『金田一少年の事件簿・香港九龍財宝殺人事件』
では、誘拐された美雪とともに九龍財宝「龍の眼(ドラゴン・アイ)」もとい核爆弾の在り処を探すため香港を探し回るはじめと佐木2号、そして香港警察のリー・パイロン刑事が描かれているだけではなく、チャン・ヨングーとシン・リーの殺害事件、そして美雪に瓜二つのモデル、ヤン・ラン
も何者かに誘拐されてしまうという事件も発生するという事件のオンパレードになっている。今週の第6話ではランが東桶警察に保護され、証言からランを襲った誘拐犯は「黒いカッパの下に赤いコートを羽織った女性」だったという。ちなみに東桶は大澳村に向かう途中にある場所だという。
…大澳村に到着したはじめたちはランの龍のタトゥーと大澳村に流れる川の形から、九龍財宝のありかを突き止める。その近くでランをさらったとみられる赤いコートの女が発見され、はじめたちは追いかけるが、潰れた薬屋の建物の中でデザイナーの
リュウ・アイビー
がガラス片で喉を掻っ切った死体が発見された。けれどもはじめは割れた新しい注射器が床に落ちていることやアイビーが自殺ならば強くガラス片を握ったはずなのに無傷であることから「アイビーは殺された」と推理する。
また、アイビーが殺された建物の別の部屋で美雪も発見された。けれども美雪は怪我を負っていた。
…今回の事件で私が気になっているのは次の6つ。
1.そもそもなぜ美雪は誘拐されたか?(※第1話)
2.チャン・ヨングー殺しは彼の蝶嫌いを利用したものであるのは想像がつくが、チャンが殺される直前にシン・リーに送られてきたメールも何か関係があるのか?(※第2話)
3.第2の犠牲者、シンは柱に頭を打ち付けられて死んだと思われるがどうやって強く頭を打ち付けたのか?(※第3話)
4.これまでの話から『九龍皇帝』ワン・ロンの子どもは、キムの他に、ラン、リー刑事であることがわかっているが、もう一人の兄は容疑者の中にいるのか。
またこの事件の容疑者なのか?(※第4話)
5.なぜ犯人は美雪だけではなくランも誘拐したのか。また、美雪が負傷してランがほとんど負傷していないのはなぜか。(※第1話~第6話)
6.ランを誘拐した赤いコートの人物はリュウ・アイビーだったのか?また、はじめたちが追いかけていたのも本当にアイビーなのか?
…実ははじめたちが追いかける前にもうすでに殺されていたのではないだろうか?(※第6話)
…ネットでは今のところ美雪と簡単に入れ替わることができそうなことや一度も美雪と鉢合わせしていないことなどから「ラン犯人説」が有力のようだが、私はワン・ロンの子ども…特にキムの兄はリー刑事とあと一人はだれか、ということが今気になっている。
…もっともその人物が一連の事件の犯人なのかは今のところ断定はできないけれども事件解決に重要な鍵を握っていると私は思うし、問題編残り2話で犯人と思われる人物がボロを出すのではないかと考えている。
(※参考
週刊少年マガジン 2012年第32号~第39号
金田一少年の事件簿 香港九龍財宝殺人事件
講談社
(※39号p119~p140))