現在『イブニング』で連載中の『金田一37歳の事件簿』。
第3の事件は『京都美人華道家殺人事件』で、その名の通り事件の舞台は京都。
主人公・金田一一とその部下・葉山まりんが出会ったのは、京極薫子・京極桜子の双子姉妹。
薫子は華道家で、桜子はフラワーアーティスト。
ところが桜子が、第3話で枯山水にて刃物を右手に持ち、喉を掻っ切った状態で倒れて死んでいるのが見つかった…!
遺体の第一発見者ははじめで、枯山水が見える風呂で入浴中窓を覗いたら、桜子が倒れているのを見つけたのだ。
桜子は枯山水の砂の庭の真ん中で発見されたが、足跡は桜子のものしか残っておらず流れ文様は簡単に修正できるものでもない。
薫子は自殺したものか…とはじめは思ったが、
現場の状況から違和感しか感じなかったので
現場の状況から違和感しか感じなかったので
「でも自殺じゃなかったらこれは……
足跡なき殺人…!」
と思った…。
【『京都美人華道家殺人事件』関係者リスト】
以下に今回の事件の関係者をまとめる。
京極薫子(25)
赤池流宗家。京極姉妹の姉。
サブタイトルは『美人華道家』で第3話で殺されたのは桜子のほうだが、
今後殺される展開はあるのだろうか…?
京極桜子(25)
フラワーアーティスト。京極姉妹の妹。
今は赤池流とは関係ないが、留学経験があり英語が堪能であるため外国客を受け入れる際のアドバイスのために戻ってきたようだ。
また、生け花のセンスは赤池流でも群を抜いていた。
だが第3話で何者かに殺されてしまったようだ…。
京極雁流(50)
赤池流宗家。
気難しい人でまりんもマジギレ5秒前になるほどだった。
一乗寺錦(27)
雁流の兄弟子。枯山水の世話をしている。
黒樹左京(23)
雁流の弟弟子。先述の一乗寺と2週間毎に交代で枯山水の世話をしている。
京極鶴羽(46)
薫子・桜子の母。
宿を取れなかったはじめとまりんに京極家の離れに泊まるようにすすめた。
六波羅護(65)
番頭。離れの準備をしていた。
波風千紘(37)
仲居。はじめとまりんを離れに案内した。
また先代・京極青流について話をし、さらには桜子について
「リベンジポルノってご存知?」と意味ありげに話していた…!
ちなみに波風千紘という名前は、単行本についていた「容疑者になれる権」の当選者の実名がモデルになっている。
辻森遥(30)
板前。はじめとまりんのために急場だが本格懐石弁当を作っていた。
【京極雁流先生の秘密】
さて第3話では、桜子が何者かに後ろから襲われるシーンからスタート。
そして、一方その頃はじめが酒を飲んでいる時まりんが入浴中で、隣から石鹸の匂いがしていた…
はじめがまりんが入浴中のところを想像中にタイミングを見計らったかのように七瀬美雪からライソが来ていた。
「ふーっフライト終了
早くお風呂入りたーい!
