にぎる。

『にぎる。』にようこそ! このブログは私が見たアニメやマンガの感想を自由気ままに書いています。

カテゴリ: 『SHIROBAKO』の感想

 最近放送・配信されたアニメ『SHIROBAKO』第12話は、


 前回の最後のところであおいは、「ナベP」こと渡辺隼の麻雀仲間の尾ノ上将人が菅野光明という『新世代アバンギャルド』(※略称:『アバ』)のアニメーターを務めたことがある人物を紹介してくれたので早速向かっていた。
菅野は『アバ』の演出を木下誠一監督にやってもらったことがあるというのを明かし、
木下監督について「相変わらず無茶しているなあ」と言っていた。

 …さて、本題の馬のシーンについて菅野は
「馬のシーンは馬ではなく戦闘機で全てなぎ払うようにして」
そして
「宮森さん、これをわしが描く意味は何だろう?」
「どうして私に頼んで来たの?誰でもよかった?」
とあおいに質問していた。

 あおいは
「考えたら…いや、考えたらすごく失礼なお願いをしていた」と菅野に謝った。

 菅野は
「切羽詰まっているのは分かった。
けどアニメーターも人間だから『この仕事はお前にしかできない』って言われたいんだよね…。
馬の大群に紛れて大脱走は無茶すぎて笑ったけど、今は馬を描いたことがあるアニメーターはそうそういないだろう。
アニメーターは派手なアクションより、動きの基本を学ばにゃいかんと思う。」

 「馬は社内では引き受ける人はいない」と言ったあおい。
 それに対し菅野は、
「ムサニ(武蔵野アニメーション)だよね?」とあおいに聞き、
「ムサニに描ける人がいる」と言っていた。


 ・・・馬を描けるムサニの人。
 それは杉江茂だった。

 杉江は他社の仕事をしているが、
 「杉江さんは基本があるから描ける」と菅野は言った。

 さらに杉江について菅野は
「杉江さんは『山はりねずみアンデスチャッキー』のオープニングを一人ですべて描き、

「チャッキーが山道を駆け下りて転んでまた走りだすのを俯瞰で回りこみでワンカット、
最後に森じゅうの動物が山を駆け下り草原を埋め尽くして走る…」

…この一連のシーンを3日で描き、それは『杉江三日伝説』と呼ばれている…」
と言っていた。

 このことから菅野は
「なぜ杉江さんに頼まないか不思議だ」とあおいに言っていた。

 
 ・・・菅野の話から、あおいは
 「原画マンは杉江さんにお願いしたらどうか」と木下監督やナベPに言っていた。
 
 そして、あおい自身も杉江に頼むことに。

 ・・・あおいが杉江の家を訪れたところ杉江の奥さんがいて、奥さんも『アンデスチャッキー』の動画を描いていたことを明かした。
 そして杉江は、原画マンを引き受けることにした。

 …杉江はそれぞれのカットについてどれくらい時間がかかるかを説明した。
また、「ラフ原画でよければ時間が短縮できる」ということを明かすと、小笠原綸子や井口祐未が第二原画を買って出ていた。
安原絵麻もそれにたずさわることに。

 
 …杉江が『えくそだすっ!』最終話の原画マンとなってから、絵麻はこう言っていた。

「杉江さん、『楽しい』って言ってた。
『自分にもまだやれることがあるんだ』って。」

「自分もあんなふうに描けたらいいな。」

 ちなみに杉江は会議室を借り、週1回作画のワークショップを開くようになったという。
みんなに言われたからだという。

 …また、杉江があおいと話をした時には、杉江はこう言っていた。

「ありがとう、宮森さん。
宮森さんが仕事を振ってくれなければぼくはムサニのお荷物で終わるところだった。
いまどきの絵が描けないと言って孤高の職人を気取ってたんだねえ。
自分にもまだやれることがあるんだとわかって、とても嬉しいんだよ。」

