真壁誠
 『金田一少年の事件簿』の主人公・金田一一が通っていた不動高校のミステリー研究会の先輩だが、
 『金田一少年』の続編『金田一37歳の事件簿』では38歳となり、
何と刑事になって『タワマンマダム殺人事件』にてはじめと再会した!!

 ―― 真壁刑事が結婚しているかどうか、彼の妻が鷹島友代かどうか、
自分は気になるなあ。 ――


 【タワマンマダムトリオが展望台で見た光景。 それは…】

 ハッスルハッスル(※意味深)

 ・・・そもそも現在『金田一37歳の事件簿』で展開されている『タワマンマダム殺人事件』
 とある高級タワーマンションマンションに住む姉小路牧子(マキさん)九条美音子(ネコさん)園森紗英(さーちゃん)のアラフォーマダムトリオが結託し、パーティー中に同じタワマンに住む友人の美咲雛(ヒナさん)を監禁した上飛び降り自殺と見せかけて殺害する事件。
 一方はじめは、隣人・森下桃香のケータリングの手伝いを頼まれて現場にやってきたが、実はヒナさんが主催していたパーティーの手伝いだったのだ。
 さらにはじめの会社の同僚・葉山まりんも一緒に手伝うことになったのだ…。

 
 ・・・さて、さーちゃん『タワマンマダム殺人事件』第2話でタワマンの隣にできた展望台の「ある光景」を見て悲鳴を上げていたが
その光景が最新の第5話(File20)で明らかになった。

 
 それはヒナさんとヨガインストラクターの竹腰悠也先生が「デキていた」…
つまり不倫していたから。
 3人はその現場を展望台から見てしまったのだ。

 「(あたし達の"白馬の王子様"が本当はあの女の"種馬"だったなんて!!
そんなの絶対許されることじゃないわ…!!)」
と、さーちゃんは思っていた…。


 …そんなさーちゃんは、前回第4話竹腰先生を犯人に仕立て上げる計画を立てていた
そのきっかけは、ネコさんが犯したミス
 そのミスは、
 「『マンションなのに鍵がかかってないのは不自然だから』ということで鍵をかけて持って出たが、
実はヒナさんはポケットのない服を着ていて突き落とすときに持たせられなかった」
ということ。

 一方、はじめが「ヒナさんの部屋を見に行こう」と真壁刑事に提案したとき、
さーちゃんもマキさんとネコさんと一緒にヒナさんの部屋に行きクローゼットを物色していたが、
間違えて竹腰先生のジャケットに鍵を入れるミスを犯してしまったのだ。

 だがさーちゃん
 「丁度いいわ…!! 悠也先生には『犯人』になってもらいましょ」
と言っていた。

 …ちなみに3人は竹腰先生のファンクラブを作っていて、
中でもさーちゃんは本当に彼のことが好きだったようだ…。


 【さーちゃんの賭け】

 さーちゃん
 「"自殺じゃない"って方向に流されていったら"犯人"となる人が必要…!
あの女の不倫相手だった悠也先生はまさにぴったりじゃない!」
 マキさん
 「まぁそうね!この際先生にも地獄をみてもらいましょうか!!」

 二人の会話を聞いたネコさん
さーちゃんからライソで合図が来る前に竹腰先生に電話が来ていたことを話した。
 「戻ってきたのは自殺騒ぎのあとだったから、
 この"空白の時間"で悠也先生がここに来て"あの女を殺した"ってことにできないかしら!?」

 けれどもマキさんは「その方向に持っていくのはムズカシイ」と答えた。

 パーティールームからヒナさんの部屋まで来るにはエレベーターに乗らなければならず、
監視カメラがあるから乗っていないのはすぐわかるから。

 でもさーちゃん
「竹腰先生にかかってきた電話は自分が間違えて美咲のスマホからかけたものだ」
「履歴があった悠也先生の電話にリダイヤルしちゃって…もちろんすぐ切ったけど悠也先生の携帯には美咲の着信履歴が残ったはず」

と話すと
 「すぐ切れたヒナさんの電話を見て心配した悠也先生がエレベーターに乗り美咲の部屋まで来たかもしれない、ってことね」
マキさんは話した。

 さーちゃんは、賭けに出た。

 「愛人関係の彼なら高階層エレベーターのIDカードぐらい美咲から持たされているはず…!
 こうなったら出たとこ勝負よ!」

 そして真壁刑事に竹腰先生がヒナさんの部屋の鍵を持っていることを教えようとした

 一方はじめ
 「…やっぱあの3人、なんか様子おかしーよなー…」と思っていた。

 ちなみに真壁刑事は…

 「あ゛~ ビール飲みてぇ~」と考えていた…

 ( ゚д゚)ポカーン


 【鍵とエレベーターの防犯カメラ! 竹腰先生危うし…!】

 ヒナさんの部屋で偶然ゴキブリを見つけたネコさん。
 マキさんは険しい顔でガッとゴキブリを掴んでこっそり竹腰先生の背中にくっつけた。
 そしてさーちゃんに悲鳴を上げるよう合図した。

 肩にゴキブリが乗ったのを見つけた竹腰先生は上着を脱いでゴキブリを追い払うと、さーちゃんが間違えて入れたヒナさんの部屋の鍵が地面に落ちた。
 真壁刑事はこれを発見し、マキさんが「それヒナさんの鍵かも」と付け加えた。
すると真壁刑事は「どういうことですかな?竹腰さん」と聞いた

