現在『イブニング』で連載中の『金田一37歳の事件簿』
主人公・金田一一が部下の葉山まりんと挑む事件は、『京都美人華道家殺人事件』

 この事件は、音羽ブラックPR社の仕事ではじめまりんと共に京都の華道の赤池流家元・京極家を訪れたが、双子姉妹の妹・京極桜子喉を掻っ切った状態で枯山水にて倒れた状態で遺体となって見つかり、更には姉の京極薫子生け花教室をした部屋で何と首なし死体で見つかった
しかも、部屋が荒らされていて壁や掛け軸がズタズタに切り裂かれたあとがあった。
 これはは赤池流本家筋に伝わる奥伝に書かれた十則のうちの一つ
「傷んだ花はただ捨てるのではなく、しっかりと茎から花を切り離した上で捨てる。
 茎はそのまま捨てて構わないが、花だけは土に還してあげる。」
見立てたものらしかった。
 ちなみにはじめは第一発見者として山科六郎警部補から疑われている…。

 また、薫子の首なし死体は赤池流本家筋に伝わる奥伝に書かれた十則のうちの一つに見立てられたものらしかった。
 
 そしてこの事件の真犯人は、夜に京極雁流の首を刈ろうとしていた…!

 【はじめとまりん、ラブホテルに行く! だが部屋はどこかで見たことが…!】

 テレビをつけてウイスキーを飲んで酔っていた雁流を背後からナタで襲った真犯人。
 首を切って雁流を殺害後、自殺に見せかけたかったのかナタを握らせ赤池流秘伝書を花の上に置いて部屋を去った。

 一方はじめは、まりんが予約したホテルに向かったが、
まりんが予約したのは何と、ラブホテルだった…( ゚д゚)

 はじめはまりんとは出張中の上司と部下の関係なので困惑していたが、まりんは
「最近は女子同士の集まりで泊まったりすることがある、普通に宿泊代として会社に請求すれば大丈夫、わかりゃしない」
ということを言っていた。
さらに
「ベッドも広いから二人寝ても大丈夫ですね!!」と言ってみたり、
 シャワーを浴びる時もはじめが「カギとかちゃんと掛けるんだよ」と言うと
「さーてどうしましょう?」と発言し、はじめをドキッとさせていた。
 
 …ソファーで寝た振りしていたらシャワーを浴びて上がった後のまりんがはじめを抱きしめる…

 …そんな妄想を終了させたはじめは、七瀬美雪からのメールの着信に気づいた。
「フライト終わってシャワー浴びたとこ
ソファーで寝たりしちゃダメよ?」
とあった。

 「(はいはいわかりました。でも今夜ばかりはソファーで寝ないとダメなんです!)」
とはじめは思っていた…。


 ・・・そこにパジャマ姿のまりんがやってきてはじめに言った。

 「主任…あたしここどっかで見たことある気がするんですけど…
  なんかこうデジャブっぽいなにか…?」

 はじめはまりんが言ったことから、特にテレビの上にあった壁の絵を見て部屋の既視感に気づいた
そしてその部屋の画像をまりんに見せると「確かに同じかも!」と答えていた。

 はじめ
 「この時桜子さん、北海道に出張行ってたって話だったよな。」
 まりん
 「ええ!あたしも調べてみたんです。
 ほら!これです!
 このフラワーフェスタでスピーカーとして登壇してるんですよ!」

 まりんに桜子の画像を見せてもらったはじめ。
 はじめは京極雁流…ではなくその妻・京極鶴羽に重要な話をするためまりんと一緒に京極家に戻ったが、彼は既に殺された後だった…。

 ―― はじめが、仲居の波風千紘と板前の辻森遥に見せられた桜子のリベンジポルノ…。
実は薫子のものだった、ということかな。
 そういえばはじめが桜子に初めて会った時、薫子が洋服に着替えたと思っていたなあ。
すると桜子殺しの犯人が薫子という説も、間違いではなくなってきたかな……。 ――


 【雁流のダイイングメッセージ!?】

 「実は亡くなられた桜子さん・薫子さんについてある意外な"事実"がわかってしまったんです。
 この"事実"は桜子さん薫子さんが亡くなった原因に深く関わってると俺は思えてならないんです。
 雁流先生にもこのことをお伝えしたほうがいいかと思います。
 もちろん警察にも伝えますがその前に…」

 こう言って鶴羽に2つのスマホの画像を見せたはじめ
 すると鶴羽は血の気が引いた。
 そしてテレビの音がする雁流の部屋に行ったが、雁流は明るい部屋で右手に鉈を持った状態で首を切られ血を流して倒れていた。
なお、薫子の遺体のように首なし死体ではなかった。

 そして、遺体のそばに伏せた状態で置かれていた赤池流秘伝書の下に、四つの花があった。

 鶴羽が言うには、保管庫にあった四種類の花でそれは
 「スカビオサ」「アリウム」「紫ヒヤシンス」「シオン」の4つだという。
 はじめは「どういう意味だ…?これはダイイングメッセージなのか?」と思っていた…。


 ―― 京極家に関わる人間で、仮にこれが雁流のダイイングメッセージだとすると
真犯人は四輪の花から連想されるものを知らない人物かな?
ダイイングメッセージを消せなかったのかな?

 あるいは真犯人が、4つの花から連想されるものを知っていて皆がダイイングメッセージと思うのを逆手に取り誰かに罪を着せている、という見方もできそうだなあ…。 ――

 前者の説を取ると、波風千紘、辻森遥、番頭の六波羅護のうちの誰かかな。
 後者の説を取ると、赤池流の誰かかな。

 そもそも、真犯人が雁流を殺したときに遺体のそばに赤池流秘伝書を置いたが、花に気づいていたか否かが気になるところだなあ。


 雁流あるいは真犯人が残した花の意味にはじめやまりんが気づくのは、何がきっかけだろうか。
 次回のストーリーが気になるなあ。


 【ソース】
 イブニング 2019.06.11 NO.12
 『金田一37歳の事件簿』
 京都美人華道家殺人事件
 File33 終わらない惨劇
 講談社 (P223~P244)