 あおいは『チャッキー』のことが小さい頃から好きで、幼稚園の頃山はりねずみみたいにサボテンを食べてお腹を壊したことがあることや、実家に絵本を今でも持っていることを杉江に明かしていた。

杉江は
「宮森さんが『アンデスチャッキー』をみて笑顔になってくれるとは、こんなに嬉しいことはないよ」と言っていた。

 …ちなみにその日の夜、あおいは『アンデスチャッキー』のオープニングを車の中で歌っていた。


 ・・・ついに『えくそだすっ!』最終話の納品当日。
 最後の修正を終え、無事V編を終え、納品も終えることができた。
 
 …打ち上げに向かうあおいたちムサニのスタッフたち。
 けれども杉江は11時には布団に入る習慣ということで打ち上げには参加しなかった。

  …後からやってきたナベPが、完成した『えくそだすっ!』最終話の「白箱」を持ってきた。
 高梨太郎が店の人にデッキを貸してもらいみんなで見ることに。

 そして、最終話開始のカウントダウンが始まった…。


 ―― 制作進行は自分の会社の人のことをよく知る必要があるのか… ――

 今回あおいは馬を描けるスタッフが杉江だということを菅野に言われるまで気が付かなかったが
 杉江はあおいが子供の頃から好きだった『山はりねずみアンデスチャッキー』のオープニングを手がけ、
しかも伝説もあるという大物だったことは、あおいをさぞびっくりさせたのでは。

 特に今回は、あおいが自分を使ってくれたことに杉江が感謝しているシーンは名シーンだったなあ。
 
 …さて、物語はまだまだ続き、来年は新入社員も続々入ってくる模様。
 そして上山高校アニメーション同好会だったあおいや絵麻たちがこれからどうなっていくかも気になるところだ…。

 …それにしてもケーキ屋になった本田豊が観てみたいなあ…
 ただ、ケーキについても
「万策尽きたー!」とか言っていそう…。

(※参考
TVアニメ「SHIROBAKO」公式サイト
ストーリー
#12 えくそだす・クリスマス

 アニメ『SHIROBAKO』第11話
宮森あおいが制作進行を務めるアニメ『えくそだすっ!』の最終話(第13話)の原画マン探しに追われるというエピソード。

 ちなみに井口祐未は安原絵麻に女の子の柔らかい動きを描くのが上手だから階段を駆け下りるシーンを描くのを任せていた。

 …残るは27カットだが、原画を誰に任せるかであおいは苦戦していた。
 いろいろなアニメスタジオに電話をかけてみたものの年末という時期が時期ゆえか都合がつかず原画マンが見つからなかった。
 

 ・・・そんなある日、あおいは伊波政彦というアニメ制作会社ザ・ボーンの社長に会ったことがあった。
 この時伊波は野球の帰りからかユニフォームにバットという姿で車の移動をあおいに頼んでいたが、あおいはかつてそこを受けて不採用だった経験があるからか苦手意識を持っていた。
 この苦手意識があおいが今勤務している武蔵野アニメーションの面接官を興津由佳と矢野エリカの推薦で頼まれた時に再発した

「これから共に働く人を見つけるんだから、宮森くんにも参加してほしいなあ」と丸川正人が、
「別に人に優劣をつけるわけじゃない。一緒にいい仕事ができるかどうかだよ」と本田豊がアドバイスしていた。

 …ちなみに面接には緊張している男性チャラチャラしている男性ネットの情報をかき集めて分析したというメガネをかけた男性
幕張のショッピングモールで接客と事務を担当している女性アニメの同人誌を30種類出したという女性が来ていた。