 竹腰先生は鍵については「全くわかりません」と言っていたがさーちゃん
「そういえば時々美咲さんの個人レッスンされてたみたいですよね、ヨガの!」と言った。
また真壁刑事がヒナさんが飛び降りた時どこにいたかを竹腰先生に聞いて彼が
「皆さんと一緒にパーティールームに…」と言ったときにネコさん
 「でもパーティーの途中からいらっしゃらなかったような気も…」と言った。
 真壁刑事がはじめに「それほんと?金田一」と確認すると、はじめも「ええ、まぁ…」と答えた。

 けれどもはじめは、真壁刑事が竹腰先生に「一応自殺という方向で捜査を進めているが不審な点もあるので参考までに詳しい話を聞かせてほしい」と言ったときに、

 「竹腰さんを疑う前に一つ調べる必要がある点がありますよ!
 エレベーターの監視カメラですよ!」

 と言った。

 
 ・・・監視カメラの映像を調べるため、警備室にやってきたはじめたち。

 ちなみに監視カメラの映像を調べる前にまりんがなぜここにいるのかを真壁がはじめに聞いていた。
 そんな真壁はまりんが「助手」と言った時、高校時代の七瀬美雪のことを思い出しはじめに「今美雪は何をしているのか」を聞いていた…。


 …さて事件があったタワマンのエレベーター通常階用と高層階専用の二基あり、パーティールームがある20階より上は専用IDカードが必要な高層階専用エレベーターしか行かないとのこと。
 また基本防犯カメラは24時間回っているが、撮影されているのはエレベーター内とエレベーターホール。そして部屋に通じる廊下はプライバシー配慮のためカメラはないとのこと。

 
 …真壁刑事はパーティーが始まった12時辺りの防犯カメラの映像を再生してほしいと頼んだが、
はじめはそれよりももう少し前から再生してほしいと頼んだ。
 はじめは森下がマダムトリオにヒナさんのことを聞いたときの会話から
「3人はけっこう前から集まる約束をしていた」と考えたのだ。

 「ヒナさんと一体何時に集まるはずだったのか」を3人に聞いた時ネコさんとさーちゃんは動揺していたが、
 マキさんは「10時だったわ」と答えた。

 そこで10時頃の防犯カメラの映像を調べることになった。


 9時45分、通常用エレベーター12Fでマダムトリオが乗るところが確認された。
 
 一方9時59分に高層用エレベーター38Fでヒナさんが乗ることが確認された。

 またエレベーター内でヒナさんが化粧直しをし、歌を歌っていたのが確認された。


 ヒナさんが戻ってきたと思われる姿が映っていたのは、10時9分、エレベーターホール20Fで待っている時の映像。
 そして10分に高層用エレベーターに乗るところの映像。

 誰にも合わず一人きりで戻ってきた……

 この時マキさんとさーちゃん「(よし…!!)」と思っていた。

 ―― スカーフをつけている… これはネコさんが扮したヒナさんだから… 
ということかな? ――

 けれどもはじめは、ヒナさんが妙に硬い表情をしているのが気になっていた。

 ちなみにヒナさん(実はネコさん)が38階で高層用エレベーターを降りたのは10時12分だった。

 
 …さらに映像を進めていくと、さーちゃんが10時35分に通常用エレベーターに乗り、39分に1階を降りた映像があった。
またさーちゃんは10時52分、台車に段ボール4つを載せて通常用エレベーターに乗っているところが防犯カメラに映っていた

 はじめ
「けっこうな量ですね、段ボール4つって…
 なるほどですね…」
と言っていたが、

 「(なんなのこの男…
 言い回しがなんかムカつく…!!」
と、さーちゃんは思っていた…


 そんなさーちゃんは、防犯カメラを早回しするのに退屈であくびが出ていた真壁刑事に
12時37分に20階で高層用エレベーターに乗る竹腰先生の映像を見つけ、そこで止めるように言った。
 マダムトリオは「(やった!!ビンゴ!!)」と思っていた…

 12時38分、ヒナさんのいる最上階・38階で降りたのが防犯カメラで確認されると、3人は口々に言った…

 さーちゃん「やだ~ どういうことかしら~」
 ネコさん「なんで先生がそんな物持ってるのぉ~」
 マキさん「高階層専用エレベーターには専用IDカードが要るのに~」

 更に悪いことに真壁刑事がこう言った。

 「この時刻だと美咲さんが38階の自宅から飛び降りる10分前くらいですかね…?
 竹腰悠也さん、この剣についてはぜひ詳しくお話し願いたいですね…!」
 しかもドヤ顔で…(`・ω・´)

 ( ゚д゚)ポカーン


 ―― 竹腰先生…(´;ω;`)ブワッ
 けれども防犯カメラに映っていたスカーフをした偽ヒナさん(ネコさん)の様子から
「竹腰先生は犯人ではない」とはじめは次回言いそうだなあ。――

 あとは、スカーフの行方かな…。

 …と言いたいところだけども、さーちゃんは竹腰先生が警察に逮捕されるだけじゃすまないと思っていそうだなあ。
 つまり、竹腰先生がさーちゃん(たち)の手にかかって殺されるという次の一手がありそうだなあ。
 
 「ヒナさん殺しの罪を着せされた竹腰先生がヒナさんの後を追って自殺する」
といったシナリオをさーちゃんが即興で思いついて…

 でも、これによってマダムトリオが仕組んだヒナさんの偽装自殺が崩れるはめになりそうな予感がするなあ。
 例えば、ネコさんがヒナさんの扮装で使ったスカーフを、現場に残してしまうとか…

 果たして、マダムトリオの最後の悪あがきともいえるであろう
第二の殺人・竹腰先生の死はあるのだろうか…

 次回以降が気になる…!

 【ソース】
 イブニング 2018.11.27 NO.23
 『金田一37歳の事件簿』
 タワマンマダム殺人事件
 File20 動かぬ証拠?
 講談社 (P259~P282)