現在『イブニング』で連載中の『金田一少年の事件簿30th』は、まさかのタイトルなし。


 東北の鬼戸(おにのへ)村金田一一と七瀬美雪、そして佐木2号こと佐木竜二が夏休みの宿題の課題のために取材に訪れるがそこで墓獅子祭の本番中に村の若者たちが相次いで殺される事件に巻き込まれる…

 そんなストーリーが展開されている。

 ――  自分はこのブログではこの事件に『墓獅子祭殺人事件』と仮題をつけることにした。 ――


 『墓獅子祭殺人事件』(仮)の犠牲者は今の所3人。

 墓獅子祭本番、星宮つむぎが舞を披露中に
 客席でニコチン毒が仕掛けられた毒針により倒れた白神流星
 
 同じく本番中に
 音響室で背後から盆の窪をノミで突き刺された状態で発見された鬼倉詩乃
 
 そして墓獅子祭の翌日、
 火の見櫓の高所で首を吊られた状態で発見された鮫川涼馬


 第5話の終盤では鬼戸村の住人の一人・赤萩冬華と週刊代現記者・宇治木政宗によって5年前に吊り橋の崩落事故があったことが明かされた。

 赤萩の話によれば吊り橋事故があった場所

 ・鬼戸村の外れの渓谷にすごく景色のいい場所があった
 ・その頃大勢の観光客が訪れていた
 ・特にその渓谷には長い吊り橋がかかっていた
 ・吊り橋から眺める夕陽は本当に綺麗だった
 ・事故の後には誰も来なくなった
 ・崩落した吊り橋はこの地方に伝わる珍しい野草を使った吊り
 ・事故により、吊り橋を渡っていた12人が犠牲になった

 ということがわかった。

 そして直近の『墓獅子祭殺人事件(仮)』第6話では、
 吊り橋崩落事故で亡くなった宇治木の婚約者「繭美」などについて宇治木の口から語られた…!

 なおこの事件のタイトルはいまだ明かされておらず…。


 【宇治木政宗の切り抜きファイル】

 5年前の吊り橋事故で、
 赤萩冬華は当時高校生の兄・赤萩春樹(16)を亡くした。
 宇治木政宗は婚約者の高村繭美(23)を亡くした。

 「春樹はアルバイトで観光ガイドをやっていて、
 客を案内して吊り橋を渡った時の事故だった」

ということを冬華美雪に話した。

 一方はじめ宇治木

 「ひょっとして記事として事故のことを調べてるんですか?」
 「当時の事故に巻き込まれた人とか関わりのありそうな人は他にいるんですか?」

と聞いた。


 ・・・宇治木の話を民宿・鬼戸荘で聞くことになったはじめ・美雪・佐木は
 新聞や雑誌に乗った記事の切り抜きファイルを宇治木に見せてもらった。
 それには写真付きで事故の犠牲者が載っており、繭美も載っていた。
 繭美は鬼戸村出身であることを宇治木は明かした。


 繭美は鬼戸村に婚約の挨拶に帰ってきた日、吊り橋を渡っていた。

 けれども宇治木は高所恐怖症らしく
 「写真撮るのは男の仕事だろ」と言って吊り橋を渡らず繭美を撮っていた

 「私は子供の頃からしょっちゅう渡っているから全然怖くないもんね」
 と繭美が吊り橋を渡っていた時、吊り橋が壊れ繭美は崖から落ちてしまった…!

 宇治木

 「後から見た写真にはまさに奈落へ落ちていく繭美の姿、
 そして大勢の犠牲者の最期の姿が写っていた。
 雑誌には到底出せなかったがね……」

 と言い

 「編集長になにを言われようとあの写真だけは俺が地獄まで持っていく……」

 と言っていた。

 はじめが宇治木の雑誌の切り抜きの一部の見出しを見た。
 そこには

 「楽しい休日が地獄絵図に! 吊り橋落下!」
 「村の担当者は立入禁止の立て札を立ててあったはずと主張」
 「人災か」

 とあった。


 【ミッシングリンク】

 また、吊り橋事故の犠牲者全員の名前をはじめはチェックしていた。

 本編では次の名前があった。(※敬称略)

 
 ・雨崎耕太・観光ガイド・28歳
 
 ・赤萩春樹・高校生・16歳

 ・東山祥子・会社員・35歳

 ・東山ゆうき・8歳

 ・十海一郎・中学校教諭・30歳
 
 ・十海美緒・6歳


 はじめは十海一郎の職業から、彼が十海七津美の家族であると見た。
 これについて宇治木は
 「そうある名前でもないし、間違いない」
 と言っていた。

 また宇治木は雨崎耕太は医者の雨崎源五郎の家族であることに気づいたはじめにも
 「彼は事故当時検屍に参加している」
 と言っていた。


 これを聞いた美雪と佐木は


 美雪
 「自分の家族を検屍…」
 佐木
 「悲惨っスね…」

 と言っていた。


 …はじめは宇治木に聞いた。

 「コレ… 本当に事故だったんスかね?」

 宇治木は

 「吊り橋が老朽化で落ちたことは間違いない
 だが村の職員はそれに気づいて立入禁止の看板を設置したと言ってるんだ。
 もし誰かがそれを故意に外したのだとしたら……」

と言った。

 それを受けて美雪は

 「ええ!? でもなんのためにそんな…!」
 と言うと宇治木

 「俺もそれを知りたくて墓獅子にかこつけてこの村に取材にやってきたのさ。
 なにか自分の知らないことがあるような気がしてね…」


 はじめ

 「……それが今回の連続殺人の動機につながるミッシングリンク『隠された繋がり』だとしたら……」

と言っていた…。


【GUILTY】

 そんなはじめは宇治木に

 「事故の瞬間に写った写真を見せてもらうわけにはいきませんか?」と聞いた。

 「少しでも手がかりが欲しい」はじめに、宇治木はノートパソコンを起動し、パソコンに5年間ずっと封印していた「GUILTY」と名付けられたフォルダの中から高村繭美が吊り橋事故に遭うシーンの写真を見せていた。