 …面接終了後、エリカに
「何で私が面接官なんですか? 絶対矢野さんのほうが向いているのに…」と言うあおい。

「そんなにプレッシャー?」と言うエリカに
「自分が面接受けた時のことを思い出して…。凹みます…。」とあおいは明かした。

あおいは武蔵野アニメーションの面接を受けた時に
「他にもどこか制作会社を受けましたか」という質問を丸川社長に受けたが、
「ザ・ボーンなどはレベルが高くて不採用だったと思う」ということをあおいは答えたが、この時に
「それでここを受けたんだね」と丸川社長に言われて
「それは、武蔵野アニメーションがレベル低いわけじゃなくて…」と戸惑ってしまった経験があったのだ…。

「あるある、若さゆえの過ち。みんなそんなもんだよ」とあおいにエリカは理解を示していたが、
あおいは口から煙を吐いていた…( ゚д゚)

ちなみにエリカは
「トライアンドエラーというけど日々トライアンドトラブル」とつぶやいていた。

 そんなエリカは「免ノ内のおばちゃん」に電話を受けていて、その内容は入院している父のことだった。
 父についてあまり良くない内容だったのかエリカは給湯室で落ち込み座り込んで動かなくなっていた。
 この時エリカは「ムサニのリーサルウェポン」(※自称)高梨太郎に宇都宮に送ってもらっていた。

 ・・・一方、原画マン探しに追われているあおいはクリスマスの街の中をさまよっていてその様子はまるでマッチ売りの少女だった。
いや、今の様子は「原画売りの少女」というべきか…。

 ちなみに「ビープロダクション」には
どう見てもドラえもんや鉄腕アトムやオバQがモザイクがかかっていた…
そして「サンアップ」という会社にはガンダムがモザイクで…

( ゚д゚)ポカーン
( ゚д゚)ポカーン
どう見ても怒られそうなので2回( ゚д゚)ポカーンしました。

あおいは街をさまよっている時に、「まだあたっていない人がいる!」と思い、ナベPこと渡辺隼に電話をかけた。
ナベPは麻雀中で、あおいの訪問にびっくりだったが、麻雀仲間の夜鷹書房の編成局長である尾ノ上将人が名乗りを上げた。

「菅野とか…、知ってるかな?」
尾ノ上の言う菅野ミツアキという人物は、『新世代アバンギャルド』のアニメーターを務めたことがあるらしい。

あおいは菅野に会おうとしていた…。

 けれどもナベPや尾ノ上はあおいを心配していた…。


 ―― 菅野さんは果たしてどんな人物か…? ――
 
ナベPが心配するということはかなり偏屈というか頑固な人かもしれないし、独特の個性を持つ人なのかも…。
どんな人なのかなあ。

 それにしてもモザイクでドラえもんやガンダムは
あとで色々と問題出てきそうな予感…( ゚д゚)ポカーン
『SHIROBAKO』の第6話が一時的に配信停止になったという話も聞くし…。

(※参考
TVアニメ「SHIROBAKO」公式サイト
ストーリー
#11 原画売りの少女

(※前編の続きです)
 アニメ『SHIROBAKO』第9話と第10話では
「みーちゃん」こと藤堂美沙
「キャラクターを描きたかったが実際やっている仕事は車のホイールを描くことばかり」
ということに悩み、宮森あおいたちのアドバイスからスーパーメディア・クリエイションズに退職届を出すことに決めた。

 一方、あおいが働いている武蔵野アニメーションでもデスクの本田豊が年内で仕事をやめることにし、「ウルリン」というケーキ屋で働くことにしたという。
これにはあおいのみならず同僚の矢野エリカ、高梨太郎もびっくりしていた。
 ただ、第9話と第10話では本田さんが絵コンテが上がらず困っていた木下誠一監督のほうがむしろ中心。

【第9話】

『えくそだすっ!』最終話のBパートの絵コンテが上がっていない…
それゆえ、本田さんは第5話の時から木下監督を閉じ込めていたが
木下監督は最終局面に来てラストを変えるべきか否か悩んでいた。

