自分の見立てによると恐らく監禁集団レ◯プ」
 「現場のマンションは古い建物で防犯カメラもなく証拠はなかったが、
 マンションの住人の一人が当時水島颯太と噂があった綾野木ルカだった」
 「矢吹碧は綾野木と同じプロダクションの後輩だった」
 「警察はその線でルカを調べたがアリバイがあり、水島の部屋に転がり込んだとみられる」
 「自分の見立てでは空き部屋になった綾野木の部屋がデスペラードメンバーのヤリ部屋になっている」

 「綾野木の部屋は3階にあり、矢吹碧が落ちたのは2~3回の踊り場。
 薬漬けにされ監禁部屋から必死に逃げたがふらつく足で非常階段を降りようとしたが転落。
 ヤリ部屋の発覚を恐れた水島たちは重症の矢吹をほったらかして水島たちのアリバイ作りに走っていた。」

  また徳さんは、岡倉が真っ青になっていたことをいつきに伝えていた。



 【電話】

 『函館異人館ホテル新たなる殺人』13話冒頭で岡倉は

 「俺はもうとっくに容疑を認めてさっさと死刑にでもなんでもしてくれって言ってんだよ?
 これ以上あんたらに何を言えっての?」

 と言っていたが、いつきの携帯に電話が来た。
 その電話は、矢吹碧が入院していた病院からで、
 昨夜碧が息を引き取ったということだった。

 病院はいつも碧の入院費を払っている人物に電話した通じなくて困り果てていつきのところに電話していたのだ。
 つまり、入院費を払っていた人物は、岡倉だった。

 でまかせだと岡倉は言っていたが、いつきはこう言った。
 
 「ウソだと思うなら警察に没収されたあんたのケータイ確認してもらうといい
 恐らく病院からの着信記録が何件も入っているはずだ」

 はじめは付け加えた。

 「もう彼女のために口を閉ざす必要はないはず。
いやむしろ彼女のために本当のことを言うべきじゃないですか?
 ドラッグ中毒のレッテルを貼られ業界からも世間からも消された矢吹碧さんの汚名を晴らすためにも…!」

 すると岡倉

 「ムダだよ…
 例の事件のことなんか何も覚えちゃいない。
 芸能界の薬物スキャンダルなんか日常茶飯事だからな…
 なにも元には戻らない。碧と一緒に過ごした時間も"小さな幸せ"も…」

 と言ったあとで

 「わかったよ、すべて話す
 そのかわり一つ約束してほしい…
 あんたたちで身寄りのない碧を弔ってくれないか?墓はもうあるんだ。
 俺と碧の間に生まれるはずだった…"娘の墓"が…ね!」

と言った…


 【碧の夢】

 岡倉は更に続けた。

 はじめといつきがお察しの通り、岡倉は碧と将来を約束し合った仲
 もし岡倉がアイドルとして売れすぎていなかったら「もっと早く結婚して二人で家庭を築くはずだった」

ということを語った。

 事務所の社長を説得したら逆に説得されて何度も結婚延期状態だった。
 碧はそんな事を気にしておらず、「実はあたしも夢があるんだ」舞台用のファンタジー時代劇『箱館ウォーズ』の台本を岡倉に見せていた。
 碧は時間があったので台本を『箱館ウォーズ』以外にもいくつか書いていたようだ。

 
 「あたし純みたいな売れっ子じゃないし時間はあるから、こーゆーの書くほうが向いてるのかなーって」
 「だいぶ書き溜めたからそろそろ賞とかに応募してみようって思ってるんだ!
 もちろん一応芸能プロの所属タレントだから匿名だけど!」
 と岡倉に言っていた。

 岡倉は碧に「やってみなよ、絶対いけるよ!」と言っていた。

 碧は「もし舞台が決まったら純が主役やってくれる?」と言っていた。

 「もちろん僕に宛書してくれよ!」と岡倉は返した。

 
 人前で付き合える仲ではなかったがそれでも岡倉は碧は幸せだった。
 そしてもうじき事務所の社長との約束の1年を迎える前、碧は岡倉に子供ができたことを伝えていた。
 この時は喜んでいたが、碧は1ヶ月後に姿を消した。
そしてその二週間後に碧が非常階段から転落し、意識不明の重体となってしまったことを岡倉は新聞で知ることになった
 報道には「薬物汚染」とあったので公衆電話を見つけ矢吹碧の婚約者を名乗り碧の入院している病院に電話をかけた。
 病院関係者の話によれば脳に損傷を負い意識が戻る見込みはほとんどない状態に、お腹の子供も妊娠5ヶ月で女の子が産まれる予定だったが、流産してしまった。
 母子手帳には二人で考えたその子の名前も書いてあった
 子供の亡骸はこっそり引き取り郊外の墓地に葬り、碧は長野の病院に転院させた