 …美雪は宇治木が撮った写真の一枚を拡大してほしいと宇治木に言った。

 すると橋にビデオを向けて撮影している少女が写っていて
 それは小六の時の星宮つむぎである美雪が言った。

 また佐木はつむぎが撮影に使っていたカメラに注目していた。
 
 「マニアの僕からしてもかなり高画質で撮れる本格的なヤツですよ!?
 小学生が持つようなもんじゃないっす!」


 と言っていた。

 
 はじめはこう思った。

 「…どうして小学生の星宮が事故を撮影してるんだ?」


 また宇治木が事故を撮影していた画像のフォルダ名の「GUILTY」(ギルティー)がはじめは気になっていて、美雪にその意味を聞いていた。

 「有罪」という意味であることを美雪は伝えた…。
 

  ―― はじめは『GUILTY GEAR』は知らないようだなあ。
 ちなみに10月26日は『GUILTY GEAR』シリーズのブリジットの誕生日でした (←関係ない) ――


 【墓獅子舞、仕切り直し!】

 それはさておき、星宮つむぎの祖父・星宮庄吉墓獅子舞の仕切り直しが始まることを伝えた。

 「あんたらも最後までちゃんと見たほうがええ!

 墓獅子舞は最後までちゃんとやりきらないと祟りがある!」


 庄吉の話によると

 「ひいじいちゃんの時にも舞が中断したことがあったがその時は謎の事故死や病気やらで村じゅうが大変だったそうだ」

 とのことだった。

 祟りを恐れた美雪と佐木ははじめに墓獅子舞を見に行こうと言った。


 そこで新たな事件が起ころうとしていることをこの時のはじめは知らなかったようだ…!


 ・・・はじめは白神流星が墓獅子舞中に倒れたときのことを仕切り直しの墓獅子舞中に思い出していた。

 関係者たちについてはじめはこう考えていた。

 <雨崎源五郎>
  墓獅子舞の最中に席を立ったことについて「金獅子の様子を確認しにいった」と言っていた。
 すぐ戻ってきたようで5~6分後には席についていると周りが証言している。

 <宇治木政宗>
 すぐ近くにいたからいついなくなったかはだいたい覚えてる。
 「仕事先から携帯に連絡が入ったから5分ほど外に出た」
と言っていたが、大事な取材の最中に電源を切らずに出ていくものかな…?

 <赤萩冬華>

 「席を立っていない」と言っていたが
 それを証言できる同じ最後列の白神と鮫川は既に死んでいて証明はできない。


 <十海七津美>

 おそらく彼女はあの事故で中学校教師の夫と子供を亡くしてる。
 
 「トイレに行っていて5分で戻った」
 と証言していた。

 目撃談もだいたいそんなところらしい。

 <鮫川涼馬>
 席を立っていなかった。

 <鬼倉詩乃>
 そもそもこの幕の中にはいなかった。

 <星宮つむぎ>

 ずっと舞台の上で踊っていたので置いておく。

 <白神流星>

 墓獅子舞の最中アリバイがはっきりしない人物。
 彼はタバコを吸いにいったにしてはやけに長い時間幕の中から姿を消していた。
 正確にはわからないが10分以上、もしかしたら15分くらいはいなかったかもしれない。
 15分あれば少なくとも鬼倉詩乃を殺すことは可能だし、金獅子を盗み出すことだって…

 いや、でもそこそこ大柄な流星では鍵を開けずにあの格子の中の金獅子を盗むことはちょっとできそうもないんだよな!


 はじめは頭を抱えていたがこう思った。

 「…だが俺は確信してる。
 今この幕の中にいる誰かが3人の人間を殺し金獅子を盗み出したに違いないんだ。
 その正体は…」
 

 【星宮つむぎ、墓獅子舞終了時に襲われる…?】

 一方墓獅子舞の仕切り直しを終えたつむぎはこう思った。

 「ふ~ 終わった…!
 ようやく…」

 その後ろから謎の「黒い人」が手を伸ばしてきた…!


 ―― 星宮つむぎ終了のお知らせ…?

 アイ◯ツ終了のお知らせ? 星宮だけに?(←違う) ――


 …今回の事件は、1人が3人を殺害した事件ではないような気がするなあ。
 また金獅子盗難騒動についても吊り橋崩落事故のと同時に5年前にあったのかどうかも気になるなあ。

 ただ、吊り橋崩落事故では火事こそ起きてないが、火事場泥棒はいたかもしれないと思うなあ。
 

 また「東山祥子」「東山ゆうき」については、
 一連の事件の関係者に「東山」はいないけれども実は本当の姓は「東山」という人がいるかもしれない
なあ。

 それにしても今回は
 「GUILTY」フォルダの登場で
 まさか宇治木が一気に犯人として怪しくなる展開になるとは思わなかった
なあ。

 ただ宇治木の高所恐怖症は『飛騨からくり屋敷殺人事件』の時みたいに事件を解くカギになると考えると、
 この事件ではそう簡単には行かないだろうなあ…。

 そして当時小6のつむぎが吊り橋崩落を撮影したカメラは、盗品っぽいなあ…。

 【ソース】
 『イブニング』2022 11.08 22号
 『金田一少年の事件簿30th』
 File20 有罪の匣
 講談社 (p361~p382)