「このラストだと観てくれた人は納得出来ないと思う…
何より俺が納得出来ない!!」

けれども、どうラストを変えたいかについては本田さんに

「何を伝えたかったと思う?」

と聞いていたので

「知らねえよ!」と本田さんにツッコまれていた。

 …そこで本田さんはシナリオライターの舞茸しめじに連絡することに。

 …舞茸さんと木下監督の会話が始まった。

 …何をやろうとしていたか?
「萌え」?
じゃなくて最初は美少女アクションがやりたかった…

 …タイトルをえくそだすっ!にした理由は?(主人公のあかねたちは何から逃げているのか?)
「警察」?
じゃなくて「しんどい現実から逃げている」

 …あかね達は最後に何を手に入れる?
「歌うこと…かな?」
「でもあかねたち追い詰められてるし…」

 …そういえば監督は本読みの時
『あかねは人を信じちゃう子だよ』って言ってましたよね?
「そんなこと言ったっけ?」
…言ってましたよ、僕それがすごく頭に残っているんですよ。
なんであかねは人を信じるんですかねえ?
「信じて裏切られてそのせいで窮地に陥いるんだけど、
それでも誰かを信じ続ける…

 そっか…もしかしたら俺、
『どんなときも人を信じる』ってことがやりたかったのかな…」

「『裏切られても人を信じてきた。』
それがラスト、明るい未来を開く!!」

 …木下監督はついに『えくそだすっ!』最終話のBパートの構想が出来上がった。

 「最後トレイシー(※あかね、あや、あるぴんのアイドルユニット名)は武蔵野ドームに戻ってくる。
 なぜならこの場所でもう一度歌うことを望んでいたからだ!
 誰もいないドームであかねたちは歌い出した。
 
 彼女たちは最後のコンサートを全世界に配信した。
 だが! ドームは警官たちに包囲され完全に封鎖された!

 それでもトレイシーは歌うのをやめない!
 ネットでトレイシーを見た何万人ものファンが会場に押し寄せた!
 それは噂に惑わされず純粋に彼女たちの歌声を聴きたいと思ったファンたちだった!

 逃亡中の彼女たちの無実を信じる人達もやってきた!
 警官隊を蹴散らし会場に雪崩れ込む!
 やがて曲はエンディングを迎え、ゆっくり照明が落ちていく……

 …と、その瞬間、「ババババババ!!!」と、警官たちの一斉射撃が始まった!
 そして長い沈黙があった………
 
 …再びスポットがつく…
 すると舞台のせりに奈落の穴が… あかね達は消えた…
 あかね達は舞台裏を走った! だが表は警官たちに取り込まれ絶体絶命のピンチ!
 
 ついに捕まってしまうのかと思ったその時に!
カウボーイが馬を100頭連れて現れたーーーー!!

 彼女たちの逃亡をみんなが助ける!
 追いかけていた警部までもだ!
 
 そして飛行機が現れ3人は…飛び乗る!!」

 ちなみに馬に羽が生えるという構想を木下監督は考えていたが、舞茸さんはそれは荒唐無稽だと言っていたので飛行機にしていた。

 出来上がった木下監督はあかねがサムズアップをしていたのを見た…。

 ちなみに飲み物を持ってきたあおいは
 「馬…? 馬が走る…? 100頭も…!?」
と、木下監督の発言に驚いていた…


【第10話】

 こうして、『えくそだすっ』最終話のBパートの構想が出来上がった木下監督はオーラを発しながらものすごい勢いで絵コンテを上げた。
 そして完成した時、本田さんと木下監督は抱き合った…

 ┌(┌^o^)┐ホモォ...(※いい意味で)

 しかもあおいに見られてた…( ゚д゚)ポカーン

 …その時本田さんは
「これで、心置きなくやめられそう」と言っていた。


 …『えくそだすっ!』最終話のアフレコが無事終了した。
 打ち上げの飲み会では「レイアウトチェックがあるので1時間で帰って」「ナベP」こと渡辺隼に言われていたけれども、
あおいが「もう2時間経ってるよ」と言っても「あと一杯だけね」と動かない木下監督だった…