 その後碧の病室に見舞いに訪れた岡倉は碧が雑誌に応募したシナリオ
 『AKO47 新説忠臣蔵』が5年ぶりに出た大賞に輝いたことを報
告した。
 ちなみに主人公たちは全員女子だから、岡倉は殺される浅野役ではないかと思っていた。

 そう話す岡倉は、涙を流していた

 「碧…どうしてお前が薬物中毒なんかに…?
 どうしてだよ?
 頼む…目を覚ましてくれ!
 お前まで失ったら… 俺は…!!」

 
 岡倉は芸能の仕事に必死でくらいつき没頭することでギリギリ自分を保っていたことをはじめに明かした。


 …そして転落事件の真相を知ることになったのは番組打ち上げの二次会の席
 芸能記者・徳さんとのやり取りから、真相を知るために鳴かず飛ばずのミュージシャン、リュウ小野寺に近づいた。

 【リュウの告白】

 岡倉はリュウを高級の店に誘い
 「俺はお前の才能を一番評価してる人間だからな、近いうちに俺が始めるプロジェクトに誘うつもりなんだ。」と言い、
 
 「去年マンションから落っこちてケガした女優の卵いたろ?
 あれさ、綾野木ルカの例のヤリ部屋で水島と赤座がクスリぶっこんでマワしてたせいだってホント?」


 と、切り出した
 
 「水島と赤座は調子こきすぎてムカついてる、
 だから弱みを握っておこうと思ってる、
 お前の名前は出さないから真相を教えて」

 と大金を渡すとリュウは

 「もともとは颯太とコーキィの二人がルカをヤリ部屋でクスリ漬けにして遊んでたが飽きたので
次の獲物をルカに言って持ってこさせた。
 ルカの後輩だという女がクスリでヘロヘロになってるのに逃げ出したので連れ戻そうとしたら階段から転落した」
 
 というようなことを、岡倉に明かしていた

 
 岡倉はワインのキャップシールで手を切ったと言い、洗面所に向かった。
そして

 「くそ‥くそ…! くそ…!!」と洗面台を拳で叩き、

 「うあああああああ」

 と叫んでいた………


 岡倉ははじめといつきに言った。

 「まぁ~ この時点であいつらの"死"は確定したんだよ!
 "碧の血"で書かれたシナリオであいつらを皆殺しにする…
 "殺人劇"の大筋(アウトライン)がな!」

 
 ―― 碧さん…(;8;)ブワッ
 
 それにしても碧さんは眼鏡が似合う女性だったなあ。
 外したときも美人だったけど… ――


 ただ、今回の事件は岡倉が殺人劇のシナリオや凶器の準備など多忙ゆえに一人でやったものとは思えないなあ。
 それは岡倉が赤座を射殺した時「ある役者」が居る位置から犯行の瞬間を見ることができそうだから。
 その「ある役者」がすぐに警察関係者に伝えれば岡倉の犯行は早い段階で阻止できたのでは。

 岡倉が作ったアウトラインに肉付けした人物を突き止めないと、今回の事件の完全解決にならないのでは。
 この人物こそ、はじめが薄々感づいている『ゼウスのしもべ』なのでは…

 それに、最近登場していない幸村真之助警視の動きが気になるなあ。
 高遠遙一とつながりのある「ゼウスのしもべ」については明智健悟警視長も知っているのではじめは今回の事件について明智警視長を通して幸村警視を動かしているのかも。


 【追記】
 『AKO47』…
 赤穂浪士はアイドルだったのか( ゚д゚)

 【ソース】
 イブニング 2020.03.24 NO.07
 『金田一37歳の事件簿』
 『函館異人館ホテル新たなる殺人』
 File52 碧の血
 講談社 (P193~P214) 

 「(とうとう言いやがったよコイツ…
 やっぱ面と向かって言われるとハラタツな!)」
 by金田一一

 …現在『イブニング』で連載中の『金田一37歳の事件簿』
『函館異人館ホテル新たなる殺人』が展開中。

 この事件は20年前に金田一一が解決した『異人館ホテル殺人事件』の舞台となった異人館ホテルで
 舞台『箱館ウォーズ』の出演者・赤座光輝綾野木ルカが舞台イベント本番中に水島颯太が撃ったモデルガン……ではなく、すり替えられたとみられる拳銃で射殺された事件。
 