はじめちゃんお風呂は?」
とメッセージがあったが、
…ちょうどその頃波風が酒のおかわりを持ってきた…。
その酒は京都の銘酒で亡くなった先代・青流がとても好きだったと言う。
また波風の話によると雁流先生はずっと華道をやっていたわけではなかった。
雁流先生は、青流が亡くなる前は元陶芸家で、急死後家元として屋敷に戻ったという。
ところが雁流先生は花が下手で陶芸家になったものの成功せず、赤池流に戻ってからも仕事は薫子に任せて家の器の殆どを売れない自分の作品にしたという。
波風の話から、
「(なんだ…エラそうにしてるだけだったのあのオッサン!!)」
とはじめは思った…。
【桜子は女王様系!?】
辻森が酒のアテを持ってきた。
そしてはじめに「窓から枯山水の庭が見られる」ということを伝えた。
そこに風呂から上がってきたまりんがやってきて
「あれ?これって…皆さんで飲み会ですか」と言っていた…。
そしてまりんは前回第2話の波風の発言で気になっていた「リベンジポルノ」について聞いた。
すると波風と辻森がこう話した。
波風「実は赤池流のお台所は決して楽やないんです。ほら今の家元の雁流先生がああやから、お弟子たちもえろう減ってしまいましたやろ?」辻森「しかも雁流先生は赤池流よりご自分の焼き物の評判を上げるのにご執心で!評論筋の方とかに色々ばら撒いてまー大変なんですわ。おかげでうちらのお給金もどんどん減らされてみんなやってられへんわって時にこんなものまで出てくる始末…」
そして辻森は自分のスマホをはじめとまりんに見せた。
…そこには何と、桜子とみられる女性が裸にハイヒールを履いた姿でベッドを踏みつけているような画像があった。目には棒線が入っていた。
またテレビにはなぜかニュースが流れていた。
辻森は他にも桜子の画像を保存していたようだ。
そして辻森はこう付け加えていた。
「バックで流れとったニュース番組で日付も時間も丸わかりですやろ?
その時ちょうど桜子はん2泊3日で札幌に出張行かれてましてな。
アリバイが無いいうか…どう見ても間違いあらへん。
おおかた遊びで捨てた男にやられたんでしょな…」
はじめは問題の写真について
「これってご本人はご存知で?」
と聞いたところ、辻森は
「リベンジポルノやし見つけたのは千紘やし、
撮られはったのは一ヶ月前やしまだご存じない思いますよ」
と答えた。
まりんも「言ってあげたほうがいいんじゃないですか?」と波風に言ったが、
「こういうんはいずれ広まるもんやからうちらから言うんはちょっと…」
と答えた…。
ちなみにはじめは問題の桜子とみられる女性の画像を見た時、
「なんとなく女王様っぽい感じもあった」と言っていた。
また、波風は薫子に大事な縁談話が進んでいて、その相手は京都でも有数の資産家だという。
けれども薫子がくだんの画像のような体たらくでは
「せっかくの良い話も…」と深いため息をついていた。
ちなみに雁流先生は知らないというか、恐ろしくて辻森は彼に聞けなかった…。
・・・あれから、はじめとまりんは眠ってしまった。
はじめが目を覚ましたのは午前3時40分頃で風呂に入ったのもその頃だった。
そして窓を見たときに枯山水に人が倒れているのをはじめは見つけ、
近づいてみるとそれは桜子だったのだ…!
―― 問題の画像、桜子と見せかけて、実は薫子だったりして…。
つまり辻森が見せた写真は合成写真である可能性があり、
もしそうだとしたら殺人事件とは別に画像のトリックも暴く必要があるなあ。 ――
はじめが画像の暴くきっかけはこれから起こる事件とも考えられるし、
これから何らかの理由ではじめが偶然写真を撮られた時や
関係者の誰かの写真を偶然見つけたときに気がつきそうだなあ。
それにしても「華道家」は華道家である薫子が犠牲になるわけではなかったか…
…いや、真犯人はターゲットを実は殺しそこねたので次に薫子を狙う展開もありそうだなあ。
少なくとも『金田一少年の事件簿』の『異人館村殺人事件』にあったような写真トリックのように問題の桜子とみられる女性の画像の謎を解き明かすことで、桜子殺人計画の全貌が見えてきそうな予感がするなあ。
それにしてもこの事件の刑事は誰だろうか…?
それにしてもこの事件の刑事は誰だろうか…?
次回以降の展開が気になるなあ。
【ソース】
イブニング 2019.03.26 NO.07
『金田一37歳の事件簿』
京都美人華道家殺人事件
File28 足跡なき殺人
講談社 (P361~P382)
コメント
コメント一覧 (1)
右首を切れるわけがない。
足跡をつけずにどうやって犯人の
逃走が完璧だったということと全
員にアリバイがあれば、高遠が裏
でコントロールしてることになる。