( ゚д゚)ポカーン

 …結局ナベPがタクシーを呼び、あおいとナベPの二人で木下監督を連れ帰るのだった…。
 
 そして木下監督のいびきを聞いて、
「最終回、いいものにしたいです」と思うあおいだった…。


―― 「万策尽きたー!」の名言を残した本田さんがケーキ屋に転職することになりいなくなったら、
木下監督は誰が面倒見るのだろうか…? ――

 …もしかして、あおい!?
 だとしたら本当に「万策尽きたー!」という状況があおいに降り掛かってくるかも…。
 どうも第10話の木下監督を連れ帰るシーンがその伏線のように思えてならないし、よもすればあおいの転機になる事件が起こるかも…。

 …それにしてもスーパーメディア・クリエイションズに退職届を出した美沙は今後どうするのかなあ。
本田さんが第10話において
「たどり着きたい場所があると、やるべきことが見えてくるんだなあ。」
と言っていたけれども、
その言葉を受けてか近々高校時代の時のようにあおいと美沙、安原絵麻、坂木しずか、今井みどりが5人集う時が来そうだなあ。

(※参考
TVアニメ「SHIROBAKO」公式サイト
ストーリー
#09 何を伝えたかったんだと思う?
#10 あと一杯だけね

 最近放送・配信されたアニメ『SHIROBAKO』第9話と第10話では
スーパーメディア・クリエイションズで3DCGを描いている「みーちゃん」こと藤堂美沙が中心に描かれていて、
特に美沙は
「キャラクターを描きたかったが実際やっている仕事は車のホイールを描くことばかり」
という『やりたいことと現実とのギャップ』に悩んでいることが描かれていた。
 そこで私のブログでは美沙の悩みとこれからについて第9話と第10話をまとめる形をとることにする。

【第9話】

第9話では美沙は新人声優の坂木しずかと大学生の今井みどりと食事をしたことがあったが、そこで自分の夢から遠ざかっていることをしずかとみどりに明かした。
「3年後も自分がホイールを描いている姿しか思い浮かばない」と言っていた。
ちなみに宮森あおいと安原絵麻は仕事が忙しいので来られなかった。

 ちなみにしずかは最近『野球のプリンス様』のガヤをやったことがあったが、
「負けたら承知しないから!」と叫んだ時に目立ちすぎたという失敗談を明かしていた

 ところであおいは「武蔵境駅にディーゼル車が通っているか」を仕事で調べていることを美沙にメールしていた。
 そしてその答えは第10話でみどりが調べていた。

 …レストランを出た美沙は車のホイールを見て「うらやましい、車体が締まって見える」と言ったことから
しずかが「仕事がんばっているんだね」
みどりが「啄木です!
『友がみな 我よりえらく見ゆる日よ』です!」と言っていた。

 …その翌日、美沙が働いているスーパーメディア・クリエイションズで「グランスピード2」というゲームの仕事をすることになった美沙だったが、
立石孝一社長に屋上で思い切って
「他の仕事もやらせていただけるのでしょうか?」
と聞いていた。

 美沙は立石社長に「アニメーション同好会で一緒だった人とまたアニメを作りたい」ということを明かしていた。
そして「子供も大人も楽しめるような元気な作品を作りたい」ということも明かした。

立石社長は
「目標があるならそのために一度しっかり考えてみたら。
「何をするにしても具体的に何をするか描けないと始まらないだろ」
と美沙にアドバイスしていた。

 ちなみにスーパーメディア・クリエイションズは創立して10年に満たない会社だが、
「自動車ならスーパーメディア・クリエイションズ」と言われるほどになった…、というのが現実だった。