 はじめは仕事で部下の葉山まりんと共に事件に出くわしてしまった。
 『もう謎は解きたくない』のに…(´・ω・`)

 ちなみに今回の事件では20年ぶりに再会したフリーライターのいつき陽介とはじめの高校時代の後輩である佐木竜二がはじめに協力してくれている。
 また明智健悟警視長の部下である幸村真之助警視が登場し、彼は「リュウ小野寺」こと小野寺隆司の謎の服毒死を追い箱館ウォーズの舞台ではじめとともに赤座と綾野木の射殺事件に出くわした


 【はじめの疑問点は、綾野木の死。】

 はじめ20年前の異人館ホテル殺人事件のことをまりんには話していなかった
 いつき

 「あの時の悪夢が再び…、ってか…」

と口走ったのを

 「その話は…そんなの話す必要ないでしょ?仕事なんだし」と慌てて止めていた。

 そんなはじめは、佐木に彼が撮ったビデオを見せてもらっていた
はじめは「城壁の上の綾野木ルカが撃たれるシーン」から見せてもらっていた。
 
 高校の時に比べて映像が拡大しても画像がキレイなことにびっくりしていたはじめは、このシーンに妙な違和感を感じていた。

 「二人目の赤座光輝の時は距離も近いから心臓を一撃されたのはわかる。
 だが一人目の綾野木ルカの場合、舞台右側城壁上の彼女を左端のかなり距離のある場所でしかも下から撃っている。
 こんな狙いづらい位置から心臓を一発で射抜くなんて相当訓練してないと当たらないんじゃないか?


 
それに対して、

 いつき
 「たしかにたまたま当たるなんて距離じゃねぇな」
 佐木
 「本気で心臓狙って撃ったならともかく…」
 まりん
 「もしかして主任、『水島颯太が最初から殺すつもりで心臓を狙った』って言いたいんですか?」

 
 …はじめはまりんの発言に対して

 「その可能性も考えたほうがいいとは思う。
 …ただ、彼に殺意があったとしてもこんな大勢の観客の前で人を撃ち殺すなんてやり方を選ぶものだろうか…?


 これに対してまりん

 「わっかりませんよ~!?
 すっごく恨んでたらやっちゃったかも…!
 事故に見せかけ自らの手で憎いやつをぶっ殺す!
 なんか"役者"っぽいじゃないですか!」

 と言った。

 はじめは
 「は…葉山ク~ン、"ぶっ殺す"なんて女の子がそんな言葉使っちゃダメでしょ!?」
とまりんに言ったが、いつきがぷっと吹き出した

 はじめからそんな台詞を聞くとは思わなかったから。
 佐木が言っていたように、はじめは昔は年上相手でも平気でタメ口を聞いていたから。

 ちなみにまりんは、いつきと佐木に昔のはじめのことを聞いていた。

 「一言で言えないほど、変わった人。
 愛すべき"アホ"でもあった」

と、佐木が言い、
 「ある種の"天才"ってヤツ」
 と、いつきが言っていた。

 そしてはじめは内神田課長から連絡が来て、
「クライアントからお金はもらっているので、できるだけ後始末して帰ってこい」
と言われていた…。


 【はじめ、リュウ小野寺の死を知る】

 「正直…俺はもう謎は解きたくないんです…!」

 はじめがいつきに明かすと、いつきは驚いていた。

 またはじめは、
 「それよりあの幸村って刑事気になりません?
だって東京の警察が何でいきなり箱館なんかにいるの?
オカシクね?」


 と、話を逸らすようにいつきに聞いていた。

 いつきは「元デスペラードメンバーの小野寺隆司が服毒死し、警察が自殺と他殺の両方で捜査中」というネットのニュースをはじめに見せた。

 「多分幸村刑事はその捜査のために異人館ホテルに来たんだ
 ここにはデスペラードの水島颯太・赤座光輝・五代玄一郎の三人がいるわけだからな。」

と、いつきは言った。

 はじめといつきは思っていた。
 
 「元メンバーの服毒死と今回の舞台事故はなにか関わりがあるのか?」と…。
 

 【はじめvs幸村警視 、開幕!】

 はじめは幸村警視のところに向かい、こう言った。

 「幸村刑事は東京で起きたリュウ小野寺氏の事件の捜査でこちらにいらしたんですか
 ちょっと小耳に挟んで。
 やっぱり今回の事件と関係あるんですか?