【第10話】

第10話ではみどりがあおいに美沙が将来のことで悩んでいることを伝えた。

 一方、あおいは丸川正人社長にドンブラというウズベキスタンの楽器をサワラ・スタジオの音響・大山匠に届けてほしいと頼まていた。
そこで音響効果の仕事をして30年の河野幸泰に足音や女怪獣の鳴き声を頼まれた。
ちなみにそのお礼はドーナツだった。
 そんな河野さんは
「音響の仕事は若い人はすぐやめてしまうけれども続けないと仕事は面白くならない」
とあおいに言っていた。


…他にもあおいはデスクの本田豊からこんなことを言われていた。

「たどり着きたい場所があると、やるべきことが見えてくるんだなあ。」

 …河野さんの言葉と本田さんの言葉を、あおいは自宅で上山高校アニメーション同好会の5人で鍋をした時に美沙に話していた。
特に本田さんが話していたことは立石社長が話していたことと同じだ、と美沙は言っていた。

 
 …そして、美沙は立石社長に退職届を出した。
3週間後にやめることになった。

 ちなみに美沙の退職届にはこんなことが書かれていた。
「私は社長が手がけられた『ズーパークストーリー』を見てCGクリエイターの仕事に興味を持ちました。
生き生きと動くキャラクターが素晴らしくて自分もこんな仕事ができたら、と思いました。
そしてあの作品と同じように夢や勇気を届けられるようにアニメを作りたいと考えました。
その目標に向かって進むため、会社を辞めさせていただきたいと思います。
短い間でしたがありがとうございました。」

―― たどり着きたい場所があると、やるべきことが見えてくるんだなあ。 ――

本田さんといえば『万策尽きたー!』がアニメ流行語大賞にノミネートされたけれども、
将来について語ったセリフは、アニメに限らずどんなものにも当てはまるのでむしろそれのほうが良いと思う…。

 …それにしても怪獣の鳴き声をするあおいはかわいかったなあ。

 そして、
本田さんがまさか本当にやりたいことがアニメではなく『アレ』だったとは…!!
(※感想は後編に続く)

(※参考
TVアニメ「SHIROBAKO」公式サイト
ストーリー
#09 何を伝えたかったんだと思う?
#10 あと一杯だけね

 最近放送・配信されたアニメ『SHIROBAKO』第8話
第8話前回安原絵麻回の続き

 絵麻が仕上げた4カットが作監が全て修正を入れなければ動画を回せない状態で
アニメーターの瀬川美里
「今からそんな飛ばし方をするのでは困る」
「原画の描き方自体の問題」
「書き急いでいるせいで原画の線が何となくでとりあえず。」
「動画がものすごく拾いにくい線になっている」
「中割りしづらいし『動画が溶けちゃう』。」
などとダメ出しされていた。
 ダメ出しは直接ではないけれども宮森あおいを通じて伝えられていた。

 それを知った絵麻はひどく落ち込んで将来が真っ暗になったように感じ、
 ボーっとしていたらアニメーターの井口祐未とぶつかってしまった。

 井口は思い詰めていた絵麻を見て
「聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥」
と言っていた。
 
その時は去っていく絵麻に井口は何もしなかった。

 …井口が行動を起こしたのは絵麻の隣の席のベテランアニメーター・杉江茂「頼みがある」と言われたこと。
ちなみに杉江は
「食べていくのも大事だけど何のために描くかも大事」
「好きなことをして食べていけるのは幸せなことだが、
そのうち描くだけじゃ物足りなくなる。
なにか新しい目標が必要になってくる」
ということを絵麻にアドバイスしていた。

 また杉江
「世界中の子供達が笑顔になってくれたら」と思って描いているらしいけれども

「大それたことは全然思わない」と絵麻が言ったので、杉江は絵麻の悩みの件について井口に頼んだのだ。

また、瀬川のところをあおいが訪れた時、絵麻の件について瀬川
「『自分の工程の後を考えて描く』ということはもう少ししたら安原さんも普通にできるようになること」
「今の安原の原画はダメではないけれどもよいともいえない」
「うまく乗り切ってくれるといいなあ」
と言っていた。


 …さて、絵麻について井口が話を切り出したのは、
絵麻が失敗したネコの作画をくしゃくしゃにして床に丸めて捨てていたのを見た時。

「責めてるんじゃないんだからね」と切り出した井口は絵麻の悩みを聞いていた。

「自分が描いたネコが可愛いとは思えない、猫的な別の生き物みたい」

絵麻の発言に対し、井口
「おもしろいねえ、安原っち。
これって、ゲシュタルト崩壊みたいな…」
「自分も綸子はん(小笠原綸子)も煮詰まるときはおんなじだって。」
と言い、
「描くしかないのかなあ…」という絵麻に対し、
一緒に散歩に行くことを提案した。

 井口と一緒に散歩に出かけた絵麻。そこは井口の秘密の(?)散歩コース
(※作中ではこの散歩コースは「隠し球」と言っていて、実は綸子から教えてもらった。
でも綸子は杉江から教えてもらったとのこと…)

「『煮詰まる』って時は、こうなってる(視野が狭くなってる)。
だから広い景色が必要なんだよね」

 …そう井口は言っていた。


 …そこに、突然茂みからSHIRONEKO…もとい白猫が飛び出してきた。
 そこで井口は自分が初めて描いた動物はもぐらだったことを明かした。

 井口はもぐらを見たことはないけれども
「自分は真似はうまかったのかな」と言っていた。

「学ぶというのは『まねぶ』…つまり真似をすること。」
「最初からオリジナルでうまく行くわけがない」
「自分も武蔵野アニメーションの倉庫にあった昔自分が好きだった原画の真似から始め、
綸子からダメ出しを喰らいながらもうまくなっていった」

 こんな井口の話を絵麻は聞いた。

 また、絵麻はニャジロウを触ってみてネコのかかとの位置など、ネコの体の作りを知った。

 …こうして、絵麻は井口との散歩をきっかけにこれまで描けなかったネコの作画で悩むことはなくなったようだ…。


 …ちなみに絵麻が井口と散歩して職場に戻ってきたことをあおいだけではなく木下誠一監督たちもびっくりしていた。
 引っ込み思案だった絵麻に特にびっくりしていた。

 そしてあおいは、ものすごい集中力で絵を描いている絵麻を静かに見守っていた…。


 …ところで職場では将来の夢について話題になっていたが
特に本田豊が「将来の夢はケーキ屋」と明かした時は矢野エリカは特にびっくりしていた。

 エリカは本田が新妻エプロンをつけて卵を泡立てているのを想像していた。
エリカは前にブラウニーを本田にもらったことがあったので…。

 また、信金に勤めているあおいの姉の「ねいちゃん」こと宮森かおりと一緒に街でショッピングしていた大学生の今井みどりが、
「いつか高校のアニメーション同好会のメンバーでアニメを作りたい」
ということを明かしていた…。


―― 今回は、

SHIROBAKOだけにSHIRONEKO
SHIROBAKOだけにSHIRONEKO…。

 …大事なことなので二回言いました。 ――

 絵麻の悩みを解決するキーキャラはかつての同好会のメンバーだったあおいではなく
 偶然にもぶつかった井口だったのか…。
 
 また井口の発言について「聞くは一時の恥聞かぬは一生の恥」というのは当たりだと思うけれども
白猫の件を考えるとむしろ「百聞は一見に如かず」だったかなあ。

 そして将来ケーキ屋になりたいという「万策尽きたー!」で一躍有名になった(?)本田さん
 バレンタインデーの時はチョコをもらうより作りたいタイプだったりして!?

 …『SHIROBAKO』もあと数回で前半のクライマックス。
あおいが将来目指すものは決まるのだろうか…!?

(※参考
TVアニメ「SHIROBAKO」公式サイト
ストーリー
#07 ネコでリテイク
#08 責めてるんじゃないからね

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