 と聞いた。

 すると幸村警視は言った。

 「ちなみに今報告を受けたんですが、赤座光輝と綾野木ルカの体内から見つかった弾丸は
 やはり水島颯太が撃った拳銃から発射されたものでした。
 これで今回の事件が水島颯太の銃を本人も含めた何者かがすり替えることによって起きた殺人事件であることが確定的になりましたよ。」


 さらに、とんでもないことをはじめに言った。

 「金田一さん、この際はっきり言っておきましょう。
 私はこの事件にあなたが関わっているとそう思ってるんですっ!
 「もちろん実行犯だとは言ってません。
 おそらくこれまでの数々の事件と同じく殺意を抱く人物にその方法をこっそり授けたんです!
 かの稀代の殺人プロデューサー、地獄の傀儡師・高遠遙一のようにね
!」
 「そもそも事件のないところには"名探偵"はいない。
 "名探偵の孫"であるあなたが"名探偵"になるには、自分で事件を起こすしかなかったんだ!
 「そう考えるといち高校生にすぎなかったあなたが
 警察すらも真相にたどり着けなかったような難事件を次々に解決したこともすべて説明がつきます!
 なにしろ自作自演…文字通りマッチポンプだったわけですから…!!
 
 
 「(はい~~~~?)
 (はぁ?)
 (アホや………
 ホンマモンのアホがここにおる!)」

 はじめは思った…( ゚д゚)


 「すべては有名すぎたおじい様の名前を守るため。
 "名探偵の孫"というカタガキを守るためだったのでしょう。
 まぁ確かに私も最近あまり聞かなくなりましたがね!
 "名探偵 金田一耕助"という名は…
 これはまだ仮説にすぎませんが…いずれ真実は突き止めますよ」

 真田警視の発言にはじめは笑顔でこう言った。

 「ちょっと待って下さい。
 幸村刑事、この事件の捜査情報、ぜひ自分にも教えていただけないでしょうか。」

 「あなたが言った"珍説"がど~~~~しようもない妄想だってことを証明するためです!」

 「失礼ながらあなたではこの一筋縄ではいかない殺人事件の真相を突き止められそうもないようです!
 ですから僭越ながらこの金田一一に捜査のお手伝いをさせていただきたい!!


 真田警視
 「ほう、面白い!
 あの伝説の捜査一課長明智健悟ですらもあばけなかったあなたの正体を暴くためにも、私の権限でこの事件の捜査にご協力いただくことに致しましょう!
 お手並み拝見させてもらおうか、名探偵金田一耕助のお孫さん!」

 と返した。

 はじめは思った。
 「(ええいっ!!もう後には引けねぇー!)
 (やってやんよ!!)
 (ジッチャンの名にかけて!!)」



 【『あの女』の呪い】

 一方、赤座と綾野木を射殺してしまった水島颯太

 「くっそ…!なんでこんなことに…!」と思っていた。

 「今回のことは君のせいじゃない」と海枝博貴監督らに言われていたけれども、

 「すみません海枝さん、一人にしてもらえますか?」と言い、一人になった

 「まさか…これは…
 『あの女の呪い』なのか?
  死んだリュウ・コーキィ・ルカ『あの時のメンバー』だ!
 みんな…あの女に呪われて?

 …まてよ?
 こんなの呪いなわけねーだろ!
 誰かがやってるに決まってる…!
 誰かが…あの女の復讐のために…?

 こうつぶやく水島の背後を、何者かが襲おうとしていた…!
 
 ―― 綾野木とデスペラードの繋がりは一体…?
そして綾野木は本当に舞台で射殺されたのだろうか…? ――


 もし、水島が綾野木を本当に撃ったとしたら、今回のような水島による射殺事故は過去にもあったような気がするなあ。
 その事故は、水島が口走った「あの女」とつながっていそうだなあ。

 でもそうでないとしたら、舞台裏で待ち伏せていた誰かが赤座を撃った同型の銃弾を用いて射殺したのかなあ。


 それにしても犯人は水島をすぐ殺すわけではなく監禁するか脅すか何かして犯人の計画に利用しようとしてそうだなあ。
『金田一少年の事件簿』の『仏蘭西銀貨殺人事件』の時みたいに…

 今回のポイント
 「綾野木は本当に水島に射殺されたのか?」かな。

 次回以降が気になるなあ。
 …幸村警視の迷推理と合わせて。

 【ソース】
 イブニング 2019.11.26 NO.23
 『金田一37歳の事件簿』
 『函館異人館ホテル新たなる殺人』

 File44 金田一と幸村
 講談社 (P285~P